車(カローラフィルダー)で行く北海道百名山9座の旅

期間:2022年7月15日(未明高松発)〜8月10日(未明高松着)

移動手段:(往路)四国〜舞鶴 高速道路利用
         舞鶴より新日本海フェリーで小樽港へ (車持ち込み)

     (復路)小樽港より新日本海フェリーで新潟港へ (  “ )
             新潟港〜四国 高速道路利用

現地移動手段: カローラフィルダー ルーフキャリア―付き

持ち込み品  :
 ザック 大型、中型、小型 各1個 、登山着、ズボン 2セット、登山靴 2足 、テント用品1セット、
             車中泊用マット、ルーフキャリアー用ビニールシート、椅子・テーブル、シュラフ 、防寒着 、スマホ、カメラ、充電器、
             車載ポータブル充電器、着替え 5セット、調理用具1式 (カセットコンロ、カセットガス 水やお茶 2Lx5本)
             お風呂セット、洗剤(使わず)

  
衣類は防寒着を多めに持って行き過ぎた             現地で長めのボックスを追加購入して社内整理する

  
 車中泊時は荷物をボックスに詰めてルールキャリアーに載せて室内を広くする。 夜露もあるのでビニールシートを被せる

宿泊形態  : 船中泊2日(フェリー)、テント泊3日、民宿泊1日、車中泊21日  
            計27日)

ガソリンスタンド: エネオスが多い 他にJA系列のホクレン等 (道に信号機が現れるとガソリンスタンドとコンビニがある)
            要所にガソリンスタンドは有るが、平日、日中早めの給油がお勧め (携行缶は使わなかった)
            (時間外は早めに閉まる店が多かった、土日は休業するスタンドも結構あった)

車中泊の場所 : 北海道は車中泊の車が多く、殆どの道の駅がトイレも24時間使えて車中泊が可能だった
            圧倒的にキャンピングカーやトヨタハイエースが多い 軽四バンタイプもそこそこ居た
            さすがにカローラフィルダーで車中泊してる人には1台も出会わなかった

コンビニ :圧倒的に地元の「セイコーマート」が多い ここは殆どの店にゴミ箱が設置されており大変お世話になった
       ローソンやファミマもあったが少なかった(dカードのポイントが溜まらずちょっと勿体なかった)
  

費用(概算) 交通費(高速、フェリー、燃料、駐車料、ロープウェイ等)、
          食費(主にコンビニ)、日帰り温泉、野営地1泊、民宿1泊等)  合計約30万円


四国から北海道へ車で行くなら舞鶴〜小樽か敦賀〜苫小牧 新日本海フェリーは大型船で快適  新日本海フェリーのHP  
帰りに大雨で衝動的に出発時間が早い新潟行きに乗ったが、新潟から四国までの陸路が遠くて失敗だった。

登った北海道日本百名山 (リンクで各登山記に飛びます)

   第1座 後方羊蹄山(シリベシ山)    2022年7月18日
   第2座 利尻山 (利尻島)        2022年7月21日
   第3座 旭岳 (大雪山)          2022年7月22日
   第4座 十勝岳 + 美瑛嶽       2022年7月25日
   第5座 トムラウシ山            2022年7月27日
   第6座 幌尻岳               2022年7月28日〜30日
   第7座 雌阿寒岳              2022年8月1日
   第8座 斜里岳               2022年8月3日
   第9座 羅臼岳               2022年8月5日
   第10座 黒岳 (大雪山)         2022年8月7日


主な旅程


 利尻島から旭岳への移動は一晩でキツかったが、他の日程は余裕があった


四国から北海道へ渡る

7月15日(金) 
  松を早めに出発し淡路島経由で舞鶴港でフェリー乗り場チェック

  その後、天橋立や赤レンガ博物館見学して新日本海フェリー乗り場で待機
  23時50分発に乗り込む。フェリーは大型船で天気も良く揺れが少なかった。
  コロナ感染対策で少し値段が高いが個室で過ごす。明るい時間に出港して欲しいが商用ベースの時間だろう。

7月16日(土)
  船上での時間が長いが陸路を運転するよりは楽なので朝日を見たり
夕陽を眺めたりして過ごす
   小樽港に20時45分到着するが翌日は天気予報が思わしくなかったので港付近の空き地で車中泊とする


   天橋立(あまのはしだて)に初めて行ってみる  成程 日本三景と言われるだけあって不思議な場所だった

  
股の間から天橋立を覗くのを撮ってくれるスタッフが居た    舞鶴赤レンガ館を見学して旧海軍グッズ等を見る

  
舞鶴発が23時50分はちょっと遅すぎる感が否めない        船内のカーデッキは広い

  
 コロナ感染予防の為に少々高いが個室に泊まる        普通のシングルはこんな具合でコロナ感染がちょっと心配

  
 退屈だが快適な船旅                           船内にはお風呂も有る


   サンセットクルーズみたいな・・・

天候待ちでニセコアンヌプリ


 小樽港から羊蹄山登山口チェックの後、ニセコアンヌプリへ登って後方羊蹄山の登山口へ戻り車中泊


7月17日(日)
  雨天による天候待ちでゆっくりと後方羊蹄山の登山口をチェックする。当初予定していた倶知安コース登山口は少し
  不便な場所でバス乗り場も遠く、バスによる周回を諦めて真狩キャンプ場からピストンする事に決める。

その後、時間が余ったので高御位山さんがスキーで良く行っていると言うニセコアンヌプリを見学に行く。すると
雨が少し止んだのでリフトを使って
山頂へ登った。お蔭でスニーカーが泥だらけになってしまった。下山後、ニセコ
から午前中下調べをしていた後方羊蹄山の登山口「羊蹄山自然公園真狩キャンプ場」の登山者用駐車場へ戻り、
そこで車中泊とする。
(トイレ、コインシャワー有り)

  
道すがら見る後方羊蹄山は8号目付近から雲に覆われていた  リフトを利用してニセコアンヌプリに登る

  
 真狩キャンプ場の登山者用駐車場にて2晩車中泊     真狩キャンプ場は多くのキャンプ客が来ていた


第1座 「後方羊蹄山」(こうほうようていざん)へ


7月18日(月)後方羊蹄山・真狩コースでお鉢廻りをして同じルートを下りる。単純な登山ルートと思いきや結構ハード
な歩きだった。日本百名山第一座目としては申し分ない天気に恵まれた。

後方羊蹄山の登山記はここ →  第1座 後方羊蹄山(シリベシ山) 


 カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図  7月18日 後方羊蹄山登山ルート

  
        後方羊蹄山の父釜           北海道日本百名山 一座目「羊蹄山」に登る〜

真狩キャンプ場の管理棟にあるトイレやコインシャワーは登山者も利用可能で下山後も同じ場所で車中泊

天気予報をチェックすると旭岳、十勝岳、トムラウシ山など大雪山系は飛び飛びに天気が悪くなる日がある。比較的数日天気
が安定している利尻島へ向かう事に決めた。

第2座「利尻山」へ向かう

  
   後方羊蹄山から利尻島への移動経路 7月19日羊蹄山から北海道の西海岸沿いを北へ進み中2日で移動する

7月19(火)日 
  羊蹄山キャンプ場を朝出発し393号線〜小樽(札樽自動車道)〜札幌(道央自動車道)〜滝川(422号線)をへて
  「雨竜(うりゅう)沼湿原」に寄ってみる事にした。細いダート道を辛抱して雨竜湿原入り口に13時頃辿り着く。
  
  管理棟へ入って今から雨竜湿原に行きたい旨を告げると管理人さんからこの時間から雨竜湿原へは無理です。今の時期
  花も無いし熊も出ますから行かないで下さいと言われた。暫く迷っていると登山者が2人帰って来たので様子を聞くと
 「花はほぼ無くて、ただただ緑に覆われた池でした。今の時期行ってもつまらんですよ」と言われた。折角回り道をして
  来たのだが諦めて利尻島へ向かう事にする。

  叉、ダート道を引き返していると不健康そうなキタキツネがへたり込んでいた。深川(深川留萌自動車道)留萌〜天売
  (てうり)国道=オロロンロードをひたすら走り、道の駅「えんべつ富士見」にて車中泊。途中ツアー旅行で来たこと
  のある「おびら鰊(ニシン)番屋」にも懐かしいので寄ってみた。


     
    雨竜(うりゅう)湿原から帰った人に様子を聞く 行ってもしょうがないと言われた  北海道の西海岸、オホーツク海沿いを走る

      
    2015年オープンの小平町、道の駅「おびら鰊(にしん)番屋」    旧花田屋番屋が保存されている 


      
   駐車可能台数72台 静かで広い海沿いの道の駅          翌朝のフェリーで利尻島へ向かうので早めに寝る
     

7月20日() 
  遠別(えんべつ)富士見を未明に出発して天塩(てしお)〜(稚内国道)〜稚内に09時頃着く。フェリーの時間が11時
  10分なので初日雨で濡れた衣類などを初めてコインランドリーで洗濯する。車を稚内港の有料駐車場(1日千円)に入れて
  ハートランドフェリーにて利尻島・鴛泊(おしどまり)に12時50分到着した。ちなみに鴛泊の鴛(おし)とはオシドリ
  の事である。
  鴛泊港フェリー前の食堂が空(す)いていたので海鮮ラーメンを食べるとお腹が一杯になり何だか急に疲れたのでタクシーで
  利尻北麓野営場まで行きテント泊とする。

  面白い管理人のオバさんに野営地利用料520円を払い気持ちの良い大木の横にテントを張る。落ち着いた所で管理棟のシャワ
  ー100円で使わせて貰った。


      
    稚内で朝、フェリー待ちを利用してコインランドリーを利用する    雲が厚く利尻富士の全体は見えず

       
       13時頃 鴛泊(おしどまり)港に着く ペシ岬         ターミナル前にあった食堂が空いていたので海鮮ラーメンを食べる

     
     利尻北麓野営場にてテント泊  バイクの人が二人居た       昼は海鮮ラーメン、 夜はカップラーメン
      

第2座 利尻山へ登る     登山記はここ →  第2座 利尻山 (利尻島)    

   7月21日(木)利尻北麓野営場から鴛泊コースで利尻山をピストンする

   
    カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図   利尻島 鴛泊コース

       
    海から湧き上がる雲海と利尻山                        北海道日本百名山2座目「利尻山」ゲット〜〜

 利尻山から15時頃下山してテントを片づけていると隣のテント泊カップル(名古屋の人)からタクシー代を割り勘でフェリー
 乗り場まで行きませんか?と提案される。コロナの時期で少し躊躇ったが断るのも角が立つので了承して一緒に鴛泊へ向かう。

 17時40分発のフェリーで稚内に19時20分着き、車に帰って天気予報を再チェックする。すると翌日だけ晴れてその後
 2〜
3日天気が崩れると出た。

        
   帰りのフェリーから利尻山を眺める                  これで最南端、屋久島の宮之浦岳と最北端、利尻山を登れた

第3座「旭岳」への大返し

   
    稚内から旭岳登山口まで一気に走る  グーグルマップでは4時間半とあるがとても無理〜 

 悩んだ末に全体のスケジュールを考えると翌日旭岳へ登る事に決めた。夜間走るので念のため稚内でガソリンを満タンに
 しようとするが、朝見かけたスタンドは早くも閉まっている。焦りながら走っているとエネオスのセルフスタンドが開いて
 いたのでホッとする。 その後も空いているガソリンスタンドは見かけなかったのでラッキーだった。

  稚内から稚内国道〜豊富バイパス〜幌富バイパス〜名寄国道〜士別(しべつ)〜道央自動車道とカーナビの指示通り仮眠を
 取りながら運転する。普段は夜間車の運転は眼が悪いので極力しない事にしているが、北海道の道路は車が少なく真っ直ぐ
 なので走り易かった。幸いにして動物の飛び出しにも出合う事は無かった。

  
7月22日未明に旭岳ビジターセンターに着く      06時前に既に多くの登山者が並んでいた

第三座 「旭岳」に登る 7月22日(金) 登山記はここ  →  第3座 旭岳 (大雪山)      

  
    カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図  姿見駅〜旭岳 ピストン

  旭岳ロープウェイ近くの旭岳ビジターセンター駐車場に05時到着し、登山の支度を済ませて直ぐロープウェイ乗り場に急ぐ。
  往復運賃は3,200円と少し高いが標高差400mを10分だから下から歩く気にはならない。既に多くの登山者で行列
  が出来ていた。何とか06時30分の始発便に乗り込んだが結構ゴンドラは混んでいた。

   姿見駅から旭岳をピストンして姿見平の花散策後14時半頃の便で下山する。天気予報Aランクだったが山頂付近は濃い
  ガスに覆われて大雪山の奥深い勇姿は望めなかったのが少し残念だった。


    
   姿見池から旭岳  手前に噴煙が上がる        北海道日本百名山3座目 「旭岳」 ゲット〜

  ロープウェイ駅の売店で日帰り入浴が出きる場所を数か所聞き、ロープウェイ駅すぐ傍の高級そうな「ホテルベアモンテ」
  で1,140円の日帰り温泉を利用する。その後旭川方面へ向かう近場の大雪遊水公園の駐車場へ行く。大雪山からの湧水
  を公園として管理しているのだろう。

  少し寂しそうな雰囲気だったのでもう一つ近くの東川にある「道の駅東川・道草館」へ行ってみる。そこは東川町の中心部に
  ありモンベル東川店も隣接されているが駐車場は混雑しており車中泊には適さない。そこで結局大雪遊水公園へ引き返して
  静かな車中泊とした。

    
   旭岳温泉「ホテル ベアモンテ」で日帰り入浴     夕方 旭川へ向かう道筋にある「大雪遊水公園」にて車中泊

    
  東川のセブンイレブンで食料を調達(衝動買いして持て余す) プラボックスを天井に上げ車中泊とする 
    
   翌朝、静かな大雪遊水公園を散歩する       とても静かで気に入り最終日、黒岳の下山後もここで車中泊をする事に

美瑛と富良野へ

   
     旭岳下山後「旭岳遊水公園」で車中泊をして翌日美瑛〜富良野を経由して芦別にて車中泊をする
     その後、十勝岳登山口の望岳台へ移動

 7月23日(土)
  雨の為日程調整日なので朝ゆっくりと「大雪遊水公園」を散歩して美瑛から富良野を経由して道の駅「芦別星降る里
  で車中泊をする事に決める。本来は天気の良い日に美瑛や富良野の景色を眺めたい所だが、何せメインは山歩きなので
  観光地は天気の悪い日となってしまう。

  最初に偶然通りすがりに見つけて訪れたのは美瑛「ぜるぶの丘」というフラワーガーデン。風、香る、遊ぶのそれぞれ
  の語尾を取って「ぜるぶ」と名付けたらしい。美しい色をした花が植えられていた。

    
     美瑛 ゼルブの丘                  色とりどりの花が咲いている

  
    山のお花畑とは又違った豪華なガーデン美だ

  次に富良野に入ってラベンダー畑があったので寄ったのが「かんのファーム」で焼きトウキビをここで食べる。そして
  富良野と言えば何と言っても外せないのが「富田ファーム」だ。以前ツアーで来た時のイメージから全く規模がデカく
  なっていてびっくりした。観光客で賑わうオシャレな飲食街には寄らず、人の少ない最上段のラベンダー畑を楽しむ。
  残念ながら解説図にあった山並みは雨に煙って見えなかった。


     
   「かんのファーム」 焼きトウモロコシやふかしジャガイモがあった   雨でぬかるんでいたので靴が泥だらけになった

     
    少々ワイルドな植え方のラベンダー  遠くに立ち木や小屋が見えるのが北海道らしい

   
     通りすがりの美瑛風景     美瑛原野開拓の歴史には十勝岳噴火による火砕流被害などもある

     
    ファーム富田 最初行った時は道路沿いの駐車場だった    敷地を次第に広げている様だ 

   
    ファーム富田と言えばラベンダー   広大な敷地の入口付近はお洒落なカフェや売店でごった返していた

   
     天気が良ければファーム富田から十勝岳連峰が正面に見えるらしい

  その後、コインランドリーの駐車場に車を留めて富良野駅やその近くのスーパーでゴミを捨てられないか見に行くが何処
  にもゴミ箱が設置されてなかった。北海道の有名な観光地ではゴミの捨てる場所は無いと考えた方が良さそうだ。

    
  富良野駅付近を散策する 駅にもスーパーにもゴミ箱は無い    北海道で電車を見るチャンスは少なかった

    
   富良野のマンホール?                 今回お世話になった地元コンビニ「セイコーマート」様

芦別で車中泊

  夕方、道の駅「芦別星降る里」(スタープラザ)の大きな駐車場に着く。ここにもゴミ箱が無くて近くのローソンに2度程
  買い物に入ってゴミを捨てさせて貰った。北海道の旅で一番のネックはゴミ処理問題だった。芦別はアイヌ語で深い川とか
  灌木の生えた川とかの意味があるらしい。明治26年山形県からの移住者が最初に入植し、その後富山、石川、福井などから
  の移住者が続き開拓をして行き、炭鉱で栄えた時期があったらしい。

  星が美しいのがウリなのだが、天候予備日なので夜は雨が降り星は全く見えず。

      
   18時過ぎに芦別の道の駅「星降る里」に入る      広い駐車場にはキャンピングカーも留まっている

    
   バイクが車中泊用のカートを引っ張っている       北海道と言えばメロンを食べなくちゃ

第4座「十勝岳」へ向かう

  
    7月24日 芦別から十勝岳の登山口 望岳台へ移動する

   7月24日(日)も朝から天気が良く無いので空知川べりを散歩して次の百名山「十勝岳」登山口の望岳台をカーナビに
   セットして向かう。ところがナビは芦別から70号線芦別・美瑛線の悪路をチョイスするもんだから少し不安だった。何
   とか〜美馬牛〜美沢美馬牛線に出てシラカバ街道を望岳台に向かう。

    望岳台は以前秋のツアーで来た時に大混雑で観光バスがUターンする場所が無く、ガイドさんがずっと後ろで笛を吹き次
   から次へとやってくる車を交通整理をしながらバックで2kmほど引き返した記憶がある。

    望岳台に着いた時には雨がパラついていたのだが、夕方になると激しく降り出した。雨の車中泊も落ち着いて又いいもんだ。


      
     朝、小雨の中を芦別スタープラザ周辺を散歩する          空知川を渡る 左手にお寺があった

   
   麦のロールは「麦稈(ばっかん)ロール」と言って牛の寝床にする 「牧草ロール」はラップを巻いて発酵させて牛の餌にする

  
    上富良野 千望峠(せんぼうとうげ)付近からの眺め  天気が良ければ大雪山系や十勝岳連峰が見えるんだが・・・
    千望峠の駐車場にはトイレ横に水道の栓があり車を洗う事が出来た

    
   夕方望岳台に着くと雨が降り出した                7月24日美瑛神社、火祭りの採火式に来られた人達が居た

        
    展望施設は「望岳台防災シェルター」になっていた (HPより)シェルター兼登山者休憩室 携帯電波が通じないが wifi が使用可能

 

第四座 十勝岳に登る      登山記は ここ  → 第4座 十勝岳 + 美瑛嶽 

7月25日() 
   未明まで降っていた雨は明け方にはようやく止み十勝岳から美瑛岳を周回する。十勝岳は快晴で美しいうろこ雲が見られ
   たが美瑛岳ではガスに覆われた。十勝岳は不毛の大地だったが、美瑛岳近くは素晴らしいお花畑の斜面があった。


  
  カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図   望岳台から十勝岳〜美瑛岳 周回

     
      ウロコ雲を吐き出す十勝岳                北海道日本百名山4座目 十勝岳に登る


  望岳台に帰ってから近くの「白金温泉・大雪山白金観光ホテル」まで下り日帰り入浴をする。ホテルの下側にトイレや
  郵便局のある広い駐車場=白金温泉観光センターで車中泊とする。


     
    白金温泉「大雪山白金観光ホテル」にて日帰り入浴        すぐ下側の白金温泉観光センター駐車場にて車中泊

 

十勝岳・白金温泉から「トムラウシ山」へ向かう

  
  十勝白金温泉からトムラウシ温泉(トムラウシ山登山口)への移動図  結構南にぐる〜〜っと迂回を強いられる

7月26日() 
  白金温泉を朝出発し、カーナビをトムラウシ温泉にセット。直線距離では近いのだが、山裾が南にずっと伸びているので迂回
  が長い。上富良野〜富良野国道〜南富良野〜狩勝国道(38号線)〜十勝国道〜
新得・屈足(くったり)まで南下して地元コ
  ンビニにて食料を調達する。

  その後十勝川に沿って忠別清水線(718号線)を北上してトムラウシ温泉に着く。結構大きな温泉施設があり辺りを散策す
  る。川沿いにはアブが結構飛んでいたので最短コース登山口まで行って車中泊とする。トムラウシ温泉までは未舗装だが走り易
  かったが、そこから上の「短縮登山口」までの未舗装道路は結構悪路だった。



       
   南富良野の道の駅にはクマ出没情報が入口にあった     コンビニ隣のコインランドリーには靴専用の洗濯機、乾燥機が有った

     
    北海道ではすっかりコインランドリーマニアになった   広い畑の間をトムラウシ温泉へと向かう 麦稈(ばっかん)ロールが見える

      
    十勝川上流はラワンフキで覆われていた             トムラウシ温泉への道は未舗装でも走り易い

     
   14時頃 トムラウシ温泉「東大雪荘」に着く  日帰り温泉の最終時間をチェック  横を流れるユウトムラウシ川

     
    トムラウシ温泉から更に上の短縮登山口へ進む        ラワンブキに囲まれた悪路(この辺りはまだマシな方)

     
   18時20分 上の登山口に到着  一番奥に車を停める    バイオトイレが置かれている  

第5座「トムラウシ山」    トムラウシ山の登山記は ここ →  第5座 トムラウシ山      

7月27日(水)最短コース登山口からトムラウシ山 往復 途中までは天気は良かったが、トムラウシ公園からは霧に覆われ、
      山頂での展望は望めなかったのが残念だった。でもトムラウシ公園付近のお花畑は見事で美しかった。


  
  カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図  短縮登山口からトムラウシ山 ピストン

    
   トムラウシ公園からトムラウシ山頂方面             北海道日本百名山5座目「トムラウシ山」〜

    
     ナキウサギ 遠いのでボケてますが・・・                シマリス これも可愛い


   下山後、トムラウシ温泉にギリギリ間に合い人気の温泉で日帰り入浴をした後、アブが多いのでそのまま十勝川に沿って
  忠別清水線(十勝川沿線)に出て道路脇の広い駐車場にて車中泊。北海道には「ご自由にお使い下さい」と標識が立って
  いる
広い駐車場が多い。 殆どの場所は交通量もそんなに多くなく快適な休憩場所になっている。。

     
    忠別清水線の道路脇広場で車中泊        朝 ゆっくりと朝食 お湯を沸かすのはケトル(やかん)が良い

いよいよ第6座「幌尻岳」へ

   
   トムラウシ温泉からチロロ7林道二岐川ゲート「幌尻岳登山口」までのルート略図

   7月28日(木)
  車中泊をした忠別清水線の駐車場から日勝国道を通り十勝清水に出て給油とコンビニで食糧調達をする。道すがら目にする北
  海道の景色は広大な原野を明治時代から開拓された農地や牧場が多い。周りに残った原野は先人の開拓苦労を偲ばせる。

麦稈(ばっかん)ロールと牧草ロール

  畑に転がる大きいロールは北海道ののどかな旅情をかきたてる。この円筒形の物には2種類あるらしい。麦を刈った後に並ぶ
  ロールは「麦稈(ばっかん)ロール」と言って牛の寝床にする為の物。これは太陽で乾かした後に濡れないように早めに牧場
  に運ばれる。
  一方、草地に並ぶ「牧草ロール」はラップを巻いて発酵させて牛の餌にする物だ。ちょっと見同じように見えるが用途が違う。
  
  石勝樹海ロード(274号線)からチロロ林道(千呂露川沿い)に入り二岐沢ゲートにある幌尻岳登山口へと向かう。途中
  で道路を管理する自治体に確認すると普通車でも問題無く通行出来ますと言われて安心する。

  目印として途中にチロロの巨石と言う物があったらしいがカーナビに入らなかったので通過する。チロロ林道沿いにある渓谷
  はとても美しい清流だった。(後に清流の悪魔の洗礼を浴びる事になるのだが・・・)

    
   道路脇には防雪施設が壁をセットしない状態で並ぶ  これは麦の「麦稈(ばっかん)ロール」と言って牛の寝床にする

    
  こちらは「牧草ロール」ラップを巻いて発酵させて牛の餌にする  7月28日12時50分 チロロ林道に入る


  幌尻岳登山口の二岐沢ゲートに到着すると結構車が停められていた。空いていたスペースに隣の四駆車と接触しない様に気を
  使いながら駐車する。(何と、この白い四駆車は四国の山仲間オカシンさんのだった。)


     
    チロロ川は見事な清流の渓谷だった           13時50分 チロロ川二岐沢ゲートに到着 オカシンさんの車の隣に停めていた
 

  今回の北海道遠征で一番気がかりだった幌尻岳。メインは西側、とよぬか山荘〜額平(ぬかびら)川〜幌尻山荘のルートだが
  宿やバスが予約制などの制約があって不便。次に南側、新冠(にいかっぷ)ポロシリ山荘を経由する新冠コースだが、ここは
  林道歩きが長くて幌尻沢の沢歩きがありもう一つだ。結局三番目の北側、チロロ林道からヌカビラ岳〜北戸蔦別岳〜戸蔦別岳
  〜幌尻岳のルートを歩く事に決めた。

  尚、私が歩いた数日後大雨の為に林道が閉鎖されたと聞いた。事前の林道情報は「日高北部森林管理局」
  電話 01457−6−3151(平日のみ)まで事前に確認の事。


懸案だった第6座目「幌尻岳」に登頂!   幌尻岳登山記は ここ  → 第6座 幌尻岳        

 

   
   カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図  幌尻岳チロロ林道ルート図 変則2泊3日

  当初、登山口で翌朝まで車中泊の予定だったが大量のアブが襲来し車の外に出れない状態だった。快適な車中泊は望めないので
  二岐沢・二ノ沢出合付近登山道脇にてビバークをする。

  7月29日(金)ビバーク地を出発しヌカビラ岳に向かっていると日本百名山百座目のオカシンさんとバッタリ。四国の山仲間と
  幌尻岳で会うなんで!! その後戸蔦別岳にてビバーク(テント泊)

  7月30日(土)戸蔦別岳から幌尻岳へ登り、同じルートでチロロ川二岐沢ゲートに下山する。



     
    7月28日 登山道途中でビバーク                7月29日 何と四国の山仲間オカシンさんと会った!
  
     
   7月29日戸蔦別岳にてビバーク  バックは幌尻岳       北海道百名山第6座目  幌尻岳に登頂〜〜


日高からオンネトーへ

  
   幌尻岳下山ぐ樹海ロード日高にて車中泊、 翌朝、日高から雌阿寒岳の登山口 オンネトー国設野営場まで移動

   難敵「幌尻岳」を済ませて相当気が楽になった。日高へ行ってみたかったのでチロロ林道から樹海ロードを西へ進みトイレや
  コンビニがある道の駅「樹海ロード日高」にて車中泊。

 7月31日(日)
  朝、道の駅「樹海ロード日高」を出発。石勝樹海ロード(274号線)から十勝清水に出て早めの給油を済ませる。道東自動
  車道で松山千春の出身地「足寄(あしょろ)」まで行き、足寄国道から雌阿寒温泉の「野中温泉」に着く。当初ここで車中泊
  を考えていたのだが温泉臭が物凄くて「オンネトー国設野営場」へ行きコインシャワーに入って車中泊とする。


     
    7月30日は幌尻岳下山後 日高道の駅「樹海ロード日高」へ  正面左奥が地元コンビニ「セイコーマート」 駐車場は広い

     
    樹海ロードを日勝峠へ向かう  峠部は濃い霧に包まれていた  北海道らしい交通マナーデコ人形「アテンション・ベアー」

   
       日高の空   広大な土地と空が美しい  嗚呼 北海道に居るのだなぁ・・・

     
    コンビニには入口に「ゴミ箱使用できません」の張り紙が・・・   馬牧場を探したが見当たらず  牛で我慢する

     
   道東自動車道を下りて足寄国道を走ると雌阿寒岳、阿寒富士が見えた   オンネトーの湖kら雌阿寒岳と阿寒富士

      
    7月31日16時頃 オンネトー国設野営場に到着           ここで車中泊をすると言ったら千円徴収された

     
    UPIオンネトーの建物 UPIは大阪のアウトドアショップらしい   日中は登山者や観光客の休憩所にもなっている


第7座「雌阿寒岳」へ    雌阿寒岳の登山記は ここ → 第7座 雌阿寒岳        

  
   カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図   オンネトーから阿寒富士〜雌阿寒岳〜雌阿寒温泉〜オンネトーの周回

8月1日(月)オンネトー野営場登山口から阿寒富士〜雌阿寒岳〜雌阿寒温泉〜オンネトー野営場と周回した。阿寒富士までは
  天気が良かったが次第にガスが湧いて来て雌阿寒岳では霧の中だった。でも阿寒富士から噴煙の上がる雌阿寒岳を眺める事が
  出来て満足だった。


     
    阿寒富士から雌阿寒岳 噴煙が良く見える           北海道百名山第7座目「雌阿寒岳」に登る ガスが出てちょっと残念

  

  下山後、2日間の天気が悪い予報だったので野営場を出発し阿寒横断道路(241号線)から弟子屈(てしかが)に出て摩周湖
  近くの川湯温泉にあるチープな民宿に初めて泊まった。

   川湯温泉に入って宿に帰ると雨が振り出し次第に激しくなった。うらぶれた民宿だったが初めて天井の高い広い場所で寝る事
  が出来た。


霧の摩周湖と硫黄山

8月2日() 雨の為調整日、雨で天気が悪いから行ってもしょうがないと思いながらも取り敢えず霧の摩周湖へ行ってしまった。
  摩周湖有料駐車場へ車を留めて何も見えない展望所へ行き土産物売り場を見学。駐車券を見ると近くの硫黄山駐車場の券も兼ね
  ていたので勿体ない精神を発揮して道路標識にあった硫黄山も見学した。


    
   8月1日は摩周湖近くの川湯温泉の民宿に泊まる        8月2日 風雨の強い中摩周湖の虚しい展望所にて

    
  摩周湖の駐車場チケットは硫黄山込みの500円だった     勿体ないので硫黄山へも寄ってみる  雨が次第に止んできた

     
    確かに黄色い硫黄が見える ブツブツお湯が沸騰している   何も見えない摩周湖駐車料金500円の元を取った


斜里岳のベース、斜里町付近をウロウロと

(8月2日) 硫黄岳で時間つぶしをしている間に雨が上がったのでそのまま札弦(さっつる)や清里で道の駅をチェックした後、斜里町
  へ出てオホーツク海を眺めに行く。「道の駅しゃり」や横の物産展を覗いた後オホーツク海を見に行くが海岸線は港湾設備で
  海が良く見えなかった。ちなみに斜里(しゃり)とはアイヌ語で葦(アシ)の生えている場所という意味らしい。知床半島の
  付け根に位置する。

  
    
  道の駅「パパスランドさっつる」をチェック  日帰り入浴設備有り  駐車場は広くてキャンピングカーも沢山留まっていた

    
   清里の情報交流施設「きよ〜る」 物産店や貸し自転車があった  今回の旅で唯一貴重な「ゴミ箱」を見た 良心的〜
    
   「道の駅 しゃり」 まで行ってみる                   横に物産展があったが海産物が多かったので直ぐに出る

     
   7月に行われた「しれとこ斜里ねぶた」の山車(だし)が展示されていた  清里に引き返して斜里岳の登山口へ向かう


斜里岳の登山口「清岳荘」で車中泊

  斜里町をウロウロした後、清里へ引き返し斜里岳登山口の「清岳荘」へ向かう。舗装道路が切れても道の状態は良く快適に
  走る事が出来た。ここは素泊まりのみで 2,050円と安いがコロナ禍の最中なので520円を支払って車中泊とする。


    
   清岳荘までの未舗装道路は走り易い               清岳荘前の駐車場は広い (写真はネットより) 

第8座「斜里岳」へ   斜里岳登山記は ここ →   第8座 斜里岳          

  
   カシミールソフトを利用したGPSログ図  斜里岳 清岳荘〜旧道〜山頂〜新道〜清岳荘

8月3日(水)清岳荘から旧道(沢コース)で斜里岳へ登り、帰りは新道(尾根コース)で得山する。山頂付近は終日霧に覆われて
  いたが、丁度私が山頂に居た時は少し霧が晴れた。沢歩きや尾根歩きと変化に富んで面白い山だった。

       
    斜里岳は沢沿いを詰める登山道が面白い             8月3日 北海道百名山第8座目「斜里岳」登頂す


   
理想的な車中泊施設「パパスランドさっつる」


  下山後、前日下見をしていた道の駅「パパスランドさっつる」にて日帰り入浴し、そこで車中泊をする。トイレがある
  道の駅に日帰り温泉設備が整っていたらもう車中泊場所としては言う事無し。

    
   「パパスランドさっつる」内の温泉入口        入浴料金450円は良心的な値段
 
    
   
  温泉設備がある為に多くの車中泊者が利用する      北海道の旅も残り少なくなりしみじみと夕陽を眺める


斜里から 知床へ

  
   清里近くの「パパスランドさっつる」から知床、羅臼岳の登山口「岩尾別温泉」へと向かう

8月4日(木)道の駅「パパスランドさっつる」を出て右手に斜里岳を眺めながら走り、斜里町の街中に有ったコインランドリー
  で洗濯をしながら近くのセブンイレブンで食糧を調達。コインランドリーではバイクでツーリングしている人と色々北海道巡り
  の話をする。
やはり車と違ってバイクの場合は雨天に苦労するとの事。

  斜里町は知床半島の付け根部にあり、そこからは知床国道(334号線)を左手にオホーツク海を眺めながら走る。ツアー旅行で
  訪れた事のあるオシンコシン滝に寄ってみる。そこで斜里岳の登山中に会った福井県から来た女性三人組にお会いする。明日
  羅臼岳へ登ると言うと、私達も羅臼岳に登りますがもう一日休養を取ってから行きます等と会話を交わしてお別れした。



     
    8月4日は斜里岳が良く見えた                    斜里町のコインランドリーでバイク野郎と旅の話をする

     
     北海道の道路には防雪壁が設備されている 真直ぐな道路     北海道の道路は他の雪国と同じく信号機は縦仕様だ

    
   北海道の川の名前はアイヌ所縁のカタカナ名が多い       オホーツク海を眺めていると知床連山が見えだした

    
  エゾ鹿牧場が有ったので車をUターンさせて見るとウユウヨ居て気持ちが悪かった オシンコシンの滝に寄る 


知床半島の中部「宇登呂(ウトロ)」で食料調達

  宇登呂(ウトロ)からはコンビニなどは無いと思われたので道の駅「ウトロ・シリエトク」と言うデカい観光総合施設が
  あったので中に入って海鮮丼を食べる。シリエトクとはアイヌ語で知床=陸地の先っぽとの意味。そこから意訳して「地の
  果て」とか観光的に訳されているらしい。その後、コンビニで食糧調達をして羅臼岳の登山口「岩尾別温泉」に行き登山口
  などを確認しながら野湯などを散策する。岩尾別とはアイヌ語で硫黄・川の意味。つまり温泉の湧き出る硫黄川って事だ。
  そこにある「ホテル地の涯(はて)」はシリエトクの意訳から取った名前だと分かった。 ホテルの駐車場を外れた未舗装
  地で無料車中泊をする。


    
   宇登呂(ウトロ)港に近づくとガメラみたいな岬が見えた       宇登呂のメイン施設「ウトロ・シリエトク) HPより
   (チャシコツ崎のカメ岩)

    
   やっぱりここで海鮮丼くらいは食べとかんとねぇ          ブユニ岬近くから宇登呂を振り返る   

  
   93号線(知床公園線)に入ると知床連山が見えて来る 一番右が明日登る「羅臼岳」だ

    
   イワウベツ川に沿って岩尾別温泉へ向かう (舗装道路)   岩尾別温泉「ホテル地の涯(はて)」に13時20分到着する

     
   羅臼岳の登山口 岩尾別温泉「ホテル地の涯」           隣に駐車した山口の若者と有名な野湯(のゆ)に入る

    
 ン  「三段の湯」と言って3つ野湯が並んでいる            更に下側にも小さい野湯があった     

 第9座目「羅臼岳」へ   羅臼岳登山記は ここ → 第9座 羅臼岳          

8月5日(金)岩尾別温泉登山口から羅臼平〜羅臼岳を往復する。北海道日本百名山9座目の締め括りとして申し分の無い天気
  で素晴らしい雲海を山頂で眺める事が出来た。 大満足!。


   
   カシミールソフトを利用したGPSログ図  岩尾別温泉から羅臼岳往復

   
               羅臼平から眺める羅臼岳  溶岩ドームを持つ

     
     羅臼岳から南側の斜里岳まで見渡せる            8月5日10時30分北海道日本百名山第9座目「羅臼岳」登頂〜


どうする これから?  
 
   下山して岩尾別温泉「ホテル地の涯」で日帰り入浴、時間が早かったので私一人でゆっくりと露天風呂にも入れた。天気予報を
  チェックすると後二日間は天気が良い。う〜〜ん 旭岳もトムラウシ山も霧だったので帰りがけに「黒岳」に登って帰る事に決
  めて岩尾別温泉で連泊車中泊をする。


     
    下山後 岩尾別温泉日帰り入浴 料金 1、000円也          翌朝まで同じ場所で車中泊 



知床に遊ぶ   知床五湖と羅臼町へ

8月6日(土)未明から多くの登山者が車でやって来る音で目を覚ます。道路沿いに車が一杯停められているので一旦ホテルの駐車場
  まで上がってUターンしなければ引き返せないのだ。出発の支度をしていると愛知の車が上がってきてUターンしているので手を
  振って合図をして「あと少ししたらこの場所が空くので待って下さい」と言うと「助かりました」と礼を言われる。

  折角知床へ来たのだから岩尾別温泉から知床横断道路で半島を東に越えて森繁久弥や加藤登紀子に唄われた「羅臼の村」へ行って
  みる。ところが知床峠へ着く頃には猛烈な濃霧となり見返り峠や望岳台では道すら良く見えない。羅臼へ着くとドヨ〜〜ンと暗い
  イメージでガックリする。

  こりゃアカンと又霧の知床横断道路を引き返すとオホーツク海側は良い天気だ。そこで知床五湖の木道を歩き前日登った羅臼岳と
  知床連山を眺める事にした。

    
   8月6日 07時30分 「道の駅知床・らうす」      朝が早かったのか閑散としていた

      
   根室海峡はどんよりして国後島は見えず          橋に設置されたオジロワシのモニュメント

    
   羅臼キャンプ場の前を流れる羅臼川には温泉の湯気が立つ  10時前に知床五湖へ出ると一変して晴天となる

    
   やはり登山道より木道が歩き易い              空の蒼さが海の色にも反映する

  
   知床連山を湖に頭だけ映り込ませる  右端が羅臼岳、左端が硫黄山
  

層雲峡へ向かう


   
    知床から網走を経由して黒岳登山口「層雲峡」までのルート図 

   宇登呂(ウトロ)に出て知床国道(334号線)から斜里国道(244号線)へ出ると「小清水原生花園」があったのでハマ
  ナスの花と斜里岳を眺める。

  その後、網走の道の駅で休憩し網走道路(104号線)から北見国道(39号線)をひたすら走り黒岳登山口の「層雲峡」公共
  駐車場に着いてそこで花火を眺めながら車中泊をする。

  
    知床国道から宇登呂(ウトロ)の町を眺める  ウトロはアイヌ語で砦のある場所って意味らしい

    
    ハマナスはもうほぼ散りかけていた        やはりハマナスの花も歌に唄われた知床
旅情を?き立てる

   
     網走国定公園「小清水原生花園」   バックの斜里岳が嬉しい

  
               網走に入っても知床連山や斜里岳が霞んで見える  冬は流氷に覆われる網走の海

    
       道の駅「流氷街道網走」  8月5日13時30分       この辺りは網走の鱒浦(ますうら)と言う場所らしい 

    
   層雲峡の岩山                              層雲峡公共駐車場(屋上)にて車中泊

    
   8月6日北海道最後の山、黒岳登山口の夜は花火が出迎えてくれた    8月7日 早朝 層雲峡神社にお参りする  
  


第10座「黒岳」(大雪山)      黒岳の登山記は ここ  →   第10座 黒岳 (大雪山)     

  
 カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図   ロープウェイ、リフトを利用した黒岳登山ルート        

8月7日(日)層雲峡・黒岳ロープウェイと黒岳リフトを乗り継いで黒岳七合目登山口から黒岳〜桂月岳をピストンする。天気は良か
  ったのだが厚い雲に覆われて大雪山の遠望は又もや十分に見る事は叶わなかった。しかし旭岳やトムラウシ山に比べると天気も良く
  大雪山の雰囲気は十分に感じる事が出来た。

     
            桂月岳から黒岳 (左端の崖上ピーク)

  
  北海道百名山第10座目「黒岳」山頂  大雪山の縦走は叶わなかったが、旭岳、トムラウシ山、黒岳を登る事が出来た



北海道最後の夜は2度目の大雪遊水公園で車中泊
 

 
北海道最終行程 層雲峡から小樽港へ 

   層雲峡に下山してこれもツアーで行った事がある近くの銀河流星の滝を見学して道すがら見つけた層雲峡「層雲閣」の日帰り
  温泉(¥700)で北海道最後の温泉を楽しむ。層雲峡は大正時代の文筆家「大町桂月」が「中央公論」に寄稿した「層雲峡
  から大雪山へ」で全国的に知られるようになった景勝地だ。あちこち寄りたい場所もあるが全国的に天気が崩れる予報なので
  北海道の旅もここで切り上げる事にしていた。

  その後、大雪国道(39号線)から旭川方面へ出て旭川旭岳温泉線(1160号線)にて前回旭岳下山後車中泊をした大雪
  遊水公園駐車場で遠征最後の車中泊とする。

    

    層雲峡  銀河の滝 落差120m              層雲峡 流星の滝 落差90m

     
     層雲峡 ホテル層雲閣で日帰り入浴               北海道最後の温泉だから露天風呂も楽しむ

 

四国へ帰る

   非日常の旅はいつまでも続ける訳には行かない。全国的に天気が崩れるのを潮時に四国の日常生活に戻る事にした。

  8月8日()大雪遊水公園駐車場から旭川へ出て道央自動車道で札幌へ。引き続き札樽自動車道小樽港へ15時
  30分頃到着する。すると車から出られない様な勢いで雨が降り出した。予約したフェリーは23時30分発舞鶴行き
  だったが、大雨降りしきる車の中で夜遅くまで待つ気になれず17時小樽発新潟港行への個室切符が取れたので変更して
  新日本海フェリーに乗りこむ。


     
    8月7日 大雪遊水公園にて2度目の車中泊            旭川の洗車場にて汚れた車を洗いワックスをかける

     
   帰宅後クレームが出ない様に旭川のコインランドリーで汚れ物を綺麗に洗って帰る   16時頃小樽に着くと大雨になった

  8月9日() フェリーは新潟港09時15分着予定が悪天候の為11時30分頃着いた。船が大きいので悪天候の割に
  はそんなに揺れは大きく無かった。


    
   17時過ぎに小樽港を出発                       往路は和室だったが、帰りは洋式個室が取れた

    
       フェリーには清潔な男湯と女湯がある             ロビーも広い

    
    昼前に新潟港へ到着する                      やはり車の乗り降りは昼間の方がやり易い

   
     新潟港から四国まで高速道路を使って帰る  7月15日未明に高松を出発し8月10日未明に帰宅する

   新潟港からカーナビを「自宅に帰る」にセットして北陸自動車道を長い間走る。ところが敦賀辺りで大雨土砂崩れの為
  通行止めで大渋滞の一般国道迂回を強いられる。

   北陸自動車道に復帰して名神高速道路〜京滋バイパス〜新名神自動車道〜淡路鳴門自動車道に入り淡路島で仮眠を取る。
  8月10日高松自動車道で未明に自宅に帰り着く。


エピローグ

   やはり四国から北海道は遠い。現地での移動の便利さを考えると車を持ち込むのが良い。レンタカーという手もあるが、
  登山がメインだけに荷物が多いのでちょっと厳しい。車を持ち込むには舞鶴辺りからカーフェリー利用となり往復4日間
  の移動ロスとなってしまう。でもこれも又旅の延長と考え割り切る。

  それに広大な北の大地だけに山と山の間に距離があるので現地での移動日が必要となる。その上天気の良い日に山へ登る
  となると天候待ちの予備日も必要になってくる。

  物は考えようで、北海道百名山の登山ツアーを利用すると飛行機で2山程をそれぞれ登っていたら各旅程や往復の時間や
  費用が結構かかる。又、天気を選べないから雨の日に当たるとちっとも面白く無い山行になってしまう。

  そこを思い切って一気に百名山9座を登ってしまう方法の一つとして車中泊メインの旅を提案、実行してみたのだが、
  これは「イケル」との感想を持った。

  定年退職された方で日本百名山を目指す登山者にしか許されない長期の旅となるが、未だ元気なうちに旅と山を楽しむ
  貴重な経験、時間を過ごせると思う。

  北海道での長期車中泊最大の問題はゴミの処理である。これは少量づつに分けてこまめにコンビニで買い物をしてはそこ
  で捨てさせて貰うしかない。場所によっては分別して有料で処分してくれる所も有ったが非常に少ない。その点では何度
  も述べたが地元コンビニ「セイコーマート」さんには大変お世話になった。

  川で洗濯を想定して粉石鹸を持って行ったが、コインランドリーが町々に有るので一度も石鹸を使う機会が無かった。
  シャンプーシートや体を拭くシートを持って行ったが、これも温泉が沢山あるのでコロナ消毒以外は殆ど使わなかった。
  ガソリンスタンドは思ったより沢山有り、早めに給油していれば携行缶は不要だった。結局北海道は車中泊天国なので車
  での旅はゴミ問題以外は快適そのものだった。

  山登りの中にテント泊、車中泊を日頃から取り入れる事に心がけていれば長期のエコトラベルも可能になる。
  北海道百名山巡  りはそんな事を体験できる旅だった