2020年 コロナ禍の中での北アルプス遠征
「雲ノ平」と黒部川源流の山々へ

カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図 折立を起点、終点とする黒部源流の山々周回図
遠征概要
9月19日 高松〜神戸淡路鳴門自動車道〜山陽道〜中国道〜舞鶴若狭自動車道〜北陸自動車道〜立山街道〜有峰林道〜折立(車中泊)
9月20日 折立〜太郎平小屋〜薬師峠キャンプ場〜薬師岳〜キャンプ場
9月21日 薬師峠〜太郎平小屋〜薬師沢小屋〜雲ノ平山荘〜雲ノ平キャンプ場
9月22日 雲ノ平キャンプ場〜祖父岳〜ワリモ北分岐〜水晶岳〜ワリモ北分岐〜鷲羽岳〜三俣山荘(三俣蓮華岳キャンプ場)
9月23日 キャンプ場〜三俣蓮華岳〜黒部五郎小屋〜カールルート〜黒部五郎岳〜赤木岳(ビバーク)
9月24日 赤木岳ビバーク地〜北ノ俣岳〜太郎山〜折立
(吉峰グリーンパーク ゆ〜ランドにて入浴〜舞鶴若狭自動車道・西紀SAにて車中泊
9月25日 舞鶴若狭自動車道〜中国道〜山陽道〜瀬戸自動車道にて帰宅
第3日目 (2020年9月22日)
雲ノ平キャンプ場〜祖父岳(じいだけ)〜ワリモ分岐〜水晶岳〜ワリモ分岐〜ワリモ岳〜鷲羽岳
〜三俣山荘〜三俣山荘キャンプ場

カシミールソフトを使ったGPSログ図 雲ノ平〜水晶岳〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳キャンプ場
行程1) 雲ノ平キャンプ場〜祖父岳(じいだけ)〜ワリモ分岐 約3時間25分
早朝暗い内に起床するも霧が立ち込めてダラダラと出発準備を行う。結局出発したのは06時50分頃になった。
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04時20分 星が見えたのでテント横から撮影する
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06時15分 テントの片付けにかかる 下に同じようなニーモのテントがある
06時50分 テン場を出発する 朝暗い内に出発する人が多かった 溶岩の中にテン場があるのでスペースが限られている
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イワイチョウの葉っぱが黄葉している ギリシャ庭園辺りの丘を左手に見ながら峠へ向かう
07時03分昨日キャンプ場へ下った雲ノ平山荘、祖父岳の「雷岩・三叉路分岐」に着く。岩の間を縫って延びる木道を祖父岳
方面へ進むと池塘が現れる。5分程でスイス庭園への分岐標識に出合った。左手に分岐する木道を少しスイス庭園へと進んで
みる。池塘のある草地に五葉松の様なハイマツが点在する日本庭園の様だ。奥に水晶岳や赤牛岳が並ぶ所がスイスの山並みに喩
えているのだろうか?
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左手後ろには翌日歩くであろう黒部五郎岳が見える 07時03分 峠の三差路に着く
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木道を祖父岳へと進む この辺りは池塘が沢山あった
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07時09分 スイス庭園分岐 右は祖父岳へ 左の木道をスイス庭園へと進む 低いハイマツと岩の風景
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ハイマツと池(湖に喩えるのか?) 岩と高嶺 こんな風景がスイスを連想させるのかな? 五色ヶ原が見えるぞ
奥側の稜線は薬師岳から立山に続く縦走路だ ここは歩いて見たいが車の回収が大変かも・・・
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端っこまで来たので引き返す 07時13分 スイス庭園分岐に帰る
07時13分スイス庭園分岐まで帰ってハイマツの間に続く木道を祖父岳方面へと進む。木道を上るにつれて背後に薬師岳のデ
カい山塊が美しい姿で聳えている。途中で向こうから欧米人の単独者が下って来た。普段なら色々話をするのだが、コロナ時代
なので挨拶だけに留める。進む方向の左手には逆光に黒ずんだ険しい様相の水晶岳が黒部源流の岩苔(いわごけ)小谷を挟んで
壁となっている。目指す祖父岳の右手には黒部五郎岳が見える。実に贅沢な場所を歩いているのだなあ。
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ハイマツ帯の間に続く木道をなだらかな祖父岳へ向かう チングルマの綿毛が朝日に光る
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昨夜泊まったキャンプ場が右下に見える その向こうは黒部五郎岳だ テン場は見晴らしが悪い場所だったなあ
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スイス庭園と呼ばれる池塘帯の向こうに薬師岳がデンと構える
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左手には水晶岳が衝立の様に立っている 待ってろよ〜 右手の黒部五郎岳は明日行くからね
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こちら側から見る黒部五郎岳の姿はかっこいい!!
祖父岳(じいだけ)2,825m
祖父岳に近づくにつれてハイマツ帯が切れて地肌が露出した場所では草地にタカネヨモギやイワギキョウが見られる。背の高い
ハイマツ帯を過ぎると薬師岳を背景に右手下に今朝出発した雲ノ平のキャンプ地や雲ノ平山荘が見える。
08時13分三俣山荘への分岐を通過する。ここを右に進むと祖父岳を東に巻いて黒部川源流碑を経由して三俣山荘への近道と
なる。今回は水晶岳へ寄るのでこのルートはパスして祖父岳の山頂を目指す。
08時45分祖父岳の平らで無機質な山頂部に到着する。だが、この無機質で安山岩のケルンが立ち並ぶ山頂からのパノラマは
凄いの一言だった。
水晶岳とその奥に赤牛岳、左に眼を移して行くと薬師岳、更に黒部五郎岳の左手には笠ヶ岳が縦に尖がって見える。またまたそ
の左には穂高と槍ヶ岳! おまけにその左には鷲羽岳ともうたまらん !
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ワリモ乗越付近のコル 黒部川・岩苔小谷の源流地 イワギキョウが咲いていた
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ハイマツ帯の中を角材道で少しトラバース ハイマツ帯に見える登山道は三俣山荘へのルートだろう
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祖父岳中腹から雲ノ平を望む 奥に薬師岳が良く似合う 眼下に野営場、左手に雲ノ平山荘が見える
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水晶岳を丁度正面から眺める 以前は右の肩部から雲ノ平を眺めたものだった
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08時13分 三俣山荘ルート分岐を通過 この辺りから登山道は少し荒れて来る
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山頂が近くなってケルンが見える 08時45分沢山のケルンが立つ祖父岳(じいだけ)に到着する
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薬師岳から立山へ続く稜線 右奥は大日岳から立山付近だろう
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笠ヶ岳 黒部五郎岳
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南側には槍ヶ岳から笠ヶ岳が見える
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鷲羽岳 槍ヶ岳から穂高連峰
北側の風景 水晶岳の北側にある読売新道は水晶岳の陰で見えない 左奥は立山付近と思われる
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祖父岳(じいだけ)山頂は北アルプスの大展望所だった
暫く豪華な眺めを楽しんだ後、ワリモ北分岐へと進む。09時07分行く手にテン場のスペースがあり、その向こうにワリモ分
岐への尾根が続く。
縦走路の右に少し尖ったワリモ岳が見える。尾根は一旦水晶岳の方角に振ってから右手のワリモ分岐へ延びて行く。尾根は岩が
ゴロゴロしており左手の水晶岳をチラチラ見ながら歩く。草地にはアオノツガザクラが咲き残り、ミヤマダイコンソウやヨツバ
シオガマが赤茶けて色づきウサギギクが危うい形で踏ん張ってチングルマの綿毛が風に揺れる。
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09時05分 祖父岳を後にしてワリモ北分岐へと向かう 左からワリモ岳〜鷲羽岳〜槍ヶ岳
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ワリモ北分岐に向かう お〜理想的なテン場があるぞ! 奥右がワリモ岳
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鷲羽岳の右奥、槍ヶ岳を気にしながら祖父岳を下る 岩苔乗越へ結構な標高差で下って行く
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尾根は水晶岳方面に振ってから又右に曲がって行く 雲ノ平の北側斜面が剥き出しになっている
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主稜線縦走路へ向かう ワリモ岳はマイナーな山だが結構尖っており、薬師岳方面から鷲羽岳の左側に良く目立つ
09時58分「岩苔乗越」を通過する。ここは左手に「岩苔小谷」に沿って高天原へと続くルートと右手に鷲羽岳をトラバース
し黒部源流碑を経由して三俣山荘へのルートの四差路だ。
少し進むと10時15分「ワリモ北分岐」に到着する。他の登山者もここに重いザックをデポして水晶岳へ行っている様だ。こ
ちらも登山道を外して上側の斜面にザックをデポして休憩する。
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ワリモ北分岐へ一直線の尾根筋となる ミヤマダイコンソウの紅葉
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水晶岳をバックにチングルマの綿毛が風に揺れる
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アオノツガザクラ ウサギギクも何とか咲き残っている
ヨツバシオガマ イワツメクサ
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鷲羽岳の裾野に三俣山荘とテン場付近が見える 今日はあそこまでかなあ・・・
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ワリモ北分岐まであと一上り 09時58分「岩苔乗越」通過 高天原への分岐だ
ワリモ北分岐
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10時13分 ワリモ分岐に着く 左は水晶岳、右が鷲羽岳 ここのザックをデポして水晶岳へと向かう
行程2) ワリモ北分岐〜水晶岳〜ワリモ北分岐 約3時間50分
10時25分ポシェットに行動食や貴重品を入れてトラバース道を水晶岳へと出発する。縦走路の斜面は風化した花崗岩であち
こちがザレている。まあこの斜面が黒部川へと流れ込む岩苔小谷の源流部だ。トラバース斜面にはミヤマダイコンソウやウラシ
マツツジの草紅葉となっていた。
10時40分ワリモ乗越を過ぎると広い台地の様な尾根となる。右手には水晶小屋のある赤岳から右手に裏銀座
10時50分広い台地の様な尾根に上がり水晶小屋へと向かうと右後ろ(南東側)に槍ヶ岳から大天井岳〜燕岳の表銀座の尾根
が続いている。すぐ後ろには鷲羽岳がカッコ良い形で立っている。
赤茶けた火山帯の様なザレ尾根の急登となり左手にはハイマツ帯で崩壊を食い止めている様に見える。岩屑の斜面に付けられた
登山道を水晶小屋の肩部へと向かう。イブキジャコウソウやイワベンケイが紅葉して美しく、トウヤクリンドウの花が咲いてい
た。
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ミヤマダイコンソウの草紅葉 トラバース斜面にはウラシマツツジの草紅葉
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10時40分 ワリモ乗越を通過する これから正面、水晶小屋のある赤岳へと上って行く 左端が水晶岳
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水晶岳と薬師岳の揃い踏み 豪華なツーショットだ
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裏銀座コース 真砂岳〜野口五郎岳へと尾根が続く こちらは表銀座 大天井岳から燕岳への長い稜線
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振り返ると右手にワリモ北分岐からのトラバース登山道が見える 中央がワリモ岳、その左奥が鷲羽岳
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硫黄尾根から槍ヶ岳 その右に穂高連峰が並ぶ
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赤茶けたザレ尾根を赤岳(水晶小屋)へと向かう 赤岳が近づいて来た
ガレ石の斜面を赤岳へと上って行く イブキジャコウソウ 少し花も残っていた
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イワベンケイも赤く染まっている トウヤクリンドウ
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イワベンケイのバックに黒部五郎岳が顔を出している
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ワリモ分岐から赤岳中腹までの登山道が見渡す事が出来た 奥に槍ヶ岳から大天井岳など表銀座の尾根が続く
水晶小屋
11時20分懐かしい水晶小屋の裏手に上がる。小屋の赤い屋根の右手には裏銀座コースと呼ばれる真砂岳〜野口五郎岳〜三ッ
岳〜烏帽子岳が並び、黒部上ノ廊下から分かれた東沢谷を挟んで左手には赤牛岳などの読売新道尾根が対峙する。暫く北側の風
景を眺めた後、
一望出来る。
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水晶小屋の裏手から裏銀座尾根を見る 右手の白い山が野口五郎岳
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水晶小屋の裏山「赤岳」から水晶岳と温泉沢の頭、更に赤牛岳 右下に黒部湖が見える
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草紅葉の中にハクサンイチゲが咲き残っていた 野口五郎岳から烏帽子岳の裏銀座コース、その向こうに後立山連峰が続く
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今朝出発した祖父岳から雲ノ平を眺める 山荘は良く見えない 奥に黒部五郎岳
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ズームすると雲ノ平山荘がぼんやりと見えた
水晶岳 2,986m (日本百名山)
水晶岳が近づくと岩が急に現れ厳しい山容となる。一つ手前の小ピークを越えるとギザギザに刻まれた岩尾根の右手に水晶岳の
本峰が姿を現す。周りの山々は花崗岩の風化した白っぽい山肌が多いが、この水晶岳は「黒岳」と呼ばれる様に確かに黒っぽく
見える。
11時50分トラバースの段差に付けられた長い梯子段を這い上がり、針山の様な岩山を巻いてしっかりした登山道が延びてい
る。右手の岩が白くなっており、そこに山名の由来となった水晶が見られる。岩場にある草紅葉やイワツメクサを眺めながら
12時15分三度目の水晶岳山頂に着いた。
山頂で赤牛岳を眺めながら読売新道を歩いた時の事を懐かしく思い出す。雲ノ平の向こうには黒部五郎岳が見える。奥さんが
東予出身だと言う埼玉の単独登山者に写真を撮って貰う。少ない会話の中で「愛媛県の方ですね」と言われた。う〜〜ん、こち
らは標準語を喋っているつもりが東予訛りを見抜かれてしまった様だ。
12時40分行動食のパンを齧ってから水晶岳を後にする。ここの三角点は北側のピークにあるのだが、前回この三角点は踏ん
でいるのでスキップした。
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水晶岳が近づくと荒々しい風景になる 手前の小ピークを越すとまるで針山だ 右奥が水晶岳
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岩々の登山道 梯子も置かれている
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薬師岳は雲に覆われていた 無機質の岩道にハクサンイチゲなどの草紅葉が彩る
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もう一つピークを越えるトラバース道 ここの右手に水晶層がある
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水晶岳から歩いて来た尾根筋と奥に槍ヶ岳〜大天井岳の表銀座コースが見える 常念岳は奥の尾根筋になる
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12時15分 水晶岳に到着する 左手前は水晶岳三角点峰(北峰) 中央は赤牛岳、右下に黒部湖
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3度目の水晶岳を踏む 縦走路の東斜面は切れ落ちているのがわかる 正面は鷲羽岳
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白牛パンを齧りながら赤牛岳を眺める 白牛パンを齧りながら雲ノ平を眺める
裏銀座ルートが並ぶ
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烏帽子岳 三ッ岳 野口五郎岳 真砂岳 赤岳
13時12分水晶小屋の分岐ピークに帰り、更にザックをデポしたワリモ北分岐に向かう。水晶小屋から急斜面を下りると平原
の様ななだらかな尾根になり、槍ヶ岳や鷲羽岳を眺めながらのんびりと歩く。
14時10分ワリモ分岐のザックデポ地点に帰り着くとデポしているザックの数が5個程に増えていた。
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13時12分 赤岳まで帰る ワリモ乗越へ向かって下る
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どこにも面白い奴が居るもんだ 眺めの良い台地をワリモ北分岐へと向かう
行程3)ワリモ北分岐〜割物岳〜鷲羽岳〜三俣山荘〜三俣蓮華岳キャンプ場 約3時間
14時20分ワリモ北分岐を又重いザックを背負って出発する。10分程でワリモ北峰のトラバース道を抜けるとワリモ(割物)
岳のドームの様なゴツゴツしたピークが眼前に現れる。周りの山々が余りにも有名なのでちょっとマイナーな立場だが、標高が
2,841mもあり、山頂には割れたような石が散らばる所から割物岳と名付けられたと言う。
14時50分ワリモ岳の山頂に岩場を這い上がって登ってみるが、まあ大きな岩とハイマツの山頂風景だった。ガスも湧いて来た
ので気忙しく次のメインピーク、鷲羽岳へと向かう。
15時01分登山道のちょっとした岩場を越えて鷲羽岳の前面に出るが、ガスが湧いて殆ど全容が見えない。そう言えば前回もこ
こは霧の中だった。アルプスの天気は一気に変化する。それでも時々霧が飛ぶ時があるので迫力ある姿を感じさせてくれる。

14時20分 ワリモ北分岐を出発し、ワリモ岳〜鷲羽岳へと進む
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ワリモ北分岐からワリモ岳へ向かう 山頂部がゴツゴツしたワリモ岳
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黄色、赤、緑の草紅葉 ウラシマツツジとハイマツがよく似合う
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岩がゴロゴロしたワリモ岳への稜線 ウラシマツツジと岩も秋の北アルプスの風景となる
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ワリモ岳の山頂部 ワリモ岳トラバース路から双六岳〜丸山〜三俣蓮華岳
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14時52分 ワリモ岳の山頂に這い上がり、歩いて来たワリモ北分岐を眺める
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平凡なワリモ岳の山頂 ワリモ岳山頂から鷲羽岳方面を見る ガスが沸いて来た
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ワリモ岳から岩場を下っているとイワヒバリが居た 登山道に戻るとロープ場が一か所有る
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急にガスが沸いてきて山頂が少し見えた瞬間を捉える

6年前(平成26年)9月1日 石鎚剣山ガイドサービス 石丸さんと歩いた時の鷲羽岳 (この後急にガスった)
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鷲羽岳の基部から取り付く 登山道は急傾斜を避ける為に稜線の少し右側に振っている様だ
鷲羽岳 三等三角点「中俣」 2,924.35m 日本百名山
山の傾斜を縦に見ると急に切れ上がって厳しそうだが、近づくと案外そうでもない。ただ尾根の距離が長いので辛抱が必要となる。
景色がガスで隠れているので写真も撮らずに歩きに専念してトボトボと山頂を目指す。
どこの山でもそうなのだが、山頂に着いたと思ったらその先更に続きの高みが続いておりガッカリする。そんなガッカリを数回重
ねて15時46分鷲羽岳山頂に着いた。
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手前のダマしピークにガッカリしながら奥へ進む 大きめの岩が重なる登山道
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これは山頂に違いないぞ 15時46分 鷲羽岳 山頂三角点を踏む
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今回も鷲羽岳はガスの中だった 展望は無いがまあ雨よりマシか
10分程休憩して南へと下る。鷲羽池は存外山頂に近いのでガスでも何とか眺める事が出来た。この池の存在が江戸時代の加賀藩
奥山廻り役によって「竜池ヶ岳」と記されている。
と記されているらしい。
スケジュールを立てる時に一応の安全目的地を三俣蓮華岳キャンプ場にしておき、あわよくば黒部五郎キャンプ場まで行ければと
言う希望も持っている。今回もこの「あわよくば」との希望は見事に打ち砕かれて三俣山荘が精一杯となる。特にガスに包まれる
と人間は必要以上に弱気になり、今夜の寝床を三俣蓮華キャンプ場に決めた。視界が悪くなった鷲羽岳の岩屑だらけの斜面を南へ
下る。槍穂の天辺が雲の間から見える。
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15時55分 鷲羽岳を後にする 南側も岩が多い山だ
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おお〜 鷲羽池が見えたぞ この池が山頂近くにある為に昔、「竜池ヶ岳」と呼ばれた
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鷲羽岳(わしばだけ)を振り返る 岩山だ〜
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霧の中へと降りていく 北アルプス特有の針尾根だ
なあ
霧が飛んだら三俣山荘が見える筈なんだけど 槍ヶ岳と穂高が上下の雲の間に見えている
16時50分三俣山荘が近づくと登山道が整備され階段状になって来る。するとハイマツ帯に入り17時00分霧の中に三俣山荘
が現われた。
17時15分テン場の受付を終わらせて少し奥にある幕営地へと向かう。取り敢えず水場へ行き、そこから近い場所に空き地を探
すが適当な場所が見つからない。幕営地はちっとも混んでいないのだがテントが散在しているので離れた場所を探して奥へと進む。
左手に広場があり、そこには1張りしか無かったのでそこにテントを張る事にした。もう暗くなって来たので水場で飲料水を確保
してお湯を沸かしフリーズドライの夕食を摂る。
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16時50分 鷲羽乗越から下る 三俣山荘が近くなった様だ 登山道が右手に振って行く
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見覚えのあるハイマツ帯に入る 17時00分 三俣山荘に到着して野営場使用の手続きを行う
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10分程でテン場の手続きを終えてキャンプ地へ向かう 水場を過ぎて少し上側に広い場所があった(写真は翌朝)
さて、ガスで星も見えず、明日はガスが晴れて欲しいもんだと翌日歩く地図を見ながら眠る。
黒部源流の山々を巡る旅
第1日目 折立〜太郎平小屋〜薬師峠キャンプ場〜薬師岳〜キャンプ場
第2日目 薬師峠〜太郎平小屋〜薬師沢小屋〜雲ノ平山荘〜雲ノ平キャンプ場
第4日目 三俣蓮華岳キャンプ場〜三俣蓮華岳〜黒部五郎小屋〜カールルート〜黒部五郎岳〜赤木岳(ビバーク)及び
第5日目 赤木岳ビバーク地〜北ノ俣岳〜太郎山〜折立 は ここ