寒風山・バリエーションルートの纏め
寒風山は四季を通じて良い山でアプローチが便利な事もあって人気も凄い。一般登山道は橋本さんの整備もあって快適だが単調
な事もあり、個人的にはこの登山道はバリエーションルートの下りか、冬場に利用させて貰っている。ここでは一般登山道以外
の寒風山バリエーションルートについて纏めてみました。
バリエーションルートの歩き方
凡そ登山道の定かでは無いバリエーションルートを歩くには先ずルートの地形を頭に入れておくことが肝心だ。この寒風山・
トンネル西口ルートの場合、西側にある3つの尾根を念頭に攻略する!
、
カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図 寒風山の地形図
行程1)入り口から先ず尾根A (前衛峰・南西尾根)に上がって、それを詰める
行程2)次に尾根B(南峰・南西尾根)へ渡らなければならないので主稜線直下を北側に向かいトラバースする。尾根に比べて
トラバース路は小沢などを越えたり、ガレ場を歩いたりするので注意が必要だ。尾根Bは下部から中腹が厳しい岩尾根
となっているので、結構上部の場所へ向かって尾根に乗りかえる事になる
行程3)尾根B展望所(テラス)に出ると、後は橋本整備道に沿って寒風山の南肩へ這い上がって行く。この行程は10分程だ。
そこから稜線部を伝って登山道に出て20分程で寒風山・山頂に至る
闇雲にテープを頼って歩くのではなく、この3行程の地形を頭に置いて歩くと多少ルートを外してもやがてコース復帰が可能
となる。
裏寒風 (寒風山・トンネル西口登山ルートと西尾根ルート)
旧寒風山トンネル西口から上がる西条側ルートは通称「裏寒風」と言われ一時期通行止めの看板などが有ったが、今はフツーに
利用されている様だ。このルートは確かに落石やルートが複雑な点はあるものの、通行止めにする程の事もない。北アルプスの
岩稜を歩くスキルを身に着ける四国の登山者にはこれ位のルートはフツーに歩いて欲しいと常々思っている。
最初にこのルートを利用したのは15年以上前になる。登山記としてアップしたのが2008年10月4日だから今から12年
程前だった。この時は西尾根から上がって下山は桑瀬峠から西に下った。 その登山記は ここ
カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図 寒風山・西尾根ルート
2010年8月22日にはトンちゃん達とテバコマンテマ、フシグロセンノウを見に裏寒風を歩いた。2013年8月4日には
同じくトンちゃん達に裏寒風のお花畑を登山道側から案内して頂いている。
2010年8月22日 裏寒風から下山は変則バリエーションルート
2010年8月22日 裏寒風登山口にて トンちゃん、橋本さん、篠原さんと
第二展望所で「やまきぬコンビ」と会う
第二展望所のツメレンゲ テバコマンテマ
フシグロセンノウ トリカブト
2016年10月12日には高松の堂山仲間を裏寒風に案内し、登山道を桑瀬峠〜寒風茶屋登山口に下りている。
2016年10月12日 カシミールソルトを利用したGPSトラックログ図 堂山隊の裏寒風
裏寒風 第一テラスにて 第一テラスから桑瀬峠〜伊予富士
裏寒風 第二テラスにて 第二テラスの様子
裏寒風 第三テラスにて (主稜線直下) 山頂にて 東尾根から這い上がって来た外国人と
2018年6月16日には天ヶ峠〜笹ヶ峰・北面(別子銅山・炭の道)〜宿・西山越〜笹ヶ峰〜寒風山とロングコースを歩き、下山に寒風山
西尾根を下る予定だったが日没近くになりルートが不明で裏寒風を夜下った事もある その時の記録は ここ
2018年6月16日 天ヶ峠〜笹ヶ峰北面・炭の道〜笹ヶ峰^寒風山〜裏寒風下山ルート カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図
裏寒風 下山を想定したルート図 カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図
2019年6月24日に伊予の鈍亀さん、ナッチーさん、型落ちフェニックスパパとコラボして西尾根を上がり、トンネル西口
に下った。
2019年6月24日 寒風山・西尾根〜寒風山〜裏寒風 ルート図 カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図
2020年5月20日にはkeitann さん、山じいさんと初めての寒風山アケボノツツジ見物に裏寒風を歩く
2020年5月20日 裏寒風ログ図 カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図
第三テラスから前衛峰と桑瀬峠、鷹ノ巣山を眺める 裏寒風の岩場とアケボノツツジ
大学の山岳部仲間 山じいさんとkeitann さん 私がアケボノツツジの咲く時期に寒風山へ行ったのは初めてだった
2020年6月21日に黒河ジュニアさん一家、能智さんをマーシーさんと一緒に案内してオオヤマレンゲやユキワリソウを楽しむ。
この最新の山行を登山記として紹介します。
2020年6月21日 黒河一家と歩く裏寒風 (ユキワリソウの位置情報はカットしております)
寒風山トンネル西口〜裏寒風〜オオヤマレンゲ自生地〜寒風山〜登山道で下山
カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図 2020年6月21日 裏寒風〜西尾根オオヤマレンゲ自生地〜寒風山ルート図
朝、瓶ヶ森キャンプ場を出発して黒河ジュニアさん一家(お母さんとお嫁さん)と待ち合わせの寒風山登山口へ向かう。県外移動
自粛規制が解除された途端、瓶ヶ森林道も寒風山登山口も車で溢れている。まだ新型コロナ感染問題は収束していないと言うのに
手の平を返した様なこの混雑は一体何だろう?
行程1)トンネル西口〜トラバース尾根A分岐 約1時間30分
09時03分ここを初めて歩くの〜ちゃんと黒河一家をマーシーさんと一緒に案内する。7月の目玉はユキワリソウと西尾根の
オオヤマレンゲだ。
って少々ガレており、ヤマシャクヤクの葉っぱが多く見られる。左手に伸びる前衛峰南西尾根へ向かって急傾斜を進んで行く。
09時00分 トンネル西口で合流 09時03分 トンネル西口の登山口へと入る
直ぐに石垣の上側を左手に進み沢部のガレ場を越える 左上に向かって急な踏み跡を辿る
岩壁のロープ場 5m程を這い上がる (登山口から約20分)
09時21分尾根の取り付き部に岩があり、ここにロープが敷設(チェックポイント2)されている。まあ大した難所でも無い
ので準備運動がてらに這い上がろう。黒河ジュニアの若嫁クロリンは山ショップ「パルフィールド」のモニター使用でピンクのヘ
ルメットを被っている。ジュニアのお母さんも日頃から犬返〜石ヶ山丈をトレーニングしているので足取りも軽い。
前衛峰の南西尾根Aに上がると急登が続くがルートは分かり易い。
モニター使用にヘルメットは何故かピンク色〜 ジュニアのお母さんは山慣れしている
岩の鎖場 10m (登山口から約25分)
ロープ場から尾根の急傾斜をドンドン上がると09時28分大きな岩が立ちはだかる。ここにはステンレス製の細い鎖が束ね
られて敷設されている。(チェックポイント3)念のためにロープも鎖に巻きつかせているので安心感がある。うっかりして
ストックを1本だけにする指示を忘れた為に順繰りに先頭のマーシーさんに手渡して行く。
黒河ジュニアさんは昨日の子持ち権現ホンガケ道の鎖を経験しているので余裕だ。そこから30分程は岩と木の根が多い尾根
急登を喘ぐ。途中、左手に棚部がありそちらに行きたくなるが、岩っぽい尾根を直登して行く。左手の谷部は深くて下りても
歩けない。
09時28分鎖場を上がる まあ こんな場所は楽しいわねえ 大きい帽子の上にヘルメットは何だが安定しないわねえ
いや〜 昨日は面白かったなあ 急傾斜の尾根Aを上がる
第一テラス(第1展望所)(登山口から約1時間)
09時55分尾根の正面が岩場になり右手から少し尾根を外してトラバース気味に傾斜を詰める。左手前方に岩場が見えてこれに
向かって踏み跡が続く。岩テラスへの這い上がり口にはヤマボウシの木がありこの季節は白い花を見る事が出来る。
10時00分裏寒風第一テラスに上がる。(チェックポイント4)ここは細い岩棚になっており最初の休憩ポイントだ。
りは未だ標高が高く無いので桑瀬峠は目線より高い位置にある。寒風山方面も西尾根基部の岩峰が樹林帯の上から顔を出す。
10時00分 第一テラスに上がる 標高がまだ低いので尾根Bの上側が樹林帯の上に見える
写真は2年前(秋)のテラス1 桑瀬峠は目線より高い 正面は伊予富士
第二テラス(第2展望所) 登山口から約1時間15分
第一テラスからシャクナゲを抜けると低い笹の生えた尾根を奥の樹林帯に入って行く。暫くして数か所の岩場が現れる。それぞれ
の岩場は分散していて高さはそれほどでもなく最初の3m壁にはロープが敷設されている。ロープ場を上がると少しの間細い岩稜
帯が続き、それを詰めると10時17分第二テラスの岩場展望所に着く。(チェックポイント5)
丁度同じ高さに桑瀬峠が並び、尾根換えをして上がる第三展望所がある北側の岩尾根が衝立の様に立ち上がり、相当上部でないと
尾根に合流出来ない事が良く分かる。
今這い上がっている尾根Aのピークは桑瀬峠から眺める寒風山・前衛峰の岩峰(1,630mP)なので真上には厳しい岩壁を伴
ったピークが見える。
切り立った北側の尾根を眼で追って行くと、薄茶色なったザレ場が見えて、その上側にタコ坊主の様な突起(岩峰)が見える。
ルートとしてはこのタコ坊主の下側へトラバースして回り込むって寸法だ。
第一テラスから尾根を奥に進んで行く 背丈の低い笹が現れる
10時12分 開けた細尾根の岩稜部が少し続く 皆のストックが先頭に手渡しで送られた結果
第二テラスから第三テラスを眺める 南峰・南東尾根は鋭い岩尾根だ 正面のタコ入道岩峰の直下へトラバースする
第2テラスの特徴 (2年前の10月 堂山隊) 第2テラスのツメレンゲ (去年6月)
第二テラスは左手の桑瀬峠とほぼ同じ目線(標高)になる 左奥は鷹ノ巣山 右奥の伊予富士にはガスがかかっている
今から正面の岩峰を左にトラバースして尾根替えをするのだ
尾根・トラバース路分岐岩(標識が掛けられている)登山口から約1時間30分
第二テラスからドウダンツツジの先並ぶ岩尾根を奥へと進む。足元には背丈の低い笹が生えている。10分程尾根を進むと10時
30分左手の岩壁に「左・頂上へ」の標識が掛けられている。 (チェックポイント6)
10時20分岩場を超えて奥へ進む 背丈の低い笹尾根を上がる
10時30分 大岩に「左 頂上へ」の標識が掛かる尾根Aからトラバース路の分岐
行程2)尾根A〜トラバース路分岐標識より尾根B合流まで 約1時間
切れ込んだ沢部を渡る (ほぼ水平道)
岩標識分岐を左手に進むと急な草地のトラバース路に入る。この草地はちょっとしたお花畑になっており突き当りまで少し進む
と沢部に近づきバイケイソウが斜面に沢山立っている。ほぼ水平にトラバースの踏み跡が続き、小さな尾根部を回り込むと10時
40分切れ込んだ沢を通過する。足場が悪いのと沢部がガレて浮石が多いので慎重に渡る事が肝心だ。
トラバース分岐から草地の急斜面に入る バイケイソウが沢手前の斜面に生えている
小沢でマーシーさんが水を補水する この辺りはほぼ水平に踏み跡がある
10時42分 足場が悪いのでマーシーさんが見守る 小沢を渡ると少し踏み跡が斜面を上がって続く
10時45分深い笹原斜面に在る足元の木にステップ代りのロープが巻かれている場所を通過する(チェックポイント7)
恐らく橋本さんが登山者が踏む木の保護の為にトラロープを巻きつけているのだろう。
沢を超えると笹の水平道が続く トラバース路を跨ぐ木に取らロープが巻かれている
ガレた草地をジグザグに上がる
足元にトラロープの巻かれた木を過ぎて少し進むと小さな岩がゴロゴロした草地に出会う。この辺りでルートが怪しくなるが、
辺りを注意深く眺めると右上にテープが見えて、上に向かってガレた斜面をジグザグにルートが延びている。
この斜面は山芍薬が沢山ありいつまででも這い上がる事が出来るのだが、ず〜っと行き過ぎると寒風山登山道まで出てしまう。
(登山道稜線部まで標高差約60m程)
ゆっくり5分程コケの生したガレ場を上がると10時55分赤いテープが巻かれたケルンがあるターニングポイントに出会う。
(チェックポイント8)
この辺りは先に述べたように主稜線部登山道までの標高差が60m程しか無く、フシグロセンノウなどを見学に上の主稜線から
下る踏み跡もあり少しややこしい場所だ。又目印のケルンにしても不動の物ではないから注意が必要となる。
ケルンコーナーから左手に向かって水平に踏み跡が続いている。ここで我々は少し行動食休憩を取る。水平道を暫く進むと少し
藪っぽくなり踏み跡が上下に2本有る。右上に進む踏み跡はこの時期であればギボウシなど、8月中旬には別な花が咲くと言う
岩場へ続く道である。この道を通じても先のガレ沢ですぐ下側の踏み跡に合流するので上の道を進むのが分かり易い。
10時50分 ガレた斜面をジグザグに上がる 上から見るとこんなコケとガレ岩の斜面だ
踏み跡は上に続く様に見えるが、テープが巻かれたケルンから左手にガレ場の水平道が左手に続く
ガレ場のターニングポイントにあるケルン ガレ場水平道の途中に積まれたケルン
上側の踏み跡を進むとギボウシの生えた岩棚に突き当たる 秋にはキク科の花が咲いていた(2年前の堂山隊山行)
ガレ場の沢を上がる (落石に注意)
岩棚に沿って進むとテンニンソウの群落斜面があり11時10分ガレ沢に出る。(チェックポイント9)尾根Bに詰めるルート
はこのすり鉢状になった谷に添って上がらなければならないのでガレ場歩きを避けられない。大怪我をする程の大きい岩では無い
が、直径20cm程の岩が川状に上から続いている。
ここは足場が安定しないので1本ストックを使うと良いが、落石防止の為に決して体の遠くや後ろ側へストックを刺してはいけな
い。こう言う場所では体近くの前側にストックを付き、体勢を安定させてゆっくりと小股で動く。前に出したストックで石が動く
と足でそれを止める事が肝心だ。こんな場所でストックを使うなと言うリーダーが居るかも知れないが、返って体が不安定になり
よろけて落石を発生し易いのだ。
11時10分ガレ場に入る そろ〜り そろりと落石に注意しながら進む
このガレ沢を上がれば第三展望所が近い 第三展望所へ笹原を(写真は2年前の秋)
第三テラス (第3尾根展望所) 登山口より約2時間20分
11時20分第三テラスに上がったマーシーさんから声がかかる。ガレ場はまだ上に向かって暫く続いている様だが、途中から
左へ切り上がって11時25分笹原に覆われた尾根に上がる。ここが所謂「裏寒風テラス」と呼んで5月にはアケボノツツジ
が美しい寒風山・南峰直下の肩部である。
ここまで上がると桑瀬峠は下方に見え、伊予富士へ向かう鷹ノ巣山分岐と同じ様な高さである。西側を見ると伊予富士・ジャバ
ラ尾根の奥に手箱山・筒上山・岩黒山の山頂部が顔を出す。
やって来ました 裏寒風 ! 父ちゃんが来れずちょっと残念 雲海が西条方面に広がっております
11時35分 裏寒風の肩部にとうちゃこ〜〜 登山口から2時間30分だから標準タイムでしょうか
第3テラスから西側の風景 (2016年10月12日 堂山隊) 正面は伊予富士 右奥に手箱〜筒上〜岩黒が並ぶ
行程3)裏寒風第三テラス〜寒風山・南峰稜線部〜寒風山 約30分
ここから右手の踏み跡を進むと橋本さんが整備したロープ場を経由して10分程で寒風山・南峰の尾根部に這い上がる事が出来る。
そこから稜線を北へ進み途中で登山道と合流し寒風山・山頂まで20分程の行程となる。
第三テラスから笹原の踏み跡を上がって行く 結構傾斜がきつい (堂山隊)
橋本整備ロープで急斜面を上がる (堂山隊) 第三テラスから10分程で主稜線(南峰)に出る 奥が寒風山
第三テラスで超アメリカンコーヒー
今朝の駐車場混雑から見て寒風山の山頂は相当混んでいると思われたので第三テラスにて早めの昼食を取り時間調整をする事に
した。食後のコーヒーは前日瓶ヶ森キャンプで余った私のドリップコーヒーと紙コップが人数分有る。マーシーさんに昼食時に
コーヒーサービスをするからと多めの水を持って来て貰っている。愛用のソト・ウィンドマスターに着火するとボ〜〜と力強い
炎がコッヘルのお湯をグラグラ沸かせる。さて、人数分の紙コップを出して手際よくUCCドリップコーヒーをセットして・・
・あれ? コーヒーが無いよ! 食糧のレジ袋をゴミ袋と間違えてる〜〜! キャイ〜〜ン
マーシーさんが「大丈夫です 私が予備で3個のドリップコーヒーを持ってますよ」と紙コップにセットする。その内の1個が
倒れて土にばら撒いた為に超アメリカンコーヒーが出来上がった。
西尾根のオオヤマレンゲを見に行く
混雑が予想された山頂へは直ぐに出ずに西尾根のオオヤマレンゲ自生地を訪れる事にする。皆さんから「コーヒーの匂いがした」
とか「茶色い色はしてた」とか気遣いの言葉を貰いながら12時00分第三テラスから左手の笹原に踏み跡を辿る。頼りない踏み
跡ではあるが西尾根へショートカットルートでテープも見られる。
5分程で尾根部に出るが踏み跡が薄いので、そこが西尾根かどうか自信が無い。皆を待たせてマーシーさんと藪尾根を下る。する
と下の方から女性の声が聞こえる。
第三テラスから左手に向かう踏み跡を辿る(西尾根ショートカット) 西尾根で下の方から高知弁奥さん達の話し声がする
マーシーさんが「奥さ〜ん」と下に向かって叫ぶ。奥さん?こんな時に使うべき適切な言葉だろうか? 確かに独身女性の若い
声では無いのだが・・・更に大声で「奥さ〜〜ん」と言うと「何ですか〜」と姿も見えない奥さん達から返事が返って来た。
「オオヤマレンゲですが〜」と言うと「そうにかわらん ぎっちり咲いちゅうが〜」 どうも高知の奥さん連中らしかった。
喜んで上で待たせた皆を呼んで藪っぽい尾根を下る。下から登って来る高知の奥さん達にお礼を述べて12時12分群生地へ着
くと大振りな木に一杯花や蕾を付けている。更に近くには数本のオオヤマレンゲがある。
去年の6月24日に香川のナッチーさん・型落ちフェニックスパパ、伊予の鈍亀さん達と西尾根を歩いて来た時に出会ったオオ
ヤマレンゲだ。黒河ジュニアさんのお母さんやお嫁さんは初めて見る花だったので十分喜んで頂いた。
オオヤマレンゲを初めて見る人も居る 丁度良い時期に来れた
西尾根には蕾を沢山付けたオオヤマレンゲの樹が数本ある
西尾根・裏寒風ルート分岐
バリエーションルートの下りは難しいが上りは分かり易い。笹原に続く踏み跡を上がって行くと先程会った高知の奥さん隊が左手
の藪から現れた。「この奥にユキワリソウの花が咲いちゅう」と教えて頂くが、既に散々裏寒風で見たのでお礼を述べて先に行っ
て貰う。
それは2年前、2018年6月16日別子銅山「炭の道」を天ヶ峠から笹ヶ峰南麓・炭の道〜笹ヶ峰〜寒風山と歩き、西尾根へ下
る予定だった。所が時刻が18時45分になり、この西尾根への下り口が良く分からず夕暮れの為断念してトンネル西口へ夜下っ
たのだった。 その時の登山記は ここ
西尾根の笹傾斜に続く踏み跡を上がる ショートカットでは無い正規の西尾根ルートを歩く
12時28分 西尾根と裏寒風ルートの合流点に這い上がる この大岩がある場所が目印となる
橋本ロープを伝って崖部を上がると「エントツ山さん?」と声がかかる。何と高知の流れ星さんの旦那さん「レーサーさん」
だった。聞くと男性2人で山の会(アルプ)の奥さん連中をオオヤマレンゲに案内して今から下るとの事。随分久しぶりに
お会いしたが元気そうだった。
たとの事。かっこいいハンドルネームだからいつまでも元気で颯爽と山を闊歩せにゃいかんぜよ。
最後のロープ場を詰めて12時38分寒風山・南峰の主稜線に出た。オオヤマレンゲの場所で会った奥さん達が岩の上で食事
をしていたのでご挨拶をして寒風山の本峰へと進む。南峰にも尾根伝いに行けるのだがほぼ藪の為に途中から登山道へ下って
山頂へ向かう。
の〜ちゃんと黒河ジュニアは果敢に南峰へ踏み跡を辿って進んでいる。マーシーさんや私も昔は意地でも稜線を歩いたものだ
ったが、歳のせいか登山道を選択していた。
崖部では橋本整備ロープのお世話になる 上で待ってくれていたのは土佐のレーサーさんだった
更に少し藪っぽい斜面を上がる 最後も橋本整備ロープが敷設されている
黒河の奥さ〜ん お疲れ様でした 若嫁クロリンも主稜線へ到着する
の〜ちゃん いつもしんがり役 ありがとう 主稜線を南峰〜寒風山へと進む
主稜線を寒風山へと進む 左が南峰 奥が寒風山(本峰) もう人影が少ない
南峰を振り返るとピークでの〜ちゃんとジュニアが藪で苦労している だから言わんこっちゃない
山頂でヒコーキ隊に会う
キバナツクバネウツギの咲く稜線を寒風山のピークへ向かう。天気は崩れ気味なのかガスが垂れこめて展望は無く、山頂は人影も
まばらだ。
12時50分寒風山の山頂へ着くとヒコーキ隊の懐かしい顔が並ぶ。ヒコーキ1号さんとは西赤石で数年前にお会いして以来だ。
ヒコーキ3号さんは持ち前の明るさと元気さでヒコーキ隊の宣伝女部長、ヒコーキ5号さんは韋駄天(いだてん)音速ジェットで
若々しい。最近Wちゃん、白ちゃんの若手育成にも力を入れられておられます。
あんりゃ? 見覚えのある人達が居るぞ! 黒河飛行隊の迫力に欠ける編隊飛行姿 (タケトンボかい)
久しぶりにやりますか〜〜 「本家ヒコーキ隊とのコラボ編隊〜〜」 Wちゃん 後ろでスミマセン
黒河・能智ヒコーキ編隊 やり直し〜〜 お疲れ様でした〜〜
行程4)寒風山〜桑瀬峠〜寒風茶屋登山口 約1時間40分
帰りはフツーの登山道を下る。下山すると何とリップ姐が現われた。今日はグループを引き連れてヒコーキ隊や我々とほぼ同じル
ートで歩いていたらしい。
ヤブウツギが鮮やかに咲いている お馴染み前衛峰 この南西尾根が裏寒風のルートだ
14時45分 寒風茶屋登山口に下山する お〜〜〜 リップ姐 !! お元気そうで何よりざんす
週末の寒風山は出会いの山でありました。 次の寒風山バリエーションルート纏めは「寒風山・東尾根」予定です。
寒風山バリエーションルート その2)寒風山・東尾根と南東尾根の記録は ここ