新居浜の山、西赤石・物住ノ頭 南麓シリーズ
西赤石・物住ノ頭 南麓ルート図
今回は緑の線、 東平〜一本松〜石ヶ山丈〜兜岩〜西赤石〜物住ノ頭〜上兜山〜串ヶ峰〜魔戸ノ滝登山口〜上部鉄道〜一本松〜東平
伊予の鈍亀さんから連絡があって犬返で良く会う黒河さんの息子さんが山歩きのステップアップを計り、日頃から師と仰ぐ鈍亀さん
に一本松停車場跡から石ヶ山丈ルートを一緒に歩いて欲しいコールがあったと言う。
常々、年寄りの役割は若いもんに経験を伝える事にあると偉そうな事を言っているので、有言実行!この若者を鈍亀ワールドに引き
込もうって事になった。早く言えば黒河ジュニア山中引き回しの刑の試練を与えようって事だ。
令和元年(2019年)5月8日(水)
東平〜一本松〜石ヶ山丈〜兜岩〜西赤石〜物住ノ頭〜上兜山〜串ヶ峰〜魔戸ノ滝登山口〜上部鉄道〜一本松〜東平 大周回〜
カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図 (伊予の鈍亀さん提供)
私は毎水曜日が孫当番なのだが、特別休暇を貰ってこの黒河ジュニア育成プロジェクトに参加する。
に集合して鈍亀車で東平へ出発。亀吉さんの運転と私の運転では東平まで10分の差が付く。(亀吉車が速い)黒河ジュニアは
紺色のグレゴリーザックを背負って気合い十分だ。細身で身長もあるので若くて精悍に見える。第三広場駐車場から黒河ジュニ
アを先頭に立てて07時35分登山開始となる。
行程1)東平〜一本松停車場跡〜石ヶ山丈尾根〜兜岩〜西赤石 約3時間10分
一本松停車場跡 (東平〜一本松 約30分)
張り切る先頭の手綱を緩めながら年寄りペースをキープして貰い08時07分一本松停車場跡に着く。ここは上部鉄道が走って
いた頃の駅跡で、角石原駅と石ヶ山丈駅のほぼ中間部にあたる。フツーはここから上部鉄道を右に向かって兜岩登山道分岐まで
歩くのだが、今日は違う。
07時35分 犬返・師弟コンビ 若者よ ゆっくり歩いてよ〜
08時07分 一本松停車場跡に到着 ホンマにここを上がるんですね ホンマやで
目の前に立ちはだかる斜面を這い上がって行くのだ。まあ、ザレているのでここが尾根筋だとは気が付きにくいが、上に這い上
がると尾根がちゃんと有る事を確認出来る。以前は酷い藪だったが今じゃ快適な尾根だ。道はないけど・・・・。
08時25分リョウブの並木道で右側から明らかな道が合流してくる。以前マーシーさんとこの道を下ったが途中で消失して上
部鉄道へは直接は続いていなかった。確かに上部鉄道を兜岩登山道分岐まで歩いても途中で山に向かう道は見当たらない。
ちょっとした植林帯のコル部を抜けると08時31分鉄塔跡を通過する。恐らくここに住友共電の鉄塔が立っていたのだろう。
鉄塔の残骸には価値が無いらしく放って積まれたままだ。上部鉄道から兜岩への登山道にも同じ残骸があるからこの辺りに送電
線が通っていたと想像出来る。
いきなりの急登を這い上がる 上に出ると意外に歩き易い
08時25分 振り返るとリョウブの林から道が合流してくる ちょっとした植林帯のコル部を通過
08時31分 鉄塔跡 バラした鉄塔を積み上げている まあ これ位は藪じゃ無いよね
左上の石ヶ山丈尾根が木々の間からアケボノのピンクに染まっているにが見える。すると08時51分目印の大岩が現れた。岩
の右手から上側へ進んで樹木を頼りに岩の上に上がる。それまで展望が無い藪尾根だからこんな場所に上がって森や沓掛・黒森
を眺めるのも気持ちが良い。まあ石ヶ山丈の尾根展望岩に上がれば西側の景色は見えるのだが、全く同じ風景では無いのでここ
でお決まりの吊り尾根を眺める。
大岩からは頭上にアケボノ、足元にはスズタケの藪のパターンだが、藪の方は2年がかりで相当刈り込んだのでスペースが出来
ている。でも恐らく鹿の食害と思われるのだが、その笹薮は枯れており私の努力は報われたとは言えない。
石ヶ山丈の斜面上部はピンク色をしている 08時51分 大岩を右に巻いて上がる
大岩に這い上がって三の森〜西山尾根とその向こうにチチ山・笹ヶ峰〜沓掛・黒森の吊尾根を眺める(西黒森が頭を出している)
一応藪って事にしておこう 石ヶ山丈の尾根部がピンクに染まっている
おっ 初アケボノ 現る! でも 藪です 藪です
この時期に来れば藪歩きも楽しいわ
西赤石方面が透けて見える でも 藪です 藪です 結構な藪です
石ヶ山丈・大岩展望所 (石ヶ山丈大岩展望所〜兜岩 約 1時間)
09時20分、雑木とスズタケの藪を右へトラバース気味に進むと石ヶ山丈の尾根部に着く。そこには私が取り付けた「一本松
・東平へ下る」の標識が何とか残っていた。うまい具合に丁度この分岐に大岩展望所があり、平たい大岩から先ず西赤石を眺め
る。手前の兜岩ピークの北面は意外に植林地帯の緑が目立つ。アケボノのピンクは手前の石ヶ山丈西斜面からその緑の植林帯を
取り囲むように広がり、西赤石の北面へと続いている。
次に西側の広がる空間に目をやると手前の東平〜三ノ森〜西山へ続く尾根があり、その向こうにチチ山・笹ヶ峰と沓掛・黒森山
の間に凹んだ釣り尾根が見え、丁度その釣り尾根の底部から西黒森と瓶ヶ森が顔を出す。ここからでは石鎚は未だ見えない。
09時35分石ヶ山丈尾根を兜岩へと向かう。基本藪尾根だがこの時期には頭上はアケボノの花と黄緑の若葉で飾られる。以前
猛烈なスズタケの藪だったが数年前に大掛かりな笹刈りが行われ、その後鹿の食害などもあって笹はほぼ枯れて歩き易くなって
いる。
大岩の下を回り込んで尾根筋に出る エントツ山が掛けた「東平へ下る GO〜!」の標識
分岐にもアケボノが沢山咲いていた 兜岩と西赤石を眺める展望所だ
兜岩・西赤石展望岩にて アケボノツツジはまだ西赤石の山頂部へは達してはいない
石ヶ山丈・大岩展望所からでも吊尾根から顔を出すのは西黒森と瓶ヶ森で石鎚は沓掛山に隠れてまだ見えない
大岩展望所にて イェイ〜 ここまでのコースが黒河ジュニアの希望ルートだ
兜岩へ向かって進む アケボノが頭上で輝く
植林と自然林の境目を尾根ピークに向かって上がる 前方にアケボノに飾られた兜岩北面が見えて来る
亀吉師匠と黒河ジュニア 10時08分 トラバース分岐から尾根筋は道が消える
兜岩・北斜面を這い上がる
10時08分兜岩トラバース道分岐に着く。通常は左手のトラバース道を通って種子川道分岐まで進み、兜岩の南側基部へと回
り込むのだが、今日は黒河ジュニアトレーニングと言う事で我々の通常ルート=兜岩直登ルートへと進む。ルートと言えども勿
論道など一切無い。
最初は岩場の基部までスペースをテキトーに進む。岩場からイバラやヘビノボラズの藪となる。藪を避けたり乗り越えたりしな
がら兜岩の北面をテキトーに詰める。いい加減と適当とは少しニュアンスに違いがあるが、この違いが分からない人が多いだろ
う。テキトーだから各々自由に這い上がる。亀吉さんを見ると少し東側を歩いている様だ。黒河ジュニアもこのトゲの洗礼を受
けているが、大先輩の前だから弱音を吐かない。
兜岩に行くにはトラバース道を迂回するより時間的にも手っ取り早く10時20分には北端に到着する。ここから生まれ故郷の
新居浜の街や石ヶ山丈の尾根を眺めるのは実に痛快だ。兜岩は結構南北に縦長いので歩きにくい岩場を伝って北端に出て新居浜
を眺める人は少ないのだ。
ここで休憩を含めて写真撮影をしながら西赤石の北斜面を眺める。
兜岩北面の基部へと向かう 直下になると岩と藪の斜面になる
「このルートでええですか?」 「テキトーに」 「このルートでホンマにええですか?」 「だからテキトーに」
石ヶ山丈尾根を振り返る 正面が一本松から這い上がった大岩展望所 ええ眺めじゃのうし
「ひぇ〜〜 ここでいいですか?」 「テキトーに」 亀吉さんは別行動が好きなのだ
だいぶ 上がって来たぞね あれ? 亀吉師匠がいつの間にあんな所に立っている
あそこが大岩展望所ですよね うんうん 元気か〜〜い 元気で〜す トゲが刺さってますけど・・・
お姉さま 兜岩の北面 面白かったです そう それは良かったざます (新居浜の町をバックに)
兜岩 北側の大岩にて
西赤石をバックに しぇ〜〜〜
兜岩を南基部に向かう 蜜洞岩付近は良く咲いている
この時点で黒河ジュニアは上兜山や串ヶ峰まで行く事は未だ知らされていない
西赤石山 二等三角点「銅山」 1,625.75m (兜岩〜西開始 約20分)
10時52分兜岩の南端に出ると西赤石の北面を眺める。アケボノツツジの咲き上がりは未だ蜜洞岩のラインまでで、その下側
は豪華に咲いているが山頂部はまだ寂しい状態だった。
アケボノピンク中にの咲く白いオオカメノキを見上げながら北面道を這い上がり11時10分西赤石の西面に着く。西赤石山の
西テラス展望所は眺めが良いのでここに銅版標識を置いてある。三角点(二等三角点「銅山」)山頂は少し東に進んだピークに
あり、ここに正規の山頂標識も立っており休憩地としては少し広くて良いが眺めが悪い。
西赤石山の西テラスから吊り尾根の向こうに石鎚山を拝む。ここは石鎚遥拝所と言っても良い。勿論、新居浜の街、大島、金子
山、高縄半島と北側、瀬戸内海方面の眺めも良い。
アケボノツツジのラインは蜜洞岩までだ
この時期、オオカメノキの白もアケボノの中で目立つ 西赤石の北斜面を這い上がる
11時10分 西赤石山の西テラスに到着する ここからは吊尾根の中に西黒森、瓶ヶ森、石鎚山が収まっている
新居浜の町は西側の金子山と東側の郷山でチョークされて広がっている
4月に3日をかけて縦走した高縄半島が霞んでいる 西側の尾根筋 アケボノのピンクはあまり見られない
行程2)西赤石山〜物住ノ頭(ものずみのあたま) (四等三角点「高原」1,634.56m) 約35分
当初、伊予の鈍亀さんは当初ここから西へ向かい西山から三ノ森経由で東平への周回を考えていた様だが、最終的に私の東回り
ルート案を採用してくれた。
11時20分東へ向けて出発すると正面に物住ノ頭〜前赤石山〜石室越の衝立(右ピークが駒鳥山)が見える。その右手に伸び
る県境尾根には大座礼山〜東光森山〜野地峰・黒岩山〜大登岐山が並ぶ。若くて将来のある黒河ジュニアにはここから見える山
々を歩いて貰いたいものだ。
西赤石〜物住ノ頭間の尾根道は7月半ばを過ぎるとアザミやクガイソウ、マムシ草などで藪っぽくなるが今は快適だ。
直下から眺める西赤石と兜岩は大好きな風景で、南面のカラマツもまだ新緑の色を成して広がっている。吊り尾根の向こうには
西黒森〜瓶ヶ森〜石鎚の揃い踏みだ。兜岩の北側に見えるピークは西条の櫛ヶ峰だろう。
11時55分物住ノ頭(ものずみのあたま)に到着する。(山名の読み方は伊藤玉男さんの「赤石の四季」による)ここまで来
ると今度は東側の峨蔵山(権現山〜エビラ山〜二ッ岳)から北へ偏った赤星山が見える様になる。宇摩富士と呼ばれるだけあっ
て法皇山脈の尾根筋にあっても独立峰の様に秀麗な形をしている。
西赤石三角点峰を踏んだ後、物住ノ頭へと向かう
右手には冠山〜平家平から東へ延びる予土県境尾根が並ぶ
この時期の縦走尾根は快適だ 物住ノ頭に向かって上る
物住ノ頭直下から振り返ると西赤石の広がる裾野とバックのパノラマが見える
黒河ジュニアは伊予の鈍亀さんと知り合えて良かったなあ
物住ノ頭から東側を眺める
行程3)物住ノ頭〜上兜山〜串ヶ峰 約 1時間
12時00分いよいよ物住ノ頭から上兜〜串ヶ峰の尾根に入る。この尾根も私が踏み入れた頃は「物住・串ヶ峰藪漕ぎ線」と
名付けた程のシャクナゲと笹薮だった。ここも御多分に漏れず笹は枯れてかつての迫力がなくなったのがちょっと残念。
12時08分シャクナゲ藪近くまで下ると岩場があってそこから上兜山と串ヶ峰が見渡す事が出来る。かつてこの尾根を「大女の肩」
と名付けたが、その通り物住ノ頭から北側に向かって串ヶ峰まで少し西へ傾いた肩が続いているのが分かる。
物住ノ頭から北へ下って行く 以前の様な藪は少ない ちょっと残念
12時08分 尾根の左側にある岩場から大女の肩=物住ノ頭〜上兜〜串ヶ峰の尾根を眺める 右に下る尾根は下兜へと続く
12時17分 更に尾根を進むと第一ピークが眼前に迫り、上兜から右手に延びる尾根(かけさこの尾)に下兜山が見える
物住ノ頭から上兜山までの尾根には間に2つ程のピークが有る。その第一ピークから南側を振り返ると丸っこい物住ノ頭から東
に前赤石の鋭い双耳峰、そこから更に東へとギザギザの赤石山系が並んでいる風景は圧巻だ。
す」と感激の混じった様子でアケボノ越しに眺めている。
り、この時期が一番歩くのに最適だろう。
イシヅチザクラも咲いている 第一ピーク手前 頭上にはアケボノが咲いている
アケボノ尾根の正面が物住ノ頭、 その左の双耳峰が前赤石、 その左に続く八巻岩峰と東赤石 絶景〜〜〜
西赤石 吊尾根の向こうにまだ石鎚が見えてるじゃん これを上り返すのは嫌じゃのう
ヒカゲツツジも咲いている 岩場から右手は鋭く切れ落ちて関川(大川)上流部の谷部が広がる
上兜山と下兜山をバックに黒河ジュニアを撮る・・・・・大サービスや〜〜
西赤石〜兜岩のスロープと笹ヶ峰と沓掛・黒森の吊尾根 その向こうに西黒森、瓶ヶ森、石鎚山が並ぶ
上兜山 (かみかぶとやま、うえかぶとやま)
12時35分上兜山手前のピークから迫力のあるこの絶壁を眺める。船木から見上げる上兜山は「大女の肩」尾根上にチョコっ
と突き出た薔薇の棘の様な突起だが、近くで見ると東側の絶壁を抱えた鋭い岩峰だ。この山の読み方は下兜山が「しもかぶと」
だから「かみかぶと」と呼んでいるが我々の間では「うえかぶと」で通っている。
12時40分上兜山に着く。私が山歩きを始めた頃、串ヶ峰と上兜への先駆者ワイワイさんがこの界隈に足跡を残して、その記
録を参考に南側や北側からここに辿りついた。今、その私が新居浜の後輩をこの地に導いている。そして又、この若者が次代に
その足跡を受け継いでいく事を期待しよう。
左奥には最終目的地 串ヶ峰 さて、その前に上兜山へ上るぞ〜
どこから行くにも遠い場所にあるから存在価値がある「上兜山」
12時40分 上兜山に到着〜〜 ここの山頂標識は先日外れかけたのでポールを新たに取り付けた
上兜山で15分程昼食休憩とする 上兜から東側の風景 赤星山〜二ッ岳〜エビラ山〜権現山
大女の肩 「串ヶ峰」 (約 1,530m)
12時58分昼食休憩の後、最終目的地「串ヶ峰」へと向かう。相変わらず黒河ジュニアを先頭に串ヶ峰尾根を歩き13時04分
下兜山分岐を通過する。以前はここに分岐標識などは無くて尾根変えが非常に難しかった。私はシャクナゲが生えた場所で覚え
ていたが、船木から上兜へ登られる親子がおられてここに私標を置いていた。そのご立派な分岐標識が立てられている。テープ
などでは何処へ導かれるかわからないのでこんなしっかりした標識があれば助かる。
12時58分 上兜山を出発する 現在は藪がほぼ無い
13時04分 下兜山分岐を通過 上兜山を北側から眺める
上兜山 前赤石(奥)
その後、さしたる藪も無い尾根を歩いて13時15分串ヶ峰に到着した。串ヶ峰は新居浜上部地区からや犬返からは兜の様に綺
麗な三角形に見える山なのだが、ここに通う様になってその三角形はカマボコの切り口、金太郎飴の切り口だと言う事が分かった。
つまり赤石山系の主尾根上のピーク・物住ノ頭から北側へ延びた支尾根の北端・切り口だった。当初、木製の山頂標識を置いて
メンテナンスを続けてきたが、これがダメになり山頂から下して平成30年4月8日に新しい銅版標識に差し替えたのだった。
その時の記録 「串ヶ峰に銅板標識を立てる」 は ここ
私がこの山をHPに取り上げない以前は誰もこの山の名前さえ知らなかった。ワイワイさんの上兜山訪問記の時に「それは肩だっ
た」と言う文章が記憶に残っている。その後、伊藤玉男さんの「赤石の四季」でこの山が「串ヶ峰」だと言う事がわかったのだ。
今では串ヶ峰も四国の登山者、特に新居浜の人には多少知られるようになって伊藤玉男さんも喜んでいる事だろう。
た。
灌木藪も今じゃちゃんとスペースがある 西赤石と兜岩
一番新しい銅板標識 串ヶ峰の形は新居浜の上部地区から見える山容を刻んだ
新居浜上部地区から見上げると立派な形の串ヶ峰が聳えている (写真は新居浜市立角野中学校から撮影
黒河ジュニア 串ヶ峰山頂に立つ!
さて、ここからのルートで私と亀吉さんの間で誤解があった。私はここから物住ノ頭に引き返して大人しく東平へ帰るつもりで
いた。所が亀吉さんときたら「ここから物住ノ頭まで上り返すのがしんどいから魔戸の滝へ下ろう」と言う。魔戸の滝へ下るだ
けなら私も異存は無い。しかし魔戸の滝登山口から石ヶ山丈へ上り返して上部鉄道を一本松へ行くのは一見楽そうに見えるが、
冷静に考えるとそうでもない。
まあ、確かに亀吉ルートだと綺麗な周回ログが出来上がるのは間違い無い。ここは年の功、年配をたてて素直に従う事にする。
行程4)串ヶ峰〜登山口尾根〜魔戸の滝登山口 約2時間30分
13時25分串ヶ峰から藪っぽい北側の踏み跡に進む。リョウブなどの疎林に枯れたスズタケの斜面を下る。右手の岩場に沿っ
てアケボノツツジの下を歩くと13時40分左手に岩場があり、稜線から外れて岩展望所へ出る。西赤石をバックに記念写真を
撮り基部に帰る。さて、ここからのルートが少し悩ましい。少し下側にある岩場をクリアして斜面を下る。基本的には歩きにく
い左手の尾根部から少し距離を取りながら平行に下るイメージだ。
踏み跡の有る串ヶ峰の北斜面へ下る 踏み跡が薄くなるので右手の大岩に沿って下る
大岩付近はアケボノが沢山咲いていた 13時40分 左手に大岩展望所がある 串ヶ峰から15分程だ
西赤石、兜岩、吊尾根をバックに大岩展望所にて (新居浜の街も眺める事が出来る)
大岩からシャクナゲを抜けて急斜面が続く(踏み跡が薄い) あまり右手に出ない様に左の岩場に沿って下りる
13時55分枯れたスズタケの間に明らかな道幅ある。これが数年前に大規模な笹刈りが行われた名残りだ。
尾根のチェックポイント、平たい岩が続く特徴のある尾根を通過する。
すると又深いスズタケの間を抜けていく登山道となる。14時10分このスズタケ道が右にカーブする場所に、東種子川へ向か
う古い道が分岐する。ここには目印の標識を木に掛けているのだが実用的な分岐では無い。
が、良く見ると右手には植林帯が続いている。イメージ的には植林帯の左端を進む感じだ。
枯れたスズタケと岩とリョウブの尾根を下る 以前は物凄い笹藪だったが刈り払われて、笹も枯れている
時々シャクナゲが現れる (岩尾根って事だな) 14時02分 目印の岩尾根を通過する
又、刈り払われたスズタケ道を下って行く 14時10分 スズタケ道のコーナーに東種子川分岐がある
灌木帯で道が不明な場所では亀吉さんが先頭に居る 植林帯が現れると自然林との境界が下山ルートとなっている
14時30分ヒカゲツツジとシャクナゲ藪を抜けると樹林帯に入る。ここも登山道は自然林と樹林帯の境目に沿って延びている。
登山道は林業の作業道としても使われているのか深く掘れ込んでいるので分かり易い。ヒカゲツツジやシャクナゲの藪がランダ
ムに出現するがそう長くは続かない。
15時08分岩っぽい尾根の左端先端に出ると、ここから尾根が右に振るので前が開けて国領川が見える。この辺りから植林帯
の緩やかな斜面を北に向かって下ると、次第に明確な尾根を急降下して行く。
15時30分古い林道が種子川尾根を交差する串ヶ峰登山口に下り立った。ここからは明確な登山道があるので気持ち的にホッ
とする。荒れた林道に沿って下り15時43分魔戸の滝登山口に着く。
14時27分ヒカゲツツジとシャクナゲの密生地を抜ける 基本、植林帯と自然林の境界を歩く
植林地帯もそれほど深く踏み込まない場所に道がある 14時42分 ロックゲート通過
断続的にヒカゲツツジの藪っぽい尾根も出てくる 15時08分 ルートが右へ振るターニングポイントから街が見える
シャクナゲの急傾斜を下る 植林帯をトラバースして最後の尾根部を下る
細尾根になるとルートが分かり易い 15時30分 串ヶ峰登山口に下り着く 串ヶ峰山頂から2時間だ
窓の滝を眺めながら荒れた林道を下る 林道は大規模に崩壊しており復旧は難しそうだ
15時43分 魔戸の滝登山口に着く 若者よ これからが試練かも知れん(ダジャレ)
行程5)魔戸の滝登山口〜石ヶ山丈駅跡〜上部鉄道〜一本松〜東平 約 2時間20分
魔戸の滝登山口から滝口へは行かずにショートカットで急斜面を這い上がり16時00分牛車道へ上がる。牛車道を20分歩い
て沈砂池に着く。この辺りは歩き尽くしている場所だから気楽なのだが、東平までの距離はキッチリ残っている。沈砂池から更
に15分程歩いて石ヶ山丈駅跡へ16時35分到着する。
この辺りは黒河ジュニアも普段のトレーニングで山根運動公園、犬返経由で黒河シニアと一緒に歩くお馴染みの場所だ。今回は
伊予の鈍亀さんの悪趣味、美しいログ取りの為に黒河ジュニア山中引き回しの刑の事後処理って感じの歩きとなる。
石ヶ山丈駅跡から上部鉄道跡を嫌々歩いて17時33分朝の振出し地点、一本松停車場跡に着く。
広場へ20分程で下り、18時02分駐車場の車に帰り着いた。この最後の行程は多くのHP登山記があるので多少割愛させて
貰った。
そう言えば今回山野草の写真はユキモチソウだけじゃった 魔戸の滝手前から急斜面を這い上がる
中間部に岩場がありこの右側に沿って上がる ロープのプチ崖を這い上がって上部の斜面に入る
後は上側の牛舎道へ出れば良い 魔戸の滝登山道から10分で上の牛車道に這い上がる
牛車道から沈砂池へ上がる 16時20分 沈砂池から石ヶ山丈へ向かう
石ヶ山丈の立派な石垣 16時33分 石ヶ山丈分岐に着く
16時42分 地獄谷を通過 16時46分 切り通しを通過
東平が中々近づかない 岩井谷の橋を渡る
17時33分 振り出しの一本松停車場跡に帰りつく 18時02分 東平駐車場の車に帰り着く お疲れ〜〜
今回黒河ジュニアから年寄り連中へのラブコールに応えて一本松から石ヶ山丈尾根ルートや物住ノ頭から上兜〜串ヶ峰〜魔戸の滝
まで案内して歩く事が出来た。黒河ジュニアはやはり若いだけあって体力もあり礼儀正しいし年寄りを立ててくれる。経験を積め
ば我が故郷新居浜界隈の山を知り尽くすハイカーになるだろう
我々も犬返で知り合った若い人達との交流を通じて残された登山人生にハリが出来たと言える。 感謝