上高地をベースに焼岳と常念岳へ  平成28年10月29日〜11月2日


カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図

プロローグ

北アルプスをウロウロ歩いている内に、ここにある日本百名山は焼岳と常念岳の2山になった。ルートを考えていると上高地をベースに
すればこの2山を効率的に登れる。しかし高級リゾート地だけにホテルなど我々貧乏人にはとんでもない話だ。


普段北アルプス山行ではこの上高地は素通りする場所だ。念のため野営地を探す。すると何と河童橋近くに小梨平キャンプ場ってのがあ
るではないか。正式には「森のリゾート小梨」と言うらしい。 この施設のHPは  ここ  


テント泊料金¥800、付属風呂小梨の湯¥600、それに食堂もあるときたもんだ。これ! コレ〜〜〜 さっそく森のリゾート小梨
に電話するとテント場はこの時期混んでいないので予約は要りませんと言う。


と言う訳で上高地が閉鎖される前に出かける事にした。新居浜の実家で前日大量のおかずを作って母に「信州へ旅行に行ってきます」と
言う。山になど行くなどと言えば母は大いに心配して毎日電話攻撃に遭うのだ。


平成28年10月29日早朝に車で出発して午後に高山を経由して「アルプス街道平湯」と名付けられたバスターミナル施設に着く。こ
こに宝タクシー会社の駐車場があり上高地までタクシーを使うと駐車料金は要らないのだ。タクシー会社に電話すると「今平湯方面には
タクシーがおりません」と言う。仕方なくアカンダナ駐車場へ行こうとするとアルプス街道平湯の人から声をかけられ「ウチの系列タク
シーを使うと裏側に無料駐車場がありますよ」と言うのでそれを利用させて貰う事にした。

ちなみにアカンダナ駐車場は一日600円(5日間で3,000円)、上高地までのシャトルバスは片道1,160円だ。タクシー料金
は定額4,500円に安房有料道路770円がかかる。細かい計算は苦手なのでちょっと高めだがまあいいか〜。


てな事で14時40分観光客であふれる上高地バスターミナルに到着した。一面にガスがかかっているがカラマツ林は評判通り美しい。
梓川沿いを歩いて河童橋へ着くが中国人の観光客がここにもワンサカ居て女性の声が特にやかましい。


「森のリゾート小梨」は登山道から梓川側へ入るので普段登山道を歩くと気付かない。受付で手続きを済ませテントを張る場所を探す。
がら空きだと返って場所を選ぶのが悩ましい。川の水音を避けて登山道側の静かな場所にテントを設営する。
夕食は隣接する食堂でラー
メンを食べテントに帰りゆっくりと地図を見ながら明日以降の計画をなぞる。
上高地にこんな時期に居るだけでリッチな気持ちになりな
がら眠りにつく。


  
 タクシーにて上高地バスターミナルに到着               川沿いを歩いて河童橋へと進む

  
  小梨平キャンプ場受付へ                        カラマツの葉っぱを敷きつめられた野営地


                  近くには小川が流れて美しい

  
        小梨平の食堂                          夕食はラーメンで

   
                  静かなるカラマツ林のテントへと帰る


第一部

焼岳 活火山 日本百名山

     南岳(2,455.4m 現在立ち入り禁止) 
      北岳(2,444.3m)


カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図

焼岳へ行くと掲示板に書いた時にリップさんから焼岳へ上高地側から行く橋(アルミ梯子)が10月末で取り外しになる事を教えて貰った。
その為に常念岳より先に焼岳に登る事にして10月30日、サブザックで05時50分小梨平のテントを出発する。焼岳ピストンだけなら
そんなに急ぐ必要も無いのだが下山後に時間があれば徳沢園までテントを移動したかったのだ。


  
         梓川沿いを下って河童橋を渡る               白樺などの立つ遊歩道を南に進む

ウェストン石碑

薄寒い河童橋を渡り梓川の右岸沿いの遊歩道を進むとガスが霞沢岳の中腹を漂っている。焼岳のゴツゴツした形も目に飛び込んで来た。
06時15分ウェストン石碑を通過。英国宣教師ウォルター ウェストンは明治時代に日本を訪れて各地の山に登り「日本アルプスの登山
と探検」(明治29年)著し世界に紹介した人だ。日本アルプスの名付け親でその起源が新潟県の親不知であるとしたので数年前に栂海新
道を歩いた時に野宿した横に彼の全身像があった。


上高地では山案内人の上条嘉門次と北アルプスに登り親交を深めた関係と、趣味としての登山の普及に貢献したという事で、日本山岳会に
よって昭和12年ここにレリーフが置かれた。


猿が沢山いる田代橋付近の遊歩道を更に進むと06時37分焼岳登山口の標識があり、そこから山道となる。ここは西穂から南に焼岳へと
延びる主稜線上にある割谷山の東山麓部にそって中尾峠へと延びる登山道だ。すぐに小さな沢を渡り笹原の中にモミ系や白樺の真っ直ぐ伸
びた樹林帯を進む。

  
  06時15分 ウェストン石碑の前を通る        霞沢岳が川下に見える

  
  田代橋付近の遊歩道にはサルが沢山居た    06時37分 焼岳登山道に入る 小梨平から45分程だった

07時00分2つ目の小さな沢に架かる橋を渡るとカラマツや広葉樹の黄葉が上空を覆う。山襞を回り込む様に登山道を進むと前方の木立
の間に焼岳が姿を現した。この辺りからロープや木で補強された登りになり、カラマツ林越しに見える低い梓川方面は朝霧に包まれている。
岩っぽい急斜面にはアルミ梯子なども置かれて快適な登山道である。


07時50分岩壁の左手を回り込んで行くと前方に長いアルミ梯子が見える。近づくと鉄パイプをベースにしっかりしたグレーチング板の
梯子が岩場に架けられている。さらにその上側には錆びてはいるがしっかりとした太い鉄の梯子がある。
それを上がって岩棚に出ると前方
に火砕流によって出来た焼岳から延びる沢が斜めに落ちているのが見える。手前の深い切れ込みが「峠沢」と言われており、これに沿う様
に登山道が峠へ向かっている。奥側には上堀沢、中堀沢などが山腹を抉っている。


  
登山道に入ると小沢に橋が架けられている               シラカバだろうか白い幹の細い樹が斜面に並ぶ

  
  又 小沢に橋が架けられている                       上空はカラマツが美しい

  
  木立の間から焼岳が姿を現す                      07時18分  整備された階段状の登山道

  
       前方に梯子が見える                          登山道は裾野を右へ回り込む

  
   右手が岩崖になって紅葉が美しい                  最初の長い梯子状の橋が崖に架けられている

  
  07時52分グレーチング板を施したしっかりした梯子を上る         岩棚を回り込むと錆びた鉄梯子がある
  この梯子も雪の重みに弱そうだ


08時00分アルミ梯子を2つ続けて這い上がる。右手の岩壁が紅葉に覆われて美しい。それに比べて焼岳の山頂付近は火山らしく岩山で
裾野に向かってカラマツの樹林帯となって美しい。
尚も登山道は右手の岩壁の下を沿うように峠部へと延びる。

08時20分長いアルミ梯子が岩壁の中段に向かって掛けられており2連結になったその梯子を上る。おそらくこの梯子が雪で壊れる為に
明日(10月31日)に取り外されるのだろう。


岩棚を回り込むと上側はなだらかな笹原になり、焼岳を刻む火砕流か溶岩によって深く刻まれた沢が良く見える。イワカガミの紅葉した葉
が光る登山道を手前の丸いピークに向かってジグザグと登って行く。谷の向こう側には梓川を挟んで霞沢岳が逆光で黒い姿を見せる。


  
  焼岳の火砕流か溶岩流で削られた沢が見える             08時00分 笹原にアルミ梯子が2つ続く


                焼岳の抉(えぐ)れた山肌

  
   右手の岩壁が紅葉して綺麗だ                     笹原を右に回り込む


    これが有名なアルミ梯子かな?  (この梯子を明日取り外すのだろうか?)

  
 08時20分 急な梯子を上る                      岩棚を回り込むと上部は穏やかな笹原となる

    
  峠沢は結構切れ込みが深い                      峠へのピークへと上って行く  草紅葉が柔らかい


中尾峠

08時40分深く切れ込んだ峠部に着いて右手に進むと緑色の屋根をした「焼岳小屋」があった。小屋の前は窪地になっておりそこに溜
まった水が厚い氷になっている。
小屋の向こう側が「新中尾峠」となっており標識が立っている。

この峠から北側への主尾根が西穂高岳へと続いている。又西側には蒲田川方面の中尾温泉へと登山道が下っており笠ヶ岳の旧登山口や新
穂高温泉のロープウェイ乗り場へと続く。焼岳はこの分岐から左手後方に上がり冷え込んだ為に出来た大きい霜柱の登山道を手前の小さな
ピークを越えて「中尾峠」へと向かう。


  
稜線部に上がると右手(北側)へ掘れ込んだ登山道を進む      振り返ると南側には焼岳の手前に小高いピークがある

  
コル部に建つ焼岳小屋  前にある池は完全に凍っていた      小屋の奥に中尾分岐の標識が立つ

08時50分稜線部へ出ると焼岳が丁度蛸(タコ)が串にさされて干された様な形の焼岳が姿を現す。新穂高温泉方面の鎌田川は霧に覆
われており雲海となって、その向こうの笠ヶ岳の峰筋も又上側に雲がかかっている。東側は大正池を挟んで霞沢岳の全体が見えるが常念
山脈の南端に位置するこの山はK1とK2ピークが重なって霞沢岳の本峰と大きく2つの山塊になって見える。
北側を振り返ると西穂〜
奥穂と釣り尾根を挟んで前穂が良く見える。

09時00分中尾峠に着くと近くに蒸気を噴出する穴があり手をかざすと暖かい。この山は近くの温泉の源である。この中尾峠からも新
穂高温泉方面への下山口があり途中で焼岳小屋近くからの道と合流する。
左手には大岩がありこの先のコルから焼岳の緩やかな斜面に取
り付いて山頂を目指す。東側には上高地の全容が見下ろせられ梓川が上流へ蛇行してカラマツが黄金色に輝いている。


数人の登山者と前後して斜面を登って行く。上部に見えるゴツゴツした山肌から水蒸気があちこちから上がっており活火山の様子だ。



        新中尾峠と中尾峠の間にある小高いピークは自然の展望所となっている

  
西側の蒲田川沿いの谷間は雲海に覆われ笠ヶ岳の山頂も又雲で隠れている  北側には西穂高から奥穂高、前穂高の吊り尾根が見える


ズームにすると西穂高岳からジャンダルム、ロバの耳、奥穂高岳が見えてあそこを歩いた記憶が蘇る



いよいよ焼岳の本体に向かってなだらかな斜面を上って行く  焼岳はあちこちに白い噴煙を上げている

  
  中尾峠へと進む  前方に雲海がびっしり              霞沢岳が大正池のむこうにボリュームたっぷりに構えている

  
  コル部近くにある大岩の横を抜ける                  河童橋付近のカラマツが朝日を受けている

焼岳  北峰 2,444.3m

09時20分その水蒸気が上がる噴気孔近くを登山道が通っている。もし登山道が無かったら近づきたくない様な場所だ。右手の六百山
と左奥の明神岳の谷間に梓川が流れており、見下ろす河童橋付近は特にカラマツが輝いている。明神岳の左手には前穂高岳と奥穂高岳の
吊り尾根があり、谷の奥には蝶ヶ岳辺りの山脈も見え、一方笠ヶ岳にかかっていた笠雲が薄くなり次第に姿を現しているという贅沢な展
望所だ。



09時50分山頂部に近づくとシラタマノキが沢山あり実を付け、北峰直下に来ると噴気を上げる火口付近の岩は硫黄で黄色になってい
る。
左手の三角点のある南峰(2,455.4m)の方は現在通行禁止区域となっており人影は無い。硫黄が噴き出す場所を避けて10時
10分焼岳の山頂に着く。


山頂から夢のような上高地や穂高の山々を眺めていると笠ヶ岳から雲が取れて今年の夏に歩いた縦走尾根が全部見えて来た。嗚呼この時
期の焼岳に来て良かったと喜びに浸る。


裏側には正賀池と言われる火口湖があり、白山などで見られた火口湖と同じグリーンだった。見下ろす大正池の色も又もっと深い緑色を
して、辺りのカラマツ林の色とのコントラストが美しい。


  
   数人の登山者について焼岳に向かう                 笠ヶ岳には笠雲がかかっている


     焼岳中腹から振り返ると穂高の山々と梓川の谷奥に平らな蝶ヶ岳が見える

  
     噴煙地帯が近づいて来た                       硫黄が異様に毒々しい


  河童橋付近をズームするとカラマツ林に囲まれた美しい場所だとわかる  小梨平の野営場は上側のカラマツ林の中だ

  
 焼岳登山道を振り返る  手前のコルが中尾峠 小高いピークの後ろ側に焼岳小屋がある   シラタマノキが沢山あった


    いや〜〜〜  雄大で贅沢な景色ザマス  右の張り出した山が六百山

  
  人がいなければこんな場所には近づかないだろう          10時03分焼岳の乗越部分に到着



     乗越の向こう側にある南峰は現在通行禁止区域だ

  
  通行出来る北峰付近も活火山地域だ                  蒸気を噴き上げる噴気孔のすぐ傍を通る


   10時11分  焼岳山頂(北峰)に到着する  登山者は南側の中ノ湯ルートから登られた登山者が多い(周回する人も)


          裏側にある火口湖「正賀池」とその外輪峰

  
   日本百名山「焼岳」 ゲット〜〜                     噴気を漂わせる焼岳 正面の南峰は通行禁止


             大正池を上から眺めるの図


10時30分上高地に向けて下山する。何せ今日中にテントを徳沢園まで2時間の距離を移動したいのだ。10分程右や左をキョロキョロ
眺めながら下山していると、正面の雲が飛んで今まで見えなかった槍ヶ岳の姿が現れた。
ガレた斜面を下りているとマンチェスターからや
ってきたブリティッシュが上がってきたので挨拶する。



    山頂を下りだすと笠ヶ岳の雲が切れてやっと姿を現してくれた 右手前は抜戸岳  この稜線も今年歩いた


   するとほぼ同時に今度は槍ヶ岳も姿を見せてくれる ありがたや〜〜〜   右は西穂高とジャンダルム、奥穂高

  
   奥穂高をアップで   ジャンダルムが目立つ             中尾峠へ向かって下る

  
     ここから眺める名だるj北アルプスの山々を全て歩いたんだぞ〜〜


    槍ヶ岳                    西穂高岳     ジャンダルム 奥穂高岳    吊り尾根     前穂高岳

  
マンチェスターからやって来たイギリス人  インド系かな?      六百山の下に広がる上高地
  
   
11時20分コル部に着いて笹原の向こうに見える笠ヶ岳に別れを告げる。朝逆光で黒っぽかった霞沢岳が太陽を浴びて山腹に並ぶカラマ
ツを光らせている。噴気孔を見物の後稜線を北に進み新中尾峠へ来ると年配のオーストラリア夫婦が散歩の軽装で上がってきた。概ね外国
人は簡単な山では大袈裟な登山装備などをせずピクニック気分で歩いている事が多い。


焼岳小屋の横を通り峠沢に沿った下山路へ向かう。すると又軽装のフランス人カップルに出会う。どうも焼岳・上高地ルートは日本人より
外国人の方が入山し易いので人気の様だ。正面に霞沢岳を見ながら大正池へと落ちて行く焼岳のスロープには相変わらずカラマツが見事だ。


  
中尾峠で笠ヶ岳に別れを告げる                          大正池と霞沢岳


   大正池に向かってカラマツのスロープが落ちていく

  
 小高いピークからも蒸気が噴き出す穴がある               峠沢に沿って上高地へと下りて行く


11時55分崖にかかったアルミ梯子で先行の男性登山者に追いつく。下で女性グループの声がするので彼女達がここで渋滞を起こしたの
だろう。
斜面に沿ったトラバース道を下っていると今度はスペイン男性とフランス女性の若いカップルに会い少し話をする。若い外国人は
快活で気持ちが良い。すぐに岩場に斜めに架けられたのグレーチング橋を下る。


森の中に入り12時35分最後のアルミ梯子を下ってロープが置かれた急な傾斜を通り、更に小さな沢に架かった木橋を渡る。針葉樹林帯
のなだらかな登山道を歩き小沢に架けられた最後の木橋を渡って13時12分焼岳登山口に帰り着く。


  
  フランス人の若いカップルが軽装で上がってくる           11時55分 鉄の梯子(アルミ製)を下る

  
  左手の岩に沿って下る                          スペイン人とオーストラリア人のカップル

  
  高度が随分下がって来た                         見覚えのある鉄階段

  
   12時12分 岩場に架かるグレーチングの橋を下る         岩がゴロゴロする登山道

  
    アルミ梯子を下る                                  沢にかかる橋を渡る

  
   美しい森を抜ける                             13時12分 登山口へ帰りつく

  

復路は穂高橋を渡り橋の上から梓川の流れの奥に聳える明神岳を眺める。左手には前穂高から奥穂に続く吊り尾根が見えて数年前にあそこを
歩いて岳沢へ下った思い出に浸る。
白樺と唐松林の中を歩くと梓川左岸に出て絵葉書の様な穂高の風景が眼前に現れる。嗚呼ここは上高地な
のだ。北から流れ出る梓川の谷間を唐松林が美しく彩る。

梓川の左岸遊歩道には沢山の観光客が散歩を楽しんでおり河童橋の混雑を抜けて14時25分小梨平のテントに帰る。


田代橋を渡りながら奥穂高から前穂高への吊り尾根を眺める  岳沢コースは前穂高からあの斜面を下ったのだ

  
             穂高橋を渡る                             梓川と明神岳

 
   梓川の向こうに西穂高岳と明神岳に囲まれた奥穂高〜前穂高の吊り尾根


                      梓川沿いのカラマツがとても美しい
  
  
  14時20分河童橋まで帰る                        小梨平で大急ぎでテントを収納し徳沢へ出発する



徳沢へ移動


急いでテントを片づけて15時00分野営地を出発し西陽に高みを輝かせる遊歩道を足早に徳沢へ向かう。やがて左手に明神岳の岩峰が
見え、それを眺めながら15時50分明神館を過ぎる。何度か通った涸沢や槍ヶ岳への登山道であるが薄暗くなってきた川沿いに出て前
から来る登山者に「徳沢はもう近いですか?」と聞き、「あと10分程だと思いますよ」と答えられてホッとする。


16時50分徳沢園に到着するとさすがこの時期テントはあまり張られていない。四国より日没が早いので早速テント泊の手続きを済ま
せて風の当りにくい奥に設営する。
翌日から寒波襲来で天気が崩れる予報だったので常念岳は小屋泊まりとし、テントと主な荷物は徳沢
に置く事にし、2泊分のテント代1,400円を支払った。


  
  午後遅くになるとカラマツ林が物悲しくなる               明神岳にはまだ西陽が明るく当たっている

  
  15時50分 明神館を急ぎ足で通過する                空気が冷たい梓川沿いを歩く

  
  16時50分薄暗くなって徳沢園に到着                 野営場の水場近くのベンチで夕食

日が暮れると風が冷たく、キャンプ地の炊事場でガスでお湯を沸かして夕食を作る。アメリカ人の若い女性が寒い寒いと言いながら炊事
場に水を汲みに来た。聞くと涸沢からの帰りだそうで何度も寒いを連発しながらシングルドームの一人用テントへと帰って行った。

こちらも食事の後テントに退散して翌日の地図を眺めながら眠りにつく。


第二部 蝶ヶ岳〜常念岳 は   ここ    



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