夏場にやるもんじゃない! 六甲全山縦走
平成27年7月26日(日)〜27日(月)
六甲全山縦走路
カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図
第1日目:平成27年7月26日 (日)
須磨浦公園〜鉢伏山〜旗振山〜鉄拐山〜高倉山〜栂尾山〜須磨アルプス〜東山〜高取山〜菊水山〜鍋蓋山〜市ヶ原
(テント泊) 約25km
第2日目:平成27年7月27日 (月)
市ヶ原(テン場)〜麻耶山(三角点)〜六甲ガーデンハウス〜六甲山最高峰〜大平山〜岩原山〜塩尾寺〜宝塚
約29km
使用地図:六甲全山縦走マップ:「神戸市市民参画推進局文化交流部」発行
定価 400円 (株)武揚堂にて振込み発送 Tel:06-6941-4911
駐車場:須磨浦公園駐車場(市営) 平日最大 1200円
日曜祭日:最初の1時間400円、その後1時間毎200円
山陽電鉄須磨浦公園駅を出た場所にある 2日間で ¥4,800
帰りの電車:宝塚〜西宮北口:阪急今津線
西宮北口〜神戸三宮:阪急神戸本線
神戸三宮〜高速神戸〜西代:神戸高速鉄道
西代〜須磨浦公園駅:山陽電鉄 合計切符代¥880
四国から六甲全山縦走の登山口「塩屋」や「須磨浦公園」へのアクセスはマイカーで行くか電車か高速バスで行くか
悩む所だった。当初は坂出インターから高速バスで舞子まで行き山陽電鉄で塩屋か須磨浦公園へ行くつもりで下調べ
をしていた。
直前になって色々荷物の事や乗継ぎの事を考えると「車がモアベターよ」と言う結論に達した。そうなると今度は駐
車場の事が悩ましい。以前ゆ〜ちゃん・ダーリンから教えて貰った格安パーキング「タイムス」の各場所から電車へ
の乗り換えを調べているとこれも面倒になった。 自分ながらダメな性格である。
神戸市発行の六甲全山マップを取り寄せると出発点が「須磨浦公園」になっていたのでテント泊でホテル代を浮かす
事を考え、多少値段が高くても地理的に便利な須磨浦公園の市営駐車場を利用する事に妥協した。
第1日目:平成27年7月26日 (日)
須磨浦公園〜鉢伏山〜旗振山〜鉄拐山〜高倉山〜栂尾山〜須磨アルプス〜東山〜高取山〜菊水山〜鍋蓋山〜市ヶ原
(テント泊) 約25km
田舎暮らしの私にとって都会を車で走る事程神経が磨り減る事は無い。案の定、須磨ICのバカ長い料金所での出口場所
を間違って阪神高速3号神戸線に入ってしまい湊川まで行って高速を下りるハメになってしまった。都会って嫌いじゃ〜〜
何とか須磨浦公園まで一般道を折り返して駐車場に入る。
08時20分 須磨浦公園 出発:
車から大きなザックを取り出し背負って登山口を探す。暑い〜 重い〜
駐車場の直ぐ裏手に敦盛橋と言う山陽電鉄の高架橋を渡り、いきなりの石段(近道)を登る。ウバメガシや松が生える
石段を上るにつれて瀬戸内海の穏やかなブルーと明石大橋、淡路島が見える。
須磨浦公園駐車場の出口 建物はロープウェイ駅と山陽電鉄須磨浦駅 山陽電熱の高架「敦盛橋」を渡る
右手の石段道を上がる しばらく上ると瀬戸内海、淡路島方面が見えて気持ちがいい
09時00分 鉢伏山 246m or 260m
須磨浦ロープウェイの山上駅に着くと平清盛、二位の尼(平 時子)の夫婦顔出し記念写真板がある。二位の尼はご存じ
壇ノ浦で孫の安徳天皇を抱いて「浪の下にも都の候ぞ」と言って身を投げた悲劇の人である。やはりここは源氏より平氏
の方が親しみがある地なのだ。
乗り場から少し石段を上がると09時全山縦走の第一ピーク「鉢伏山」に到着。縦走地図での標高は246mとあるが山
頂標識は何故か260mとなっている。ちなみに鉢伏山三角点は先の旗振山にある。街中にある公園ってイメージの山頂
で、奥へ向かって道があったが特に標識も見られなかったので一旦ロープウェイ駅まで下りて縦走路の標識に従って右手
のトラバース道を進む。
これを回り込むと尾根道に合流したので念のために尾根道を逆に上り返してみるとやはり先ほどの鉢伏山に合流したのを
確認して元に帰る。
鉢伏山山頂 基部に戻り右手のトラバース路が縦走路になっている
09時20分 旗振山 (253m)=
ウバメガシの並ぶ尾根道を更に進み少し上ると09時20分「旗振茶屋」に到着。この前に「旗振山」(253m)の山頂
標識がある。この山は東が摂津の国(須磨区)、西が播磨の国(垂水区)の古い国境に位置する由緒ある場所なのだが茶屋
の建物や大きな電波塔が立っている為、山頂のイメージは無い。塩屋からスタートする縦走路がここで合流する場所だ。
ちなみに旗振山の由来は江戸から明治初期にかけて大阪の堂島にある米会所の相場価格をこの山の上から大きな旗を振って
西部方面へと伝えた旗振通信からきているとの事。
国境表示板の手前に穴があってそれが旗振山では無く「鉢伏山」四等三角点らしい。
いのだが奥まった場所にあるのでここからは明石海峡方面だけでなく東側の神戸方面も見渡す事が出来た。
旗振山の山頂石標 奥が旗振茶屋 播磨と摂津の国境説明板
明石海峡と淡路島方面 須磨海岸から神戸方面
09時37分 鉄拐(てっかい)山 四等三角点「立原谷」 212.16m
一旦山道を下り大きな幹回りのウバメガシ林からは整備された上り道となり09時37分鉄拐山(234m)のベンチ
広場に着いた。鉄拐(てっかい)とは中国の分身を生み出す仙人の名だが、何故この山が付けられたのが謂れは良く分
からない。
い場所だった。花崗岩が風化して丁度讃岐の里山の雰囲気がする。でもこの地下には第二名神高速のトンネルが通って
いるのだ。
整備されたウバメガシの並木道 旗振山の電波塔が見える
鉄拐山の四等三角点山頂 ベンチがある 右手に向かって下る
10時04分 高倉山
09時50分広い石段の整備された道をなだらかに下ると道が舗装されており展望所の建物があった。ここから高倉台
の団地越しに神戸の街が見える。この縦走路の良い所は至る所に自動販売機とトイレがある事だ。この高台の外れに鉄
筋コンクリート2階建の建物があり、ここが「おらが茶屋」だった。
おらが茶屋から左手に進むと「高倉山」の石碑が立っており小学生のグループが休憩していた。この後、このグループ
と抜きつ抜かれつで横尾まで進む事になった。
香川の里山を歩いている様なウバメガシの並木道
広場の東外れにおらが茶屋のビルがある 更に奥には神戸市長が置いた高倉山の石標
高倉山から栂尾山と横尾山、中央奥には六甲山が霞む 高倉団地の奥には神戸の街が広がる
高倉台
高倉山の東端に出ると須磨離宮公園の北側山麓に開けた高倉台の団地が現れ、縦走路にある栂尾山・横尾山・東山から
南へ延びた高尾山の低い支尾根が団地を囲み、その向こうに長田区、兵庫区、中央区、灘区と大都会神戸の街が広がる。
さてここからはネットで良く出て来る急な鉄階段を下る。山の縦走とは似つかわしくない風景ではあるが、大都市の住
居スペースを確保する為に開発された場所なので文句は言えない。急な鉄階段を下りると今度は広い道路を横切る高架
橋を2つ(さつき橋とさくら橋)渡り高倉台の団地に入る。
テント泊のザックを担いだ登山者は皆無で場違いな気がする。2つ目のさくら橋を渡ると左下の広場ではお年寄りが輪
投げ遊びに興じていた。右手にピーコックストアと言うスーパーがあったので飛び込んでモナ王アイスと凍ったウィダ
ーを買う。この店は朝07時から夜22時まで営業をしているので住民にとっても縦走者にとっも便利なお店だ。
テント泊などをしなければこの縦走路前半は自動販売機やトイレ、店があちこちにある快適な散歩コースである。
急な階段を高倉台へと下りて行く さつき橋で道路を跨いで団地へ入って行く
団地に入ると右手にスーパー「ピーコック・ストアがある もな王をかじりならが次のお山へと進む
さて、郵便局や高倉会館のビルなどをモナ王をかじりながら団地の中を進み、突き当りを左折すると今度は又同じような
階段を先ほど下りた分だけコンクリートの石段を上らなければならない。縦走路の標識は至る所に設置されているので迷
う心配は無い。
階段を上りながらの眺めは何とも奇妙な光景で近代的な団地の向こうに電波塔の立つ旗振山、更に右奥に明石大橋と淡路
島が見える。当然とは言いながら山の縦走としては異質の風景である。
ひぇ〜〜〜 これを又登るんかい! 中学生のグループに追い抜かれる ぐっすん
淡路島、明石大橋、明石市の街、鉢伏山、旗振山、高倉台の風景
10時45分 栂尾(とがお)山 274m
再びウバメガシの細尾根を上がると荒れた山肌のピークに昔テレビで見たインデアンを迎え撃つ騎兵隊の砦みたいな展
望台がある。10時45分に到着したこのピークが栂尾(とがお)山(274m)で明石方面や長田区あたりの見晴らし
が良く多くの登山者が休憩をしたり景色を眺めており、少し離れた奥側に山頂標識があった。
またもやウバメガシの中を進む 栂尾山の騎兵隊砦
奥に栂尾山の山頂標識あり 高倉台の団地はここから見るとスケールの大きさがわかる
11時10分 横尾山=三等三角点「須磨」 312.0m
こもれびの漏れる花崗岩が風化したウバメガシの登山道を進むと11時10分三角点があり「横尾山」(312.1m)
の山頂標識に到着。ここから六甲全山縦走前半のハイライト「須磨アルプス」の開始となる。
こもれびの漏れる登山道 横尾山三角点「須磨」 暑いよぅ〜〜
須磨アルプス・馬の背
最初右手の尾根に登山者が居るのでそちらに進むとどう考えても左手の須磨アルプスへは続いていかない。多くの登山
者が間違って進むので登山道の様になっているのだ。左手の細い花崗岩沿いのルートへ下りていく。
ネットの写真で見る須磨アルプスは結構面白そうな岩場だったが、実際の所そのスケールは非常にコンパクトな物で東
赤石の八巻山に比べて危険性もそんなに無い。但しこんな大都会の近くに荒々しい岩山の姿を見せるのはやはり珍しい
場所である。
花崗岩が風化した細道を下る え? これだけ?? 東山、横尾・妙法寺の街、更に奥が高取山
須磨アルプス (馬の背) 向かいが東山
須磨アルプス・馬の背を振り返る
11時50分 東山 253m
そこそこ須磨アルプスを楽しんだ後11時50分に向かいの東山へ着く。ウバメガシの日陰で多くのハイキング者が休
憩している。20分程かかって山を下りると又苦手の住宅街に入る。山から住宅街に入る角で高倉山で会った小学生が
休んでおり、挨拶をして左の広い道路へと進む。
細長い東山山頂部 三角点の様な物が見えるが正式な三角点では無い
東山から須磨アルプス方面を振り返る さて、こちらが次に進む高取山方面か?
横尾〜妙法寺〜野路山公園 住宅街で道を失う
横尾住宅街から広い道路に出てしばらく歩き、歩道橋、信号を過ぎて10階建て集合住宅手前から右へ折れるのが正解だった
東山から町へ下りて左へ住宅街を進むと三叉路になり、これを右に折れる場所に全山縦走の標識があった。広い車道の
右側、水路沿いに続く歩道を進む。この辺りから右手に進む分岐があるのだが、暑さで集中力が低下したのか見逃して
しまった。縦走地図を良く見ると左上の詳細地図に高倉台・横尾市街地の詳細図があったのだが、これも見逃していた。
この縦走ルートは妙法寺と妙法寺小学校の前を通るので、前から来たトレラン者に「妙法寺はどこですか?」と聞くと
「これを真っ直ぐ進むと左手にあります」と言う。この言葉に従って歩道をドンドン進むと何とそこは西神・山手線
「妙法寺駅」だった。
山ではこんな時は必ず引き返すのだが、暑さの為に近道を取ろうと強引に右へ下りて路地を進む。途中で引っ越し業者
や学生に「妙法寺はどこですか?」と聞いても知らないと言う。付近に小高い山があるが次の高取山がどれだかわから
ない。運よく山歩きの人に会い縦走路への道を教えて頂く。
東山を下りると左折して住宅街に向かう 2〜3分で水路に沿って広い車道へ右折する
縦走路標識を見逃して集合住宅を過ぎる(この手前で右折するのが正解) 紆余曲折を経て妙法寺小学校前の縦走路に復帰
12時50分妙法寺小学校へ出てホッとすると、六甲全山縦走路の標識が電柱に巻かれていた。
の中をクネクネと進むので縦走路の標識が無いと土地勘の無い者はとてもじゃないがルートが分からないだろう。
運送会社の看板を過ぎて右手の細い舗装路へ向かう標識に従い住宅地に入って行く。尚も20分程縦走路標識を見ながら
ややこしく曲がって進むとトイレと噴水式水道蛇口がある「池の内公園」があったのでここで長椅子に寝そべって休憩する。
覚悟をしていたが、暑い中で住宅街の舗装道路の縦走路には参る。
しばらく休憩の後、全山縦走標識に従って進むと右手に緑色の金網フェンスが現れ、上側で運動公園(野路山公園か)
の様な施設の金網に沿って右手の山の中へ導かれる。要所要所に六甲全山縦走路の標識があるのでそれを見逃さない様
に山手に入ると六甲砂防専務所の三級基準点が登山道にあった。
武貞物流の看板を過ぎた辺りから右手に入る ここから右折して住宅街に入って行く (縦走標識あり)
「池の内公園」で水をかぶりベンチで寝そべる 暑い〜〜 電柱にはこの様な標札が張り付けられている
緑色の金網フェンスに沿って坂を上がり、公園手前を右折する 砂防事務所の三級基準点
14時00分 高取山=三等三角点「高取山」 312.8m
讃岐の安山岩みたいな岩道を上がるとコンクリートの壁に「荒熊稲荷神社」の看板があり、そこを通っても縦走路に合流
するとの案内札がかかっている。神社に参拝して赤い鳥居の中を抜けると境内の隅に14時00分「高取山」三等三角点
(328m)に到着。縦走地図によるとこの場所は「荒熊神社」となっている。
いままで通過して来た山々より少しばかり標高が高いので見晴らしも良い。特に先に進んだ高取神社からの眺めが最高で
神戸のビル街や港のガントリークレーン、沖の神戸空港などが見える。おのぼりさん気分で大都会を眺めたかったが若い
カップルがいたので足早に退散する。
讃岐安山岩を思わせる岩道 荒熊神社
境内の隅に高取山三角点がある 派手な赤鳥居が並ぶ
大都会のビルが山からの眺めだ 高取神社の本社展望所との標識に従い石段を上る
画像は悪いけど大都会の雰囲気が分かる ポートアイランドや神戸空港が見える
鳥居越しに都会見物 縦走路に帰って左手の下山方向へ進む
参道=縦走路にある少しさびれ気味の月見茶屋と安井茶屋を過ぎると14時20分縦走路は参道からトイレのある左側
に外れる。(丸山を経て菊水山への標識有り)
渡る。道路にある神戸市の消火栓はいかにもの図柄である。
月見茶屋 安井茶屋
境内参道から縦走路への入り口 トイレの奥から山道に入る
意外と自然が残った山道 砂防ダムを回り込んでシャバへと下りて行く
丸山町〜鵯(ひよどり)越〜鳥原川 必死で縦走路標識を辿る
信号を渡って斜め左へ縦走路標識に従って丸山市街地を進む。その後も住宅街を電柱や家に一角に置かれた「六甲全山
縦走路」の標識をひたすら追ってクネクネと歩く事になる。
14時50分広い道路の信号を渡ると正面に標識があり、そこから左へ上がって行く さすが神戸市の消火栓マンホールのデザインだ
源平町と言う町名にあの鵯越(ひよどりごえ)・一ノ谷合戦が頭をよぎる。15時13分鵯(ひよどり)橋を渡り、神
戸電鉄有馬線やバイパス道路を潜り電柱に置かれた縦走路標識を頼りに進むと、やがて鵯越駅に出てその右手に沿って
縦走路が続いて行く。フェンスに沿って細い道を進むと縦走路は鵯越市民公園の緑豊かな中に取り込まれていく。
えっ? こんな所が六甲縦走路って・・? 正面のエネオスガソリンスタンドの信号を渡って斜め右の細道へ入る
何せ この六甲全縦の電柱標識が便りなのだ 15時13分 鵯(ひよどり)大橋を渡って左手へ進む
電柱とこのような縦走案内板を見逃したら遭難する 15時32分 神戸電鉄有馬線の鵯越駅 手前を右に沿って進む
鵯越市民公園へ入る 猫が「おっさん なんしょんな」と見る 中々の森が続く
15時45分鳥原貯水池と菊水山分岐に出て左手の舗装道へ曲がる。右手に水道局のポンプ場施設があり15時55分
ガードレールが切れた辺りから右手にスズタケの細道があり、ここに六甲全山縦走路の標識がある。この縦走路をしば
らく進むと右手に鳥原川を見ながらガードレール道になる。見上げると山麓バイパスの鉄橋がトンネルの間に架かって
いる。
コンクリート擁壁が左手に立つ舗装道を進むと16時10分左手に水場があり冷たい水がホースからあふれ出ている。
顔を洗っていると前方からヘルメットを持った登山者が2人来たので「岩のトレーニングですか?」と聞くとそうだと
答える。ロックガーデンはもっと東側なんだけど一体どこで岩トレしてたんだろう?車止めのフェンス横に通路があり
縦走路が続く。
左手の上方に神戸電鉄有馬線が見え、それに沿って暫く歩くと16時25分石井ダムが見える橋にさしかかる。ここで
鳥原川や神戸電鉄有馬線と別れて山道を菊水山へと入って行く。
15時45分 菊水山、鳥原貯水池分岐を左に進む 水道局のポンプ場の丸いタンクが右手にある
15時55分 右の脇道に入る (直進は行き止まりとある) 鳥原川沿いに進む
標識には菊水山3.0kmとあるが恐らく2.0kmの間違いだろう
電車の線路らしき物を潜る 16時10分水場があり先がフェンスで歩行者だけが通り抜ける事が出来る
ここの標識も2.0kmを上からペンキで1.0kmと訂正している
左手に神戸電鉄が並走している 鳥原川にかかる橋を渡ると左手に石井ダムが見える
16時45分縦走路に休憩所があり近くに水場があったので休憩する。こんなペースではキャンプ地市ヶ原に明るい内
に到着するのが厳しいのだが、これだけ整備された縦走路だから夕方から夜に歩く方が涼しくて良いのだと自分を納得
させる。
16時45分 休憩所 手前に水路の水場がある 急な階段状の上り坂となる
17時17時25分 菊水山=三等三角点「下谷上」458.8m
休憩所を出発すると階段状に整備された急登となりやがて岩がゴロゴロした山道が続く。北側には神戸の街と菊水ゴル
フ場が見え、西側は今日歩いて来た都会の里山と山間に造成された住宅街が見える。17時25分パラボラアンテナが
立つ展望所に到着した。
暑い街中でコンクリート道路の照り返しに遭いヘロヘロでこの菊水山への登りが一番キツかった。こんな時間なのに展
望所には数人の登山者が帰り支度をしていた。地元の人に三角点の場所を聞くと草むらの中にあると教えて頂いた。
「阪神淡路大震災でこの三角点も数センチ移動しているだろう」と少し震災時の神戸での体験談をお伺いする。
東屋もあり神戸の夜景も楽しめて野宿には絶好の場所なのだが翌日の行程の事を考えるとここで泊まる訳にも行かない。
最後は岩っぽい登山道となる 菊水山のパラボラアンテナ
菊水山の三角点は笹の中に隠れていた お〜〜 神戸や 神戸や〜〜〜
菊水ゴルフ場とその向こうに大都会神戸の街 夜景が見たいなあ
18時45分 鍋蓋山=四等三角点「鍋蓋山」 486.14m
岩っぽい急峻な山道を鉄塔が立つ向かいの鍋蓋山を眺めながら下る。最初左側に北区鈴蘭台の住宅街が見えるが直ぐに
山道となり住宅街の存在は感じられない様になる。菊水山と鍋蓋山の間を分かつ天王谷川に近づくと縦走路は池の左側
を回り込み18時05分有馬街道に架かる「天王吊橋」を渡る。吊り橋の上から見ると随分谷の様に切れ込んでいるの
だが、車道ばかりで沢は何故か見えない。
松の生えた岩尾根を下る 向かいの鍋蓋山は鉄塔が沢山立っている
左手に脇道があるが尾根を進む 吊り橋の手前に池の左手を回り込んでいく場所がある
18時05分 天王吊橋を通過 吊り橋の下には428号線「有馬街道が走っている
吊り橋を渡ると標識がありそこには鍋蓋山・天王吊橋と記されている。どうもこの標識は天王吊橋の手前に設置されるべき
物を委託業者が間違って橋を渡った場所に設置したか、菊水山の所に天王吊橋と書く所を間違って記された様だ。
最初は荒れ気味の山道を上がり鉄塔保線路も兼ねているであろう縦走を路を更に登って行く。
ると先ほど通過した菊水山のパラボラアンテナが見える。平凡な山ではこの人工物が目印の役目を果たす。遠くに霞んでは
いるが須磨アルプスや出発点の里山も見える。思えば長い道のりだったわい。
鍋蓋山の入り口にある標識 少し荒れ気味の登山道
菊水山のパラボラアンテナを振り返る さすが大都会のインフラを支える鉄塔もデカい
ニセピークにがっかりしながら18時45分やっと本日最後のピーク「鍋蓋山」に着いた〜。
場所があり、笹の向こうに広がる神戸市街や須磨まで見渡す事が出来た。テントを張るには絶好の平地だので再びここ
で一泊・・・という誘惑が襲ってくる。しかしここは翌日の行程の事を考えて先に進むという理性が疲れた体に打ち勝
った。
18時45分 鍋蓋山にとうちゃこ〜〜 四等三角点「鍋蓋山」486.14m
パラボラアンテナの立つ菊水山の左手には今朝から歩いて来た縦走路の山々が続く あ〜〜こんなに遠い所を歩いて来たんだ〜
木々の間から顔を覗かせる大都会神戸 これが六甲全山縦走の醍醐味なのだ (翌日は天気が悪くこれが見納めとなった)
再度山迂回路
夕暮れが迫ってくるがテントを持っていると言う事が心の平静を保ってくれる。進退窮まればどこででもビバークすれ
ばいいのである。再度公園・太龍寺・市ヶ原への標識に従い足早に下山する。
19時07分迂回路標識が現れる。この縦走の事を掲示板に書くと麻耶山歩のてるみさんから台風被害で市ヶ原の橋が
流れた事やそれが復旧した事、他にも一か所迂回路がある事を親切に教えて頂いた。高御位山さんからも登山口への送
迎の申し出があった。山仲間はありがたいものである。
さて、ここが麻耶テルさんが言ってた迂回路か・・・山の中はまだ何とか見通しが利くが薄暗いのでライトを準備する。
カメラは薄暗くなるとシャッタースピードが自動的に遅くなるので手振れとなる。
込むルートらしいが、迂回路は逆に左手、時計廻りに再度山を廻り込む。標識も再度越から北側の「修法ヶ原」方面へ
向かって「迂回路」が張られている。
直ぐに修法ヶ原池に着くと舗装道路があるのだが迂回路標識はこの道路を通らずに旧道を巡ってやがて右手の再度東谷
の沢に沿って進む。旧跡「蛇ヶ谷」の標札がかかっているがもう沢は良く見えずせせらぎの音だけが谷間に響いている。
19時35分通行止めとなっている本来の縦走路と合流。そこはバリケードで車などの通行が出来ない様になっている。
右手に再度東谷が川幅を次第に広げて、その左岸に沿って広い舗装道路が続く。
再度山手前から左手、再度越を抜けて北側へ進む迂回路 カメラもフラッシュを焚かないと手振れが酷くなる
19時15分迂回をを入って再度公園へ着く 通行止めの場所地図と迂回路が貼られている
市ケ原まで1.5kmになった 再度東谷の蛇ヶ谷標識
縦走路に復帰する通行止め箇所 月を見ながら再度東谷の川風に吹かれる 涼しい〜〜
19時45分 市ケ原 (六甲全山縦走路にある唯一の公式テント場所)
19時42分道路が橋を渡って右手に曲がる場所からは、左岸沿いに市ケ原まで遊歩道があり、再度東谷が生田川に合流
する場所にテン場らしき平地がある。テン場が確かではないので念のため修復された木橋を渡って生田川の河原に出る。
ライトを照らして河原をウロウロするが、石ころだらけでテントを張れる様なスペースは見つからなかった。ザックを河原
に置いて地図にある桜茶屋に東屋でもないかと坂を上がる。そこには茶店らしき建物やトイレ、民家、自動販売機などがあ
ったが残念ながらテントを張るスペースや東屋は見つからなかった。
料水を飲んで夜使うペットボトルを一本購入して河原に引き返し、橋を渡ってテン場へ向かう。
あまり広くないのでここでテント泊をする人は少ないのだろう。テントを設営後、裏手の沢で着ている物を水洗いして体を
拭く。素足になって足を洗うと水が冷たくて気持ちが良かった。不思議と夜にライトを照らしてもそんなに虫が寄って来ず
ホッとする。やはり近くに川や水場があるとサッパリしてテントに潜り込む事が出来るので良い。一泊だけなので面倒な調
理用具は持たず行動食のみで夕食を済まし、明日の行程地図を見ながら就寝する。
とにかく街中のアスファルト歩きが多かったので熱中症にならない様水分補給と休憩、ダラダラ歩きに徹した一日だった。
舗装道路の橋を渡らずに遊歩道を市ケ原へと直進する 19時45分 木橋が修復されており一安心する
川の手前に引き返してテントを設営 細引きを木に通して洗濯物を干す
六甲全山縦走 第二日目 麻耶山〜六甲山〜宝塚は ここ