平成27年1月24日 はるちゃん 卒寿記念里山歩き

国分寺カッパドキア(猪尻山)と 袋山〜勝賀山縦走


 プロローグ はるちゃんとの出会い

徳永治夫、お馴染みのニックネーム「はるちゃん」と初めてお会いしたのは今から12年前2003年10月5日
石鎚天狗岳だった。

山歩きを始めて間もなく、義理の叔父「タッキー」の勧めでHPニンジャで山のHPを始めた頃だた。タッキー
さんと石鎚に来て初めて東稜コースを下りようと天狗岳に向かうと元気そうなお年寄りコンビに出会った。

私の方から「お元気そうですね 失礼ですがお歳はいくつですか」と質問すると「78歳になりました」(はるちゃん)
と答える。隣でニコニコしている人の良さそうな相棒・楠橋さんが「私は一回り年下なんです。でも今日も二ノ森まで足
を延ばしましたがこの人(はるちゃん)に付いて行くのがやっとです」と言うような会話を交わした記憶がある。

その時にタッキーさんと顔を見合わせて、「我々もあの歳まで石鎚を歩けるんやろか」って驚いたものだった。

それからメールを頂くようになり私のHPにしまなみ隊投稿登山記として記録をアップする事になるのである。正直言
うとお歳から判断してそんなに長くは山歩きも出来ないだろうという甘い判断もあった。が・・それから毎週の様に山行
メールが入る様になって嬉しい悲鳴を上げたものだった。

世の中の平和的な流れはギブ・アンド・テークで回っている。私はこの12年の間しまなみ隊から四国の貴重な山情報を
頂けたし、しまなみ隊も自分達の山行をHPで発信出来るというお互い有用で友好な関係が続いた。私のHPや山歩きは
マーシーさんやはるちゃん・楠さんと共に歩いて来たと言える。


2年前に相棒・楠橋さんが急逝されて、もう流石のはるちゃんも山歩きが出来なくなるんじゃないかと心配していた。
しかし、しまなみフラワーズの皆さんや高知の山友と相変わらず元気な山歩きを続けられて一安心だった。


平成27年1月 卒寿を迎えられたはるちゃんの雄姿  

     
        かっこ良すぎるぜ 90歳!      (平成27年1月13日 寒風山にて   写真提供: え〜ちゃん)

 

そんなはるちゃんが今年1月、90歳の卒寿を迎えたのだ。
近い内に一緒に歩きましょうとはるちゃんにメールを入れていたら丁度日程が合った。

高知の山友4人と今治からはるちゃんを含むしまなみ隊の4名が香川に来る事になった。私はHP掲示板を通じてお蔭様で
沢山の友人を持っている。しかし山歩きのスタイルが違うためにあまり皆さんとは山歩きをご一緒する機会は少ない。
折角
だから香川の山仲間にも連絡を取ると仕事や旅行で都合が悪い人を除いて結構賛同者が現れこの里山歩きに参加してくれる
事になった。



平成27年1月24日 国分寺カッパドキア(猪尻山)と 袋山〜勝賀山縦走

参加者  (敬称略)
今治組(4人): はるちゃん、池内、白石、古川
高知組(4人): 織田、岡田、松下、吉村
香川組(9人): エントツ山、keitann, むらくも、ピオーネ、やまももパパ、やまももママ、トンちゃん、
         ダイヤモンド父ちゃん、佐々連



この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである 
カシミールソフトを使用したGPSトラックロブ図 (はるちゃん作成・提供)

 

ウォーミングアップは国分寺ジオパーク 「カッパドキア」へ



      猪尻山の中腹に凝灰角礫岩が露出した谷がある   これを国分寺カッパドキアと名付けて散歩コースにしている

国分台の遍路道入口付近を一本松へと上がって行くと右手に凝灰角礫岩が露出した白っぽい壁ががある。実はこの上側
が藪になっているので皆さんそこまで踏み込まないのだが、この中腹にも凝灰角礫岩(ぎょーかいかくれきがん)が風化
してキノコ状になった岩などが点在する谷があり、私の散歩コースでもある。

香川県の里山は大体に一億年〜6,500万年前のマグマ活動によって陸地になった花崗岩の基礎岩盤の上に、瀬戸内界
隈での1,000万年前の火山活動によって火山灰や火山礫がバラバラと堆積する。その後に地下から更なる火山活動で
マグマ溶岩が噴き出し、それが急に冷え固まって讃岐岩質安山岩やサヌカイトとして下側にある柔らかな凝灰角礫岩など
を覆ったらしい。

日本列島がユーラシア大陸からバリバリと引き裂かれて出来たのもこの火山活動が始まる直前らしい。らしいと言うのは
何も私がこの目で見た訳ではないので確かな事は言えない。地質専門家がそう言うのであるからまあそんなに荒唐無稽な
話でもないだろう。

この地表を覆った固い安山岩やサヌカイトも長い年月の内に風化浸食を受けて、大きな台地=メサ地形(国分台や屋島
など)になったり、おむすび型の山=ビュート地形(讃岐富士、六ッ目山、伽藍山など)を作ったりしたのである
(らしい)ちゅう事はこの穏やかな讃岐の風景も激しい火山活動の賜物って事なんだねえ。

まず最初に、ウォーミングアップとしてこの地球遺産の藪、国分寺カッパドキアへ皆さんにご案内する事にした。


       国分寺ジオパーク 「カッパドキア」にて  今回参加者の皆さん

08時30分前に遍路道駐車場に集合しご挨拶を済ませる。今回高知組の皆さんとは初対面だったが直ぐに打ち解ける。香川
組は既に里山忘年会で気心が知れた仲間だ。しまなみフラワーズも10年前からあまり歳も取らずにはるちゃんの山歩き悦び
隊任務を遂行されている。

早速エントツ山を先頭に藪に入り込む。メインの袋山〜勝賀山の縦走前に藪歩きで疲れ切らない様に事前に藪を少し刈らさせ
て頂いた。これが功を奏して藪尾根を
快適に歩き08時56分上部テラスに到着し、里山の間にこじんまりと広がる穏やかな
国分寺の町やため池を眺める。


 
    08時30分前に集合する いい天気だ                シダ藪の間を中腹まで進む

 
            藪を抜けて記念撮影                           岩のオブジェ


                        これは別の日に撮った谷の全景


         カッパドキアのテラス   凝灰角礫岩の様子が良くわかる  五剣山の岩と全く同じ層構造だ

  
         眺めの良き谷尾根を進む                    テラスに上がるには2m以上の崖がある 


        テラスから国分寺の町やため池、鷲ノ山などの里山を眺める

細長く狭いテラスなので先頭の私はトコロテンの様に西側へと押し出される。何せ今日のカッパドキアは17名の大所帯
なのだ。下山はうっかりすると中ほどにある小尾根へ下りて行き詰まる。結構右側へ回り込んで下山口の藪へと皆さんを
誘う。谷を挟んで反時計回りに西側の尾根を下り遍路道脇にある白い岩スロープから09時30分駐車場へ帰る。

さすが普段から山歩きをしている連中だからぴったし計画通りの時間だった。


 
         狭いテラスを西側へ進む                         帰りは西尾根へ

 
     藪を抜けると又凝灰角礫岩の岩肌斜面が現れる      この岩場は遍路道から近いが下からは全く見えない


                    遍路道横の露頭へ出て来る

 

いよいよ袋山〜勝賀山の縦走へ


         袋山から赤子谷への縦走路  (勝ヶ山付近から)

袋山縦走に向けて車を回送

さて、前哨戦が終わっていよいよ袋山登山口へ向かう。袋山には普通、東側の登山道を利用するらしいが、ここは勝賀山
までの縦走を意識して旧国道から直登する。 遍路道下山場所で
地図を渡して車をデポする場所を説明するとむらくもさん
が「ここから袋山〜勝賀山まで歩いていくのかと思ってました」やって! 御冗談を!!

袋山縦走登山口は高松市鬼無町、旧11号線沿い「衣懸(こがけ)池」付近となる。近くに西部運動センターなどの施設が
目印だ。
衣懸(こがけ)池の近くのJR線路沿い北側にある空き地に車を一旦停めて、5台で赤子谷の中間点盆栽通り・オ
レンジパーク駐車場へ向かう。

ここに下山後の回送車4台をデポするのだ。赤子谷へ入る鬼無の旧国道左折付近は入口が狭くて間違い易い。前日リハーサ
ルをしたにも拘らず行き過ぎてしまいデポ隊の皆さんに少し迷惑をかけながら何とか今治組、高知組、むらくも、エントツ
山の車をデポしてダイヤモンド父ちゃんのラッシュで10時15分頃集合場所へ引き返す。


旧国道登山ん口から袋山へ そして赤子谷へ向かう


この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである 
カシミールソフトを使用したGPSトラックリグ図 (むらくもさん提供)


                      浄願寺山から袋山〜勝賀山の縦走路を見る

10時25分、往来の激しい旧国道を渡り向かいのモーテル廃墟への登山口へ入る。ちょっとマニアックな場所なので土地
勘がなければこんな場所から縦走が始まるとは思えないだろう。
山際に入ると右手の民家に梅が一輪咲いていてkeitannさん
が早速カメラを構えている。

広い道を左手に曲がりながら更に山手に進んでいると犬を2匹散歩させている親子に遭遇。犬はこの見慣れない集団に恐れ
をなしてワンワン吠えてくる。中学生のかわいい男の子が犬を抑えながらニコニコ笑顔で「おはようございます」と大きな
声で挨拶をしてくれる。やはり大人も子供も笑顔が世界を明るくさせてくれる。


途中で右手に曲がり山手に向かって進むとイノシシ柵を張り巡らせたミカン畑があり、その横を抜けると道は小さな尾根部
を左手の竹林へと続く。
ここは竹林への道を進まず、直接尾根に取り付くのだ。右手には並行して荒れた農道跡が続くが尾根
に入る方が藪も無く歩き易い。


10時45分左に竹林を見ながらウバメガシの林を進む。香川の里山にはこの黒っぽいウバメガシの林が多く、その雰囲気
がとても気に入っている。

この林を抜けると袋山の基部に至り、ワイルドな急傾斜が待っている。踏み跡はあるがまあ藪斜面だ。里山特有の安山岩など
が風化しゴロゴロしたガレ場もある。
一人で歩くと適当に進むのだが、集団の先頭に立つとそうはいかない。歩き易い場所を
選んで荒れた斜面を登っていく。

人数が多いので後続を把握出来ないが話し声などが聞こえてくるので順調に来ているだろう。しまなみフラワーズと話をしな
がら歩く。しまなみ隊ではこのしまなみフラワーズは時々お目にかかりお馴染みなのだが10年間の内登山口から一緒に歩い
たには皿ヶ嶺で新年会に出席させて頂いた時以来の様な気がする。

山歩きを長く続けるには本人の健康も当然の事だが、山仲間がいればこそのモチベーションだ。その点はるちゃんにとってこ
のしまなみフラワーズの存在は大きい。エントツ山から介護フラワーズなどと揶揄されながらもいつも笑顔で女好きな春ちゃ
んと行動を共にしてくれた功労者と言える。

里山特有の蔓が巻き付いた樹林帯の藪斜面を進むと山頂手前が段になっており、そこをクリアすれば山頂は近い。


            御厩(みまや)池より 袋山(中央)    と      勝賀山(右奥)

 
         駐車場所から旧国道を渡る                 コンクリートの壁沿いにモーテル廃墟へと進む

  
 老齢化が進んだ国分寺だから経営不振に陥ったのか?              広い農道を道なりに進む

 
    散歩中の犬に吠えられる  ゴメンネ〜 ワンコ                スダジイの尾根部へ入って行く


                       お気に入りのスダジイ街道

 
        こんな林も大好きね                           はるちゃんも頑張る


袋山 261.9m  ( 三等三角点「袋山」261.92m )

11時08分祠のある袋山山頂に到着し休憩とする。以前は綺麗な平地だったが、今は藪になっており草まみれだった。ここで
三脚を出して記念撮影をする。数年前に花火を撮る為に買った簡易三脚がここで久しぶりに役に立った。



  
             11時10分頃 袋山山頂に到着し記念写真を撮る

袋山から赤子谷へ尾根歩き 

さて、休憩後に北側の尾根へと進むのだが、ここも以前より藪化しておりみんなを案内するのに気が引けた。袋山は円錐形
の端正な形をしており良く目立つ。しかしこの円錐形は少し歪(いびつ)で北側がより急な傾斜となっている。


数日前の雨で日当たりが悪いこの急傾斜の足元がぬかるんで滑りやすくなっている。2番手で下がってくるはるちゃんの足
取りを見ているが、滑って転ぶ事もなくしまなみフラワーズを従えて慎重に下っている。おそるべし 卒寿の足腰!


ここは尾根部が岩場になっているので大きく右手から迂回して下側で尾根へ復帰する事になる。ズルズルした足元に注意し
ながら尾根に復帰。


 
   藪っぽい袋山北西尾根への入り口                  急で滑りやすい袋山北面


相越え

暫く雑木の多い尾根を進むと11時53分「ピサの斜塔」祠がに到着。正面から見ると真っ直ぐ立っているが、横から見る
と斜めに相当傾いている。この相越えから東側の神高(かんだか)地区へ登山道が延びている様だ



 
    急な坂を下りると、左斜めの北西尾根へとトラバース     11時55分 相越の斜塔に到着


                    あらら〜〜  相当傾いているわねえ  (相越え地蔵にて)

次の目標は前方221mピーク途中にある大岩テラスだ。この平らな大岩に立つと袋山と国分寺の町を振り返る事が出来る
気持ちの良い場所だ。

縦走路はおおむね尾根筋でわかり易いのだが、ここから少し藪っぽい平地がありちょっと変な場所に皆さんを迷い込ませな
いかドキドキした。いつもの山歩きとは又違ったスリルを味わう。まあ後からついて来る山仲間はみんな百戦錬磨のつわも
のだからどうって事は
無いのだが・・・・

 
 相越えのコルを過ぎると大岩の上り坂となる                     尾根の大岩を通過

 
   おむすび三兄弟   火ノ山     鷲ノ山                  大岩を越えて尚も登り坂が続く


「山の池・大岩の祠」(竜王社)

最初ここへ来た時、尾根が二つに分かれており、左手へ偵察に行きそこにある大岩に驚いた。これは夫婦喧嘩して家出の
フリをする時にビバーク地として十分使えると思ったものだった。デカい平板岩が斜めに寄りかかっている。一体どうや
ったらこんな風になるんじゃろ。おそらく天狗が積み木崩しで遊んだ場所だろうなあ。


ここでいい時間になったので昼食休憩に入る。普段の一人歩きでは昼食休憩という行為は習慣に無い。大きな岩が点在す
るが全員が一緒の広さは無く、各グループがそれぞれの岩にかたまって食事をする。ここでもミカンやお菓子などの差し
入れを頂く。特に女性とご一緒すると休憩の度におやつの配給がありお得な気分になる。

山を歩いていると自然に山仲間が出来る。きっかけは様々で山での偶然の出会いも結構多い。普通挨拶を交わして一期一
会の出会いなのだが、その後山歩き仲間として縁が出来るケースは運命的でもある。最近では山ネットでの繋がりも増え
てきた。山での出会いが一期一会だった筈が、その後ネットで同じ日に同じ山で出会っていた事を知ったりする。今回の
集まりもネット仲間を通じてのはるちゃんの卒寿を祝う里山歩きである。

はるちゃんは山歴が長いので山友も多い。最近は織田さんらの高知のお仲間と歩く機会も増えている様だ。香川県の里山
忘年会グループはreikoさん、keitannさん、やまももさんを中心にえ〜ちゃん、kamatamaさん、kazasihさんとそれにピオ
ーネさん、むらこむさんと次第に広がっている。


初めて一緒に歩いた佐々連さんはむらくもさんのブログ仲間でまじめで誠実一路の人である。黄色い皮の大き目の甘いミ
カンを剥いて「文旦をどうぞ」と皆さんにおすそ分けをしていた。


 
  香川の山神様はほとんど雨乞いの竜王社だ                 トンちゃん、ダイヤモンド父ちゃん


                            仲の良いしまなみ隊

 
  織田さんを座長とする土佐のはちきん一座                       讃岐の「おやつ大好き隊」

 
        むらくもさんと佐々連さん                         keitannさん        エントツ山

13時前に大岩神社を出発し縦走路へ帰る。藪っぽい尾根を進むと左手に閉鎖されて長い年月が経ったゴルフ練習場跡があ
り大きな鉄柱とネットが残っている。
ゴルフ練習場ネットの残骸を左に見ながら細尾根を抜けると13時10分二つ目の祠
に到着。昔ながらの素朴な信仰がこの藪尾根にも残されている。

崩れかけの細尾根に入り笹が長く密生している。左手には赤子谷の集落が見えて今は流行の黒いソーラーパネルが光ってお
りその向こうに五色台への道路が見える。以前、国分寺町が高松市と合併した時、記念に国分寺町の境界を歩いた時にイバ
ラの藪を左手に向かった思い出がある。ここまで来ると中継点の道路は近い。


  
    13時10分 石組の祠を通過                      次第にスズタケの細尾根となる

 
   一部尾根が崩壊した場所を通過                   藪を抜けて赤子谷の道路に下りる

赤子谷

最後は道路の切り通しに向かい右手から回り込んで13時15分最後はスズタケの中を赤子谷の舗装道路へ降り立った。
この道路は高松西高の横を抜けて盆栽通りとなり、五色台オレンジパークへと続く道だ。帰りの車はこの峠部を少し下
った広い駐車場へ置いてある。。



赤子谷」の地名由来は付近の土壌が赤土で赤い粉の谷部=赤粉谷から来ているとか、桃太郎伝説、つまりこの近く「神
高(かんだか)に鬼の被害から逃れて住んでいたおじいさんが袋山の山麓(柴山)で芝刈りをして、お婆さんが本津川で
洗濯をしていた。二人には子供が無かったので赤子谷のお地蔵さんにお参りしていると川から桃が流れてきて赤子を授か
った事から赤子谷と呼ばれる様になったとさ。

桃太郎伝説は鬼=海賊や山賊を退治した伝説上の人物をモチーフに日本のあちこちでここが本家、いやここが元祖だと町
おこしが行われている。袋山の麓にも「桃太郎神社」がありお供の猿・犬・雉のお墓まであるって所まで徹底している。
さすがここまですると余計嘘っぽい響きとなる。



勝賀山縦走登山


この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したもの
である
  カシミールソフトを使用したGPS路ラックログ図

勝賀山縦走登山口

勝賀山縦走路入口は少し左手に道路を進んだ場所に標識がある。最初、この登山道を知らずに道路の切り通し法面を這い
上がって道に出合った。もうここからは一般登山道なので案内役を悩ます事も無く安心だ。
道幅は狭いが里山特有ののど
かで快適な縦走路を上っていくと四等三角点「赤子谷」の横を抜ける。


  
   え〜〜  ここでまだ縦走の半分ですか〜〜                 意外な場所に勝賀山縦走登山口がある

  
   細い灌木と笹の明るい里山尾根を登る             13時36分 三角点「赤子谷」通過  以前より笹藪になっていた


樫や楢の樹林帯を進むと急に道が一旦広くなり右側に真新しい祠がある。この先はまた狭い尾根登山道となりロープなど
が置かれた結構急な上りがある。

 
   はるちゃんを先頭にキツイ登りを進む     森の間から勝賀山が見えるのだけど中々近づかない

猫びたい

急傾斜のピークを二つ程越えると深い森の中に入り前方に見えた勝賀山までは結構遠く感じる。」やっと14時05分
猫びたい」という登山口合流点へ出た。猫は桃太郎のお話に登場しないからこの名は額面通り猫の額ほど狭い場所って
事だろう。北側の鬼無ミカン畑付近から延びてくる登山道がここで合流している。
もうここから勝賀山へは一登りだ。

途中、右手を振り返ると袋山からの縦走路が一望出来る。北側には高松市中心街へ接近する里山石清尾(いわせお)山と
浄願寺山の山塊が見える。この峰続きには栗林公園の裏山、稲荷山・紫雲山・室山がくっついているのだ。


  
       勝賀山の基部、猫びたいに到着                最後の急登から縦走してきた袋山と北側の尾根が見える

 
   勝賀山の最後の急登が一番キツイ               高松の裏山、里山石清尾(いわせお)山と浄願寺山

勝賀山 (三等三角点「勝ヶ山」)
山頂直下は最後の急登となる。上からボーイスカウトの世話人がバーベキューをした用具を引き取りに来ていたので暫く
お話をする。山頂は山城の発掘調査の工事で一方通行になっており、右手から回り込んで広い山頂へ14時20分到着し
た。


  
 何ですか〜これ? バーベキューに使ったものです          14時20分 最終目標 勝賀山にとうちゃこ〜〜

勝賀山も桃太郎伝説と無関係ではなく、一説に桃太郎が女木島の鬼(海賊)を退治する前に決起集会を開いて戦勝祈願を
したとか、凱旋した時に勝鬨(かちどき)を挙げた場所とも言われている。

その話は多少眉に唾だが、山頂部には中世の豪族「香西氏」の山城があった事は歴史上間違いなく、その遺跡が残っており
土塁や井戸などの発掘調査が行われている。

香西氏は承久の乱で戦功を上げた藤原氏が香西姓を名乗りこの地区の郡司になって勢力を伸ばした。室町時代になっても
細川氏の臣下としてやはりこの地を治めた。
長宗我部元親による四国統一時も奮戦して和議を結んで頑張ったが、豊臣秀
吉の四国征伐でとうとう敗れて滅んてしまった。 後から考えると時代の流れを読めなかったと簡単に言えるが、当時は
戦って勝算があったのだろろう。

当時の土塁や井戸が残っており現在中世の山城遺構として保存作業が行われている。


                   タイマー 滑り込みセ〜〜フ  

  
    結構遠い場所からのタイマー撮影                        山頂から紅ノ峰、王越方面

 

さて最終目的地に到着して20分ほど記念撮影や休憩の後、赤子谷近くへデポした車に向かう。ここからははるちゃんが
元気に先頭に立つ。長い歩きだったが、足元はしっかりしており農道分岐まで尾根を引き返す。

農道を通って車に帰る

春ちゃんを先頭に猫びたいへ下り、細尾根を引き返すと先ほど祠のあった広い道に出る。ここを通過した時はるちゃんに
「帰りはここから下ります」と説明をしていたのだが、15時02分この分岐に来ると惑わず左に方向を変えた。う〜ん
初めての道でこの土地勘は何だ? さすがはるちゃん! 広いが未舗装の道を下りると
舗装された農道に合流する。

こお水平農道分岐から車を置いた広場までは一本道だ。山の農道は車など来る心配がないのでみんなそれぞれに広がって
山話に花を咲かせながら歩く。
左手に広がる高松の里山を眺めながらみんなで話をしながら歩き15時25分頃駐車広場
に全員元気で帰り着く。


  
  農道分岐に来るとスタスタと下りていくはるちゃん          長時間の歩行にもしっかりshた足取りでトップを歩く

 

さて、駐車場に着くとさっそくしまなみフラワーズがコーヒーとお茶菓子のお接待準備に取り掛かる。するとはるちゃんの
車に持ち主の興奮が伝わりバッテリーが上がってしまった。エントツ山のケーブルを繋いでエンジンを復活させる作業時間
を利用してコーヒータイムと寄せ書きタイムとなる


  
  しまなみフラワーズのお接待会場                   はるちゃんの車もハイテンションでバッテリー切れ

  
参加の皆さんを代表してパーゴワークスのチェストバックをプレゼント   参加者皆さんからの寄せ書き進呈式


はるちゃんを囲む里山歩きの楽しさを祝福する様に車も高らかに復活エンジン音を木霊せる。ここにはるちゃんの大勢の
山仲間に囲まれた里山歩きが大成功の内にフィナーレを告げた。


はるちゃん 卒寿おめでとうございます。そして参加の皆様 大変楽しい時間をありがとうございました。
なお登山記の作成に当たりましては皆様の掲示板投稿写真を一部使わせて頂きましたのでご了承下さい。




ピオーネさんのはるちゃん卒寿記念里山歩きのレポは     ここ

エントツ山の単独袋山〜勝賀山縦走記は             ここ


    
    

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