びっくりしたなもう ! 第二弾 ミヤマキリシマ編
平成26年6月8日〜9日 九重連山とミヤマキリシマ
第2日目: 坊ガツル〜大戸越(うとんごし)〜平治岳〜大戸越〜北大船山〜
坊ガツル〜法華院温泉〜諏蛾守越〜長者原
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである
カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図
平成26年6月9日(月) いよいよミヤマキリシマの平治岳・大船山へ
平治(ひいじ)岳のミヤマキリシマ
朝04時頃目覚めると天気が良さそうな気配がする。平治岳が登山者で混み合う話を良く聞いていたので05時15分
幕営地を出発する。今日もサブザックなので楽ちんこの上もない。
テント場を右手から北側に回り込み、「平治岳登山道」(左)への標識に沿って樹林帯へ入って行く。さっそくドロド
ロのネリアンロードとなりうんざりするが、そこには一人一石運動の看板があり、こぶし大の石が積まれている。この
石をどぶ川の様になった登山道へ放り込んでいく訳だ。望む所なので何度も石を拾って泥が深い所に放り込む。焼石に
水と言うが、ドブ道に石で中々このドロドロを解消するのは手強い。
登山靴をドロドロにしながら樹林帯を進む。自然林が豊かで美しい森の斜面なのだが、いかにも登山道の状態が悪いの
で印象もあまり良くない。
05時10分 テント場を平治岳(バックの山)へ出発 坊ガツルの平治岳登山道と大船山登山道の分岐
むむっ 早速現れたネリアン・ロード 石を持つ 一人一石ではおいつかないあるよ
どこまでも続くよ ネリアン・ロード 自然林が美しいのだが足元が悪いのであまり楽しめない
傾斜はあまり急ではなかった登山道 峠に近くなった感じがする
途中一か所分岐で悩んだが何とか06時30分大戸越(うとんごし)と呼ばれる峠へ着いた。ここまでくると天気が良
くなり左手側、平治岳南峰の斜面が見事にピンク色に染まっているではないか。登山者も数名しか見えずゆっくりと憧
れのミヤマキリシマ写真を撮る。この峠からミヤマキリシマの樹海の間に付けられた登山道をピークに向かって上がっ
ていく。途中岩場があり少し左手から巻きながらピークの岩場へと進む。
平治岳と坊ガツルを挟んで相対する三俣山が三つの峰を持って聳えて、その左手には白い煙を棚引かせる硫黄山と更に
その左に続く九重連山がミヤマキリシマ越しに見渡せる。
06時30分 大戸越に着くと左斜面がピンクに染まっている 三俣山がミヤマキリシマ越しに眼下に見える
平治岳南斜面のミヤマキリシマ
峠部から続く登山道に入る 昨日歩いた硫黄山(右奥)の左に見える九重連山を眺める
坊ガツル幕営地をズーム (中央が私のテント) 登山道お途中に岩場が飛び出して見える
ちょっとした岩場 上側の岩場は左に回り込む
平治岳の南峰ピークに向かう 平治岳南峰の岩場
平治岳登山道より大戸越を見下ろす
平治岳南峰から坊ガツルと奥に九重連山〜硫黄山〜山俣山
平治岳南峰から坊ガツルと九重連山
このピークに上がると何とその向こう側に更に美しい平治岳本峰の斜面が緑をベースにピンクの模様を作って待ってい
た。参った!! これほどの美しい景色に出会える事は人生においてもそうは無いだろう。それほどの風景なのだ。
平治岳南峰から本峰を眺める
平治岳本峰へと続く斜面も美しい
「平治岳」(ひいじだけ) 標高 1,643m
ミヤマキリシマの樹海を右手から平治岳へと気分を高揚しながら登って行く。平治岳山頂に着くと、犬を連れた登山者や
北側の登山道から来られた登山者などが居られて、互いにこの美しい山に来る事が出来た幸運を共有する。
しばらく山頂でピンクの興奮を冷ました後、一段下側の展望所まで下りる。再びここでピンクの興奮に襲われて写真を撮
りまくる。
ミヤマキリシマの樹海 平治岳・ミヤマキリシマ エピローグ・ロードを進む
平治岳本峰にも岩場がある 一段高い場から九重連山を眺める
平治岳山頂付近 07時30分 平治岳山頂へ到着
忘我のトランス状態で南峰ピークを下る。ここは混雑を避ける為、下山路は右側から少しトラバース気味に巻いて大戸越
に至るので坊ガツルを眼下に見ながらの下りだ。
このミヤマキリシマの美しい風景を作る為に人の作業も入っている様で、ミヤマキリシマが太陽を浴びれる様に高木、雑
木を伐採している様である。全く手つかずの自然という訳では無いが、それでも十分自然の美しさには変わりはない。
して、南東側にある北大船山の斜面は樹林に覆われて緑色一色である。
単独登山者と岩の上に上がった姿を撮りあう 気持ちいい〜〜〜
さらば 平治岳
大戸越へ向かって下山専用道を下りる 向かいのお山は緑一色に見える
下山専用登山道にはドロドロ道もある 白いミヤマキリシマが一株あった
下山専用登山道は右から回り込むので坊ガツルが良く見える 08時30分 大戸越に帰る
08時30分大戸越から大船山へと向かう。
る。でも常緑広葉樹などの高木に覆われている為遠目にはピンクは見えないのである。この急な登山道は岩があるも
のの、ドロドロ状態では無く比較的歩き易い。
向かいの北大船山への登山道へと進む 登山道は急だが比較的歩き易い
09時15分になると向かいの平治岳とほぼ同じ高さになり緩やかな尾根道を南へと進む。
治岳は手前の尾根と本峰の尾根が回り込んで見えるのでまるで山頂が窪んでいる様に見える。
先ほど登った平治岳・南峰のピンクのカーテン 登山道に現れた火山礫
更に尾根の高度を上げると平治(ひいじ)岳の南峰から右に回り込んだ本峰山頂部が見える様になった
「北大船山」(きただいせんざん)標高 1,706m
尾根道に来ると多くの登山者とすれ違う様になり、右も左もミヤマキリシマの樹海だ。また、この辺りにはまだかわい
い蕾が見られる。北側を眺めると小さな池が見えてまるでメルヘンの世界じゃ〜。行きかう登山者はそれぞれにこの天
国の様な風景に喜びの叫びを上げながら歩いている。
た。
まるで旧家の豪邸にある庭みたいじゃないの この辺りにはまだ蕾も多い
裏手には小さな池まで配置されている
蕾のミヤマキリシマもオツなもんです
満開のミヤマキリシマの花びらをアップ
気持ちの良い尾根歩き 10時00分尾根に取って付けた様な山頂標識があった
少しガスが出て、大船山のピークが霞んでいるが、5分程でコル部に着き「段原」と呼ばれる分岐標識が立てられて
いた。ここから西側へ坊ガツルまでの登山道が続く。
前方は霧で良く見えない 段原分岐
「大船山」(だいせんざん) 標高 1,786.2m)
段原から尾根続きに南東へと大船山へツクシドウダンなどが咲く樹林帯の急登を喘ぐ。
ルドなルートで登る。途中で登山道へ合流し10時40分最終目的地の大船山へ到着。沢山の団体登山者がここでも居
られた。
山頂から少し北側へ下ると火口湖の御池(おいけ)が中々の雰囲気を持って水を湛えている。
って途中で大船山避難小屋などを見学して、11時25分「段原」分岐まで帰ってしばし休憩
この樹林帯はかっこいい やはりここも岩っぽい登山道だ
ツクシドンダンの花が多く見られた こんな立派なマイズルソウは見たことないぞ
大船山(だいせんざん)の山頂 もう山頂が多いのでしぇ〜もマンネリ化や
あれ? 裏手に大きな池がある 御池(おいけ)と言うらしい 大船山は樹木が豊富で結構急峻だ
むむっ これはヨウラクツツジじゃぞ 登山道を少し外れた大船山避難小屋
段原に帰ると多くの登山者が居た 霧で段原から大船山は見えなくなった
11時35分、ここから西側の下山道を下る。最初は火山らしい茶色が主体のバラ石が登山道に敷き詰められ歩きにくい。
その後、山道の急傾斜となり段原から30分程下ると最後は泥濘(ぬかるみ)道となる。
(ぬかるみ)道が続き、なかなか坊ガツルが現れず、花も無い歩きに退屈する。
最初は火山礫の茶色い石ころ道 次第に嫌な感じの登山道に・・・・
あちゃ〜〜 ねちねちのどろどろ〜〜 道に水が流れて掘れこんでいる
岩と泥のコラボレーション道 ネリアン・ロードに気がめいる
おっ 前方が明るくなった 出口かな? 12時45分 やっと段原登山道を抜ける
段原から坊ガツルまで1時間余りの行程ではあるが気分的にはもっと長かった様な印象である。12時50分やっと
坊ガツルに帰り付きテントの片付けにかかる。それにしても坊ガツルの幕営地は草がフカフカして水が豊富、炊事場
やトイレもありおまけに無料である。こんなうれしいテン場は他にあるだろうか?
あ〜 やっと坊ガツルに帰り着いた〜 テントの片付けをゆっくりとする
重たくなったザックにうんざりしながら14時00分坊ガツルを後にする。サワオグルマの黄色い花やハルリンドウ
の咲く木道を抜けて法華院温泉山荘でモナ王アイスと記念バッジを買う。今日も沢山の登山者に溢れていた。
坊ガツルの木道を法華院温泉へと歩く 正面の谷に向かって「がつがもり越」への登山道が続く
法華院温泉山荘でモナ王を買って食べる 平治岳をバックに
昨日歩いた谷筋の道を登り、峠近くで平治岳と坊ガツルを振り返る。昨日気付かなかったピンクに染まった平治岳に
別れを告げる。
キが1〜2m置きに塗られていた。
三俣山のゴマドウ岩
さらば平治岳 さらば坊ガツル 再見〜〜
10分程で着いた諏蛾守(すがもり)越には石組の避難小屋があり右手にはなだらかな三俣山・西峰への斜面が続い
ていた。峠の西側には砂防ダムまで同じような岩だらけの登山道が続く。
黄色い色をした火山性の硫黄山尾根があり白い蒸気を棚引かせている。土石流の発生しそうな荒れた涸れ沢は玖珠川
(くすがわ)=筑後川水系の上流、白水川源頭部に当たる。この沢沿いを長者原まで下って行く事になる。
硫黄山を正面に見ながら「すがもり越」へ 15時20分 諏蛾守越(すがもりごえ)から右手に上がる
やはりここもペンキだらけ 峠部に向かって適当に上がる
すがもり越避難小屋は石積みでかっこいい 三俣山・西峰のスロープ
「すがもり越」より長者原へ向かって下る 硫黄山の煙 時々硫化水素の匂いがする
「すがもり越」から砂防ダムの堰堤を越えて向かいの林道を下る 途中から橋を越えると右へ登山道が長者原へ下りて行く
近づきたくない危うさを漂わせる硫黄山
砂防ダムの堰堤を渡って振り返るの図 広い未舗装林道を少し下る
15時50分沢を渡って向かいの広い林道へと上がる。
所で右手に細い登山道が分岐しており、16時00分小規模な沢に沿ってドンドン下って行く。
まず間違う心配はないだろう。
橋を渡った後、右手に長者原の標識に従う 土手の様な登山道
一旦 涸れ沢沿いに下りたりする 長者原のタデ原湿原が見える
大規模な堰堤まで出ると長者原は近い 舗装された林道(車両通行禁止)を歩く
16時26分舗装された林道へ着き、それを下っていくとゲートがあり、「指山自然観察路」分岐になっている。
16時50分長者原の土産物センターの裏手に出た。ここには泥を洗う水場がありタワシも置かれているので靴やス
パッツにこびりついた泥を洗う。
指山自然観察路に合流 長者原のヘルスセンター(登山口)に帰り付く
登山口に立てられてある登山道概略図
17時00分車に帰り、今度はやまなみハイウェイから高速道路で佐賀関近くへ出て、再び三崎までフェリーに乗り
仮眠しながら新居浜の実家に帰る
念願の日本百名山、九重連山と平治岳・大船山のミヤマキリシマを堪能した良き旅となった
第一日 : 久住連山縦走は ここ