石鎚 本沢ルート  



このルートは面河川をご来光の滝まで歩き、その更に上にある本流を石鎚南西斜面まで詰めるコースです

2007年 平成19年10月28日
長尾展望所ーご来光の滝ー本沢ー仁淀川源流ー石鎚弥山ー天狗岳ー南尖峰ー東稜コースー土小屋

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カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図 (相当ログが飛んでます)

この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)を使用したものである (承認番号 平15総使、第634号)


久しぶりにエントツ山・紫雲・マーシートリオの復活である

最近芸能界でも懐メロで昔のグループが再結成されたりするにつけ、その老いたる姿に愕然としたりして・・・ 
私も一番年長だからしょっちゅうユニットを組まなければたまに会うと「ヨボヨボじゃん」と二人に言われそうで・・・・

掲示板仲間のヤマガツオさんから仁淀川源流の話題を頂いた。ン? 
仁淀川は途中から面河川になるから本沢ルートの果ては仁淀川源流でないの

まあ この本沢コースは源流云々とは関係なく以前から東稜コースを歩いていない紫雲さんを
マーシーと御案内するつもりだった。

平成19年10月28日、04時30分 川之江インターにて紫雲さんと待ち合わせマーシーを拾い
西条から瓶ヶ森林道へいつもながら秋の瓶ヶ森林道風景は素晴らしく途中で何度も車を停めて写真を撮る。


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                 モルゲンロートの伊予富士

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                  石鎚と子持ち権現

土小屋に着いたのは07時頃だった。ここに例によって折りたたみ自転車をデポし、御来光展望所がある
長尾尾根に車を置く。

0720分頃ご来光の滝「長尾尾根展望所」に着き準備をしながら遠くに見えるこの荘厳なる滝の場所を紫雲さんに説明。
「まずあそこまで行ってそこから面河川の本流、すなわち仁淀川の源流を遡ります」

天気は申し分なく気の合う仲間とのいい歩きになりそうだ

ガードレールを越えて急坂を下り07時50分堰堤に下り付く。相変わらず石がゴロゴロした川原だが、
暫く進むと数日前に振った雨でいつになく水量が多い。


 

08時12分 紅葉には少し早い七釜を通過。 紫雲さんは釜の数を数えたら8つ在ったと言うが
私は未だかつて真剣に数えた事がない

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    川原には珍しく中央部にも水が流れている              七釜風景

南沢入口の滝を右手に見ながら大岩の関門を通過。
ここからご来光の滝までは沢を進む岩が次第に大きくなり滝が近い事を暗示する


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     関門を通過 ここから沢をご来光の滝まで         周囲の木々は色づいている

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     岩が大きいので水に浸かる事はない           唯一の難所 斜めの岩を回り込む

09時30分 御来光の滝が見え隠れする最後の大岩を適当に散開して進む

どのようにしてここに転がってきたのか不思議にさえなる巨大な岩、清流がその大岩の間を勢い良く音をたてて
飛び跳ねている、頭上の木々は見事な色彩を放ち、その上に広がる青空とコントラストを作る。
前方の壁から轟音を立てながら流れ落ちる滝。いつ来ても感動の場所である。 
写真心のある紫雲さんもこの風景にしびれている様だ。

登山者にとって秋のご来光の滝は四国でも屈指の紅葉の名所である

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                     ご来光の滝が轟音と共に現れる

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              大岩を一づつ這い上がりながら滝に近づく

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                          滝下で紫雲さんとマーシー

さてここから滝に向かって左側のトラバース道を滝の上流へと這い上がる。この滝に向かって左側のミニ沢に
最初取り付き、その上からは踏み跡もしっかりしている。

10時20分尾根部に到着して木々の間から石鎚の岩峰と北沢、中沢を見上げる

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  滝に向かって左側へ迂回する        ミニ沢の急登りを這い上がった息の荒さを美しい黄葉をみながらなだめる

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         ご来光の滝上に上がり木々の間から石鎚の南面の岩場を見上げる

ここから見る石鎚は普段写真などで見る容姿端麗な姿とは一味違う男性的な力強い迫力に溢れている。
暫く3人で木々の枝から見え隠れする石鎚幕岩を眺めた後、10時30分いよいよ本沢に下り付き遡行開始となる。

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去年マーシーと北沢ルートへ登った時間違ってこの本沢を15分くらい歩いてしまったのだ。沢と言っても
最初はご来光の滝下流よりまだ穏やかな風景がしばらく続く。右手上には時々石鎚の幕岩が白く輝いて見える。
この御来光の滝上部はさしたる水量もなく岩伝いに沢を詰める事が出来る。


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       本沢に下りる                          本沢を歩く

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                 本沢風景

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           本沢の黄葉                     本沢風景

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                    石鎚墓場尾根が見える (右側)

10時54分 沢が二股に分かれた第一分岐に到着。辺りは美しい黄葉が陽を浴びて輝いている。
ここを真っ直ぐ進めばおそらくすぐに高度を上げて西ノ冠岳の南面に消えていくのだろう。

沢が長く続きそうな右側を進む

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                 分岐手前の二人                   黄葉が美しい〜

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           本沢 第一分岐点  (これを右に)

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      分岐を右側へ上がっていく      滑滝が現れスラブを這い上がる

次第に沢幅が狭まり1時20分 小滝を通過

すぐその上に落差はそうないがダムのような中滝が現れ左岸の岩の節理を伝って這い上がる

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川幅が急に狭まり滝の予感                        最初の小滝                                    

             


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                    第二 中滝を上がるマーシー・紫雲

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この頃になると両側に紅葉野潅木、正面に西ノ冠岳の笹原が少し黄色くなってスロープを作っている。
これも心に染みて来る光景である。最後部で二人の歩く姿を写真に捉えながら後を追っていると沢が緩やかに
右へカーブして行き正面に要塞の様な石鎚山頂小屋が見えてきた。時間は11時50分を指していた。


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           沢を右に回りこむと 石鎚山頂小屋が見えた

沢がその方向に進むので「仁淀川の源流はあの山頂小屋の排水か?と確かに不安になる。
ここから沢が今までの自然溢れる光景から次第に荒れてくる。木々は緑の濃い大柄のモミやシラベとなり
川床は土砂崩れの現場さながらの光景だ。


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      左側に分岐しているがメインは右だ            更に又分岐点が  水量の多い方を選ぶ

沢の行く手は石鎚山頂小屋より左にずれておりホッとするが、更にスラブ状の沢を這い上がっていくと
大崩壊地のガレ地が石鎚の南斜面を無残に切り裂いている。

このガレ場には普段水は流れていないようで恐らく鉄砲水が発生するのだろう。

12時20分小さな沢が二股に分かれており水量の比較的多い左の支沢に入る

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次第に傾斜がきつくなり水量も減ってきて石鎚の南西斜面に入った事がわかる。本沢コースの最終が近づいたようだ。

この辺りからはもう明確な川床を形成しておらず藪の中に水の流れを伝って這い上がっていく岩のテーブルがあり
その上を水が這っている。「源流地点が近いぞ〜」と二人に声をかける


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      遠くからも見える石鎚大崩壊地              水源を求めて藪に入っていく

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    岩棚の上を水が流れている                この辺りが源流点みたいです

12時40分水流がほぼ途切れた地点を3人で確認し、その辺りに落ちていた枝にマジックで「仁淀川源流」
と書き突き立てる。仁淀川源流というものはちっとも迫力の無い藪の中か・・・


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     仁淀川源流碑を仮設                    あれ? まだ水がありますよ!!

尾根に向かって更に藪を掻き分けていると「あれ? まだ水が流れていますわ〜」とマーシーの声。
この際 この不安定な水源を最後まで辿ることにする。

12時50分 源流部訂正 これ以上上には明確な水の流れは無い 
3人とも源流探しにはそんなにこだわりがなく、つまるところさしたる感激もないまま一応の区切りがついてホッとしながら
石鎚山を目指す


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     ここが本日の仁淀川源流地点にかわらんちや    仮設源流碑を移動する あ〜〜いそがし
  

さて、ここから適当に石鎚から二ノ森に通ずる縦走路に這い上がるわけであるが、源流地点からは猛烈な笹原となり
往生する。マーシーは倒木の上に上がって御柱〜と言って遊んでいる。こちらは笹原を避けてシラベの林に入る。
ここにも倒木が散乱していてすんなりとは歩けない


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     やっぱ 私たち最後は藪なのよね              ひ〜〜こら   キツイわ〜

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         石鎚御柱祭じゃ                                              勘弁してよ〜(紫雲)

紫雲さんも後ろから「勘弁してよ〜」てな顔でため息混じりに付いてくる。
13時15分 ほぼ尾根に近い縦走路に這い上がる。万歳〜

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      本沢コースを上から見下ろすとこんな風景

縦走路が尾根の北側を巻くあたりまで出て昼食を取る。広い場所がないので2〜3組の縦走者が通り迷惑をかける。

13時50分 登山客でごった返した弥山を通過して、1400時 天狗岳に着く。ここで写真を取り合い14時15分 南尖峰の東稜コース下山口へ着いた。

紫雲さんに墓場尾根に下りましょか?と聞くと「次の機会にします」と言うので東稜コースを下りる。

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     天狗岳  前から (弥山から)         天狗岳 後ろから (南尖峰側から)


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             天狗岳手前の岩棚をあるく紫雲さん

 

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    石鎚には修験者の衣装が似合う             天狗岳のマーシー・紫雲

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                      南尖峰を下りる

このコースは案内人がいれば比較的簡単で安全である。ゆっくり南尖峰を下り カニの横ばいを過ぎる。ここから下って来た南尖峰を眺めるとぞっとする。往々にして遠くから眺めていると厳しそうに見える場所も現場に行けば何とかなるものである。

14時35h 笹滝を滑り降り15時10分 東稜基部に到着

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     イノシシの横バイ                  笹滝を下りる紫雲さん

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   あれ? 下からは通行止めだったの?    東稜基部にて余裕の表情 (かっこだけ)

ここで小休止をして16時10分土小屋に帰り着く

例の如くデポした自転車で長尾展望所まで下がり車を回収する。

石鎚本沢コースは比較的ルートは単純で秋に歩くには素晴らしい場所でした

同行のマーシー、紫雲さん ありがとうございました



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