平成29年5月15日(月)
びっくりしたなもう!シリーズ  南予、シャクナゲの名所 御祝山・檜尾根へ

万年橋〜御祝山(四等三角点「藤生」〜檜尾根〜横ノ森〜三本杭〜熊のコル〜奥千畳〜千畳敷〜万年橋


             しぇ〜〜 シャクナゲの大爆発  びっくりしたな もう  


万年橋〜御祝山〜三本杭〜奥千畳〜千畳敷〜万年橋 周回 約8時間15分


カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図 (伊予の鈍亀さん提供)

掲示板に流れ星さんから南予で10年に1度のシャクナゲが大爆発しているとの情報を頂く。ん? 10年に1度と言えば次に大爆発を見れるのは
76歳って事? これは無理 ! そこまで待てない連中、伊予の鈍亀さんやザイフリボクさんと人生最後のシャクナゲ爆発を見に行く事になった。


   木々の茂る明るい丸尾根の森の中にシャクナゲが群生している  御祝山、ヒノキ尾根  ブナやヒメシャラも美しい

平成29年5月15日新居浜の山根公園を早朝に集合し伊予の鈍亀さんの車で松山道から宇和島自動車道の三間(みま)で下りて滑床渓谷へと
進む。滑床渓谷の森の国ホテルは以前親父やお袋と家族旅行などで2度程来たことがある懐かしい地であった。伊予の鈍亀さんの車は大きいので
スピードを出してもゆとりがあり8時前には万年橋近くの駐車場(トイレ有り)に到着した。

どちらから周回しても同じ様な物だのだが、先に上りを歩いた方が後が楽なので時計回りに周回する事にして万年橋を渡って御祝山登山口を08時
10分スタートする。駐車場から万年橋へ、四万十川水系の目黒川上流部にある滑床渓谷を渡って登山口へ向かう。月曜日という事もあって静かな
渓谷に清々しい水の音が響き渡る。

万年橋〜御祝山 ( 08時10分〜09時53分 = 約1時間40分 )

登山口は滑床渓谷右岸遊歩道入り口にあり、石柱に「右→渓谷遊歩道、正面→三本杭入り口」と刻まれている。標識に従って山の斜面に向かって
しっかりした踏み跡を上っていく。

  
  滑床駐車場 トイレもある                            駐車場下の万年橋を渡る

  
08時10分万年橋を渡った突き当りにある登山口 右は滑床渓谷への遊歩道  三本杭入り口の石標を山に向かって傾斜を上っていく

登山道を少し進むと植林が多くなり15分程で左から延びて来た広い林道に合流する。登山道と林道は上部で又交差するのでどちらを歩いても
良いのだが、ジグザグの登山道を歩く。

08時46分先程の広い林道と交差し、ほんの少し林道を下がった場所に「御祝山」の標石があるので又山道へと進む。ここからは本格的な登山道
となり自然林と植林が合わさった斜面を主に尾根の右手をトラバースして登って行く。09時に御祝山と万年橋の標識が立っており、又すぐ上に今度
は「御祝山・三本杭と大ーの滝」分岐標識がある。要所には標識が立っておりそれを見逃さない限り道を迷う心配は無い。

  
   左の山道を進む                               08時25分 広い林道に合流して正面の細い山道を歩く
                                            (林道はほぼ登山道と並行に続いている様だ)

   
 08時45分 結局広い林道と交差する(万年橋標識を振り返る)    林道を少し下がった場所に御祝山の石標がある(登山道) 

  
 自然林の山道が暫く続く                      08時58分 又植林地帯になり御祝山の赤い標識に従って右手に上がる

  
 09時00分 道しるべあり                         09時02分御祝山・三本杭と大ーの滝分岐標識に出合う


大ーの滝分岐で水平道から尾根の左をトラバース気味に続く山道に入る。分岐では心許なかった細い道も細い自然林の立つ登山道は次第にしっかりと
してくる。ハイノキの白い花とゆずり葉の木が多い。ハイノキやエゴノキなどは花が咲かないとその存在に気が付かない。ユズリハはこの山域南部に「譲ガ
葉森」という四国百名山がある位だから温暖な南予の山に多いのだろう。

左手に回り込んだ登山道は09時20分「御祝山」の標識から一変岩が多い急登の登山道になる。地形的にはここからは南東部にある藤ヶ生から延びる
御祝山の東尾根に乗る事になる。岩が多い痩せ尾根になると今日目的のシャクナゲ花が現れ喜ぶ。苔むした岩や倒木などがある雰囲気の良い森である。

御祝山  四等三角点「藤生」 998.8m (国土地理院の三角点標には標高は記されず)

登山道を外れてシャクナゲの花を追いながら高度を上げると09時53分三角点や石標、山頂標識のある御祝山に着く。三角点は地表から露出しており、
国土地理院の三角点の成果表でも傾斜とされて標高が記載されていない。周りの斜面にはシャクナゲが咲いておりそれぞれに尾根を外れてウロウロする。

  
大ーの滝分岐から登山道は左に切れ上がる               尾根の左手をトラバース気味に続く登山道

  
   ハイノキの花が咲いている                        09時20分 南東尾根に合流して岩の追い尾根道となる

  
  杉とユズリハが混在する登山道                     シャクナゲが現れる

  
  大岩がありこの辺りは岩山である事がわかる             倒木杉から新たな広葉樹が根を下す


   コケの岩や倒木が目立つ    ワニの様に口を開けた倒木

  
   白い色をしたシャクナゲも又良し                    09時53分 御祝山の三角点に到着する

  
 御祝山 四等三角点名「藤生」   南東」側に藤ヶ生という地名があり、そこからこの尾根の南側を藤生川(目黒川の支流)が流れている 


御祝山〜横ノ峰〜三本杭 (10時00分〜12時45分)  約 2時間45分 (昼食、写真撮影時間を含む)

御祝山からはなだらかな尾根道が県境尾根の横ノ森へ向かって標高差200m程の上りになって西南西方向へ延びている。この尾根が今回シャクナゲ
大爆発で話題になっている「檜尾根」だ。檜(ひのき)尾根と名付けられているからには天然檜が沢山あると思いきやそうでは無くブナやヒメシャラなどの
広葉樹が多く見られる。 以前は檜の原生林だったのだろうか? 今はシャクナゲ尾根と呼んだ方が良さそうである。

普通、シャクナゲ群生地と言えば厳しい岩場とセットになっているのだが、ここの尾根はなだらかで丸っこい。ブナが立つ穏やかそうな尾根にシャクナゲ
の群生が左右に沢山並ぶ。地形的には南側が急斜面で右手になる北側斜面は比較的穏やかでそこに沢山のシャクナゲが辺り一面に広がっている。
だらかシャクナゲ見物も他の場所の様に岩や崖を進まなくて済む実にお得な別天地なのだ。

  
 御祝山付近は岩山と言うに相応しい様な細尾根だ           シャクナゲの大輪が惜しげも無く現れる

  
淡い色のシャクナゲも清楚な雰囲気だ                     ヒメシャラなど直立した木々が多い

   
 初めてここを歩く伊予の鈍亀さんも「いい尾根だなあ」を連発     10時25分 三本杭への標識が立つ


  何だかなだらかな尾根になってきた  こんな場所にシャクナゲがあるのかな?


                       ヒメシャラの大木が結構多い


     お〜〜 確かにシャクナゲが現れて来たぞ



  
      なるほどね                               他の樹木とコラボしているシャクナゲも珍しい


            こんなにイージーにシャクナゲが撮影出来るの? 


         大木とシャクナゲ  その1


                大木とシャクナゲ  その2



  
   バックの木々を飾るシャクナゲの花                           高月山だろうか

       
              大木とシャクナゲ  その3


       シャクナゲの気品を台無しにするおっさん二人    でもすんごい花壁じゃねぇ


                        大木とシャクナゲ その4

 
       こんなにビッシリと花を付けたシャクナゲを見たのは雲早山以来じゃとて


       森の中のシャクナゲ  ちょっとイケージが変わるけど・・・・


カタックリさんに遭遇

余りのシャクナゲの多さに右往左往するのでさっぱり前に進めない。風が冷たく吹いているので虫も少なく快適な尾根歩きを楽しんでいると
11時05分前方のシャクナゲ密林から女性が現れた。向こうは私に気が付いて何やら親し気な笑顔をくれるので近づくと何とカタックリさんだ
った。この所久しくお会いしていない間に随分若返っているではないか! 

カタックリさんとはこの10年間、稲叢山・天狗塚・石鎚などで良く会いしていたのだが、最近はご無沙汰していたので元気にされているのか
少し心配していた。所が最近は年寄りが苦手なフェイスブックなるものを始められて益々山に親しんでいるらしい。久々の再会に喜び合う。
聞くとフェイスブック仲間の流れ星さんにここのシャクナゲ爆発の予兆を発信したのがこのカタックリさんだったらしい。

カタックリさんは猪のコルから大久保山〜八面山」〜熊のコル経由でこの尾根にやって来て、御祝山からピストンされると言うのでここでお
別れした。 その後も益々シャクナゲの炸裂する尾根が続く。


  11時05分 カタックリさんが前方から現れて再会を喜ぶ


            ヒメシャラとシャクナゲ


           う〜〜ん シャクナゲのジャングルだ〜〜


          緑の森をこの時期だけ主役になるシャクナゲの花が飾る


           「まあ きれいだわ〜〜」亀身    「うん お前の様だな」亀吉  


                     空を見上げてもシャクナゲの花


                    森に溶け込むシャクナゲの群生花


                   森を飾るシャクナゲ花


      歩く尾根はあくまでなだらかで広い  岩場は殆ど見られない不思議な場所だ


      次第にシャクナゲ爆発も落ち着いてスペース豊かな尾根になる


                     白いシャクナゲはやはり気品があるぞ


      ほぼシャクナゲ尾根の終点が一気に群生地で収束する


横ノ森 標高約1,200m (かつての三藩境界 元祖・三本杭)

12時10分 御祝山からずっと続いたシャクナゲが終わりを告げる。何せ見物に忙しくて静かな尾根なのに賑やかな喧噪の中を歩いた様に疲れた。
三本杭への標識のある場所から勾配がきつくなるが広々とした森の中で気持ちが良い。登山道は県境にある横ノ森ピークを少し北にトラバースして
付けられており、そこはアセビなどの低木帯となる。

アセビのトンネルを抜けると右手が開けて三本杭が見える。若葉色に染まった斜面に五月の風が流れ、その中に1本だけ白いシャクナゲの木が目
立っていた。

12時25分横ノ森への分岐標識に出会い、アセビの中を稜線部へと少し上る。3分程で横ノ森へ到着する。この辺りの予土県境は複雑で目黒川を挟ん
で高知県が北側に鋭く横ノ森まで切れ込んで、その後又南へ下がって行く。県境尾根も川の地形で大きく変形する。

ヤマケイ「四国百名山」によるとこの稜線が交わる横ノ森が藩政時代に「宇和島藩」「吉田藩」「土佐藩」の各藩が三本の境界杭を立てていた山であった
らしい。所謂「本家(元祖?)・三本杭」と言う事になる。ちなみに吉田藩とは初代宇和島藩主・伊達秀宗の遺言によって五男宗純に与えた3万石の分藩
である。

         
愛媛生涯学習情報提供システム、データベース「えひめの記憶」 宇和島藩図より横ノ森の場所を加工


  
 シャクナゲ群生地を抜けると明るい照葉樹の斜面になる       尾根にはスペースがあり快適に歩く


         シャクナゲ尾根も素晴らしがこの樹林帯も美しい

  
 途中から横ノ峰ピークの北側を巻いたアセビの登山道となる    「三本のたるみ」と呼ばれる県境尾根のコル部が近づく


             茶色いアセビの若葉の向こうに三本杭が見える

  
   横ノ森分岐(トラバース道から横ノ森へ登る)              ここもアセビの群落帯だ


  12時28分 横ノ森にとうちゃこー   我こそは元祖・三本杭なるぞ

三本杭  一等三角点「滑床山」 1,226.06m

横ノ森から南へ下がる県境尾根を確認して、又元の分岐に戻り三本杭へと進む。コル部に回り込むと以前には無かったシカの防護ネット入り口があっ
た。単純な開閉メカニズムを難しく解釈して上半分から無理に乗り越えて中に入ると、「ここが開きますよ」と亀ハメハ大王が下の扉を開けて入って来た。

エントツ山は昔から単純な方法と複雑な方法があると必ず複雑な方を選択するクセがある。この選択ミスでウェットティッシュなども元から袋を破って
随分無駄にしてきた。

ゲートの中に入ると八面山との分岐になっており標識が立っている。三本杭に向かうと更にもう一度鹿ネットのゲートがあり、今度はスマートに入場する。
以前三本杭へ来たときは鹿の食害で無残な荒野だった。以前、誰かが私の掲示板で三本杭の荒れ方が話題になった時に「あれは米軍の枯葉剤が誤っ
て投下されたとのうわさがある」とか言った人がいた程だ。それが随分植生が回復して青々としているのが嬉しかった。

本家、三境界分岐が立っていた横ノ森は見晴らしが悪いが、この三角点「滑床山」は見晴らし抜群で360度景色を眺める事が出来る。天気は良いものの
遠くは霞んでおり石鎚方面までは確認出来なかった。

  
 12時35分 三本杭分岐まで引き返す                   アセビの森  左端に白いシャクナゲが写っている
  
  
 鹿防護ネットのゲートが現れる                    エントツ山に続いて不完全開脚ゲートを潜る鈍亀さん

  
三本のたるみと呼ばれる主稜線コル部                  八面山(やつづらやま)への稜線から別れて三本杭へ向かう

  
  又 鹿防護ネットのゲートをくぐる                    依然と違い低い笹原となっていた 笹も植えられた様だ


    12時45分   県境尾根から北側に張り出した三本杭に到着  一等三角点「滑床山」 


                     三本杭から南側

三本杭〜熊のコル〜奥千畳     約 1時間40分

三本杭を13時前に出発し鹿ネットのゲートに戻り八面山方面への分岐標識に従って西の尾根を下る。藪っぽいのは入り口だけで直ぐに緑の葉っぱ
を沢山広げた大きな木が立つ尾根に乗る。下草も無く快適でスペース豊かな尾根だ。13時10分串ヶ森分岐」に出合う。ちょっと変な気がしたが、
ここから三本杭や横ノ森ピークを迂回して南側の小屋ヶ森〜串ヶ森〜目黒鳥屋(とや)へのトラバース路がある様だ。

更に尾根を下ると13時20分「熊のコル」分岐に到着した。ここで久しぶりに南側の沢筋から上がって来られた二人組の男性登山者に会う。真っすぐ
尾根を下ると30分程で八面山(やつづらやま)へと続いている。我々は熊のコルから北側、奥千畳方面へと下る。

  
分岐付近から少しだけ藪っぽいが直ぐに尾根筋に入る         直ぐにスペース豊かな尾根筋になる

  
  尾根が細く明瞭になる                          南側の串ヶ森への分岐(逆方向から撮ってます)

  
  木陰がありがたい                             13時20分熊のコル分岐 ここから奥千畳へと下がっていく

  
北側が奥千畳、 南側が若葉橋 三本杭から860m下りて来た   鹿ネットが立ち並ぶ奥千畳への登山道


熊のコルから鹿防護ネットが立つトラバース路を下ると二ノ俣沢に沿って約1時間歩いて目黒川・本沢の奥千畳に到着する。二ノ俣源流部に
出ると苔が生えた岩がゴロゴロしている。ヒメシャラやブナの点在する登山道を下ると13時40分左手に沢が見える。その沢は既に滑(ナメ)状態
だ。

13時50分最初の支沢が右手から落ちており、滑りやすい岩の斜面にはロープが置かれているので助かる。14時に又滑(ナメ)の支沢が現れ
ここにも敷設されたロープを頼りに渡る。するとその先に標識があり奥千畳への分岐が水平道から下側へ向かう事を示してくれる。

沢筋に沿って下るルートだが良く整備されており一部倒木で荒れている以外は登山道がはっきりしている。ツガの様な針葉樹もあるがほぼ広葉
樹の森で気持ちがいい。14時10分荒れ気味の沢部に石垣が組まれて補強されていた。

14時20分目黒川の本流部に到着し、暫くすると奥千畳らしき広い滑岩が広葉樹の枝が広がる沢筋に水を流している。川原に出て滑岩に覆われ
た不思議な空間を眺める。水の音と鳥の声、風のそよぐ音、自然の音しか存在しない場所は太古からそのままの姿だった様に思える。
川原で自然の造形を楽しんだ後、遊歩道に戻って暫く歩くと国有林の鉄製の看板と奥千畳の標識が立っていた。

熊のコルから1,800mを約1時間かけて下りて来た事になる。

  
  岩屑と苔のトラバース道                          古木もあるでよ


    岩に付いた苔が雨が多い事を物語る

  
 13時38分 左手に滑沢が現れる                    数か所ある小沢にはロープが架けられている

  
2つ目の小沢を渡る 滑りやすいのでロープがある           奥千畳への標識 (真っすぐ進みそうな場所)に従って左下へ

  
 沢筋なので荒れた場所もある                       石垣を組んで整備もされている

  
14時17分 滑沢に出る   奥千畳は近い               まあ ウチの庭より広いわねえ


        14時25分 奥千畳と呼ばれる広い滑岩の沢に出る

奥千畳〜千畳敷〜雪輪の滝〜万年橋 (滑床渓谷)  約 2時間

奥千畳の標識には千畳敷まで1,600mとある。ここから滑床渓谷の美しい沢筋が標高差約300m下った終点の万年橋まで続く。特に奥千畳を過
ぎた辺りに滑岩が両岸から迫る緩いV字型の沢部があり印象的な風景だった。14時40分「万年橋」方面と書かれた赤い標識が立っており、この付
近だけに杉の植林が見られる。

南側には午前中に歩いた御祝山から三本杭までの尾根があり、そこから幾つかの沢が滑床渓谷に流れ落ちている。その出合いには一様に滑沢と
なっているので滑らない様に支沢を渡るロープが敷設されている。

支沢の傾斜は緩いのでロープがあれば十分安全に渡る事が出来る。最初の三ノ俣沢を渡ると暫くして左手に豆腐の様な形の大岩が目に付く。後で
調べると「鼓岩」と名付けられているそうだ。対岸に滑床小屋というのがあるらしく壊れた橋がかかっているが、恐らくそちらを歩く人が居ないと思われ
た。

千畳敷

滑沢といってもその姿は一様ではなく段があったり淵があったりと変化に富んでおり退屈する暇はない。地図にはS字峡と記されているが川幅が広
く緩やかに曲がっているので断崖絶壁の場所は見られない。15時00分大きな炭焼き窯の跡を過ぎると白崖沢と言う支沢を渡る。三本杭の北側尾根
白崖という場所がありそこから名前が付けられたのだろう。

白崖沢を過ぎると15時17分「千畳敷」と呼ばれる滑岩の大広間に着いた。確かに川原一杯に広がる畳が千畳分もありそうな滑岩は3度目だがその
光景には驚かされる。


  
奥千畳の標識 千畳敷まで1,600m 熊のコルまで1,800m    滑床渓谷が続く


           平らなナメも良いがこんな両サイドを持つナメも又いい眺めだ

  
 滑り易い場所にはロープがある                        広い遊歩道の部分もある

  
   道しるべがあると安心する                       14時40分  三ノ俣のロープ部を渡る

  
 向かいの三の滑から流れ落ちる滝                    ん? 対岸にトーフ岩?  どうもこれが「鼓岩」らしい

  
  滑沢が続く                                  15時08分白崖沢のロープ場を渡る

  
         大岩とナメの殿堂                        樋状になっている箇所もある
    

             15時17分 千丈敷に出る  何と言って表現したら良いのか・・・ 


                  確かに奥千畳よりは広い

  
   初めてここに来た伊予の鈍亀さんも満足の様子           遊歩道を更に下る


カタックリさんに再び遭遇
狭い遊歩道を歩いていると前から檜尾根で別れた筈のカタックリさんに遭遇。我々と別れたカタックリさんは御祝山まで行って引き返さずそのまま
万年橋まで下山して奥千畳から熊のコルへ登り返して八面山〜大久保山を経由し黒尊スーパー林道の車まで帰られると言う。 え〜〜?この時
間から? 心配になり「一緒に万年橋へ引き返して車で黒尊林道までお送りします」という甘い申し出をキッパリ断られた。

「この辺りは何度も歩いているから大丈夫です」とおっしゃるのでお別れする。その後我々が心配しているだろうとわざわざ車に帰ってから電話を
頂いた) う〜〜ん カタックリさんとリップさんはタイプは違うが女傑である。 参った。

雪輪の滝

さて、いよいよ滑床渓谷最後の目玉「雪輪の滝」へと進む。15時38分「雪輪橋」と言う鉄製のつり橋を渡る。今まで奥千畳から黒尊川の右岸を歩い
て来たのだがここから左岸沿いの遊歩道となる。橋を渡ると右手の沢に「落合淵」という急流に岩が抉られた甌穴状の淵がある。その近くに懐かし
い「雪輪の滝」が檜尾根と三本杭・北東尾根の間「雪輪沢」から流れ落ちている。

御祝山へ登る途中にあった「大ーの滝」(おおくらのたき)はこの上流にある。水量豊かな水がドゥ〜と垂直に流れ落ちる滝も迫力があるが、この
雪輪の滝の様に斜めの一枚岩を輪の模様を刻みながら流れ落ちる滝も風情がある。しばらく4人でこの優雅な滝の姿を楽しむ。

亀岩




  
     15時38分 雪輪橋を渡る                       落合淵と呼ばれる甌穴


    夏に高御位山さんがシャワー滑りをした雪輪沢から流れ落ちる「雪輪の滝」


                           下流部も中々の景色だ

  
  滝の直下まで出て眺める                          何かユーモラスな形の岩があった


              「雪輪の滝」のすぐ下流にある「亀岩」の上で伊予の鈍亀さん

15時45分亀岩を過ぎると遊仙橋が沢に付けられている。周囲の岩をコンクリートで固めて水流部だけに橋が架けられている。この橋に出ると
上流部にゴツゴツした岩が沢山並んでおり「百岩」の標識が立っている。遊歩道のメインはここから右岸に渡る様だが左岸にも遊歩道が続い
ているので駐車場がある左岸を下る事にした。

出合滑

16時05分「出合滑」を出合橋から眺める。万年橋から遊歩道を歩いて最初に出合う滑の姿という事だろう。やはりこの滑床渓谷だけを歩く順路と
しては万年橋の下流から上流に向かうのが良い。 先に奥千畳や千畳敷を見た後で出合滑を見てももう私の脳には感激の余地はそんなに残さ
れていないのだ。

河鹿の滝

尚も大岩からフツーに大きな木が何本も生えていたりヒトツバが頭に生えた大岩なども出現する。滑床渓谷最後の見せ場は「河鹿(かじか)の滝」
で下流部の水量が多い場所に6〜7mの落差で3〜4本の滝が音を立てて落ちている。



  
 15時53年 岩がゴロゴロしている「百岩」                 歩きにくい岩部は遊歩道で整備されている


        16時05分 出合滑   遊歩道歩きの最初に出合う滑(ナメ)風景って事でしょう


       16時15分 河鹿(カジカ)の滝と名付けられている迫力のある本流の滝

  
   万年橋が近づいてきた                         遊歩道入り口の広場には若葉が紅葉しているカエデがある

  
大岩の前に置かれた祠  この奥に鳥居岩というのがあった     16時25分 万年橋の袂まで帰る ここから駐車場へ少し上がる


今回の山行は流れ星さんやカタックリさんの花情報に基づき急遽企画したものだったが、予想以上のシャクナゲ群生大爆発に大変満足出来たもの
だった。それに南予の目玉、森の美しさや滑床渓谷の素晴らしさを再認識出来た歩きとなった。




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