讃岐の里山縦走  平成28年1月27日

本宮山〜笠ヶ峰〜壇特山の縦走


本宮山(ほんぐうさん)〜笠ヶ峰(かさがみね)〜壇特山(だんとくさん)周回図 (総時間約6時間)


カシミールソフトを利用したGPSトラックログ図


普段から讃岐の里山は縦走してナンボと考えている。地図を見ると本宮山から笠ヶ峰を経て壇特山の縦走ルートが魅力的だった。
今回も事前に土地勘を養うために各山を個別に歩いて偵察済みだ。

朝、自宅で電動アシスト自転車を積み県道2号線を日下峠へ向かう。途中神社のある場所から右の県道264号線(田面富田西線)
へ入り10時30分壇特山登山口に着く。そこに車をデポして自転車にて本宮山登山口へ向かう。一旦県道2号線へ戻り暫く日下
峠方面へ進み左手の「林道 森行不枌線」に入り笠ヶ岳の北側を本宮山登山口へと進む。上り坂があるので電動アシスト自転車だ
と体力や時間のロスがセーブ出来る。


  
県道2号線 日下峠への途中で田面富田西線へ入る        10時30分 壇特山登山口付近に車をデポする

  
2号線に引き換えし林道森行不枌線に入り東宮山登山口へと進む   東宮山登山口付近に自転車をデポ 右奥の橋を渡る

11時05分本宮山登山口付近に自転車をデポして与田川水系笠松南川に架かる橋を渡りイノシシゲートを開けて中に入る。ここ
も事前偵察をしていなければ途方に暮れる所だった。
突き当りに土石流ダムが見えてその右手に本宮神社の鳥居がある場所が登山
口となる。


登山口を登るとすぐに支沢を渡り暫く沢を右手に登山道が続く。やがて尾根道となり11時24分「中間点」の標識があった。
海近くの里山特有のウバメガシが両側に並ぶ美しい尾根道が続く。

  
このイノシシゲートが最初の東宮山登山口だ              11時08f分 奥の鳥居が正規の登山口

  
直ぐに沢を渡る                                尾根道となる


ウバメガシの美しい尾根道が続く

本宮山(ほんぐうさん) 346m

11時32分神様の山らしく朱色の鳥居が立っている。それを潜ると5分程で本宮神社がある山頂に至る。神社手前から東側の大
内ダム付近が眺められる。


この山の目玉は何と言ってもくじら岩だ。高さ6mの岩が風化で丁度クジラの口の形にパックリと削られているちょっとした自然
のいたずらが人間の想像力を掻き立てる。裏側から見るとアッカンベーの顔に見えるのが面白い。王子が岳のニコニコ岩も裏手に
回るとゾンビに変身する。気まぐれな自然の造形は裏表の帳尻は合わせてくれない。


  
ウバメガシの細尾根                           本宮神社の赤い鳥居をくぐる

  
  東側の大内ダム付近が眺められる                  山頂の東宮神社

  
東宮山白瀧大権現                                クジラ石


11時37分 本宮山に到着  クジラ岩の後姿はボクサーのアッカンベー

11時42分南側から笠ヶ峰への縦走尾根に入る。本宮山から笠ヶ峰へのルートは一旦南西側にある507mピークに向かうのだ
が、地図を見るとアメーバ―の様に支尾根が沢山張り出しており注意が必要だ。そのターニングピークから笠ヶ峰までは事前調査で
既に歩いて問題は無いのでこれから歩く前半部がワクワクする山域だ。

最初は少し藪っぽいが明瞭なウバメガシの尾根で踏み跡もあるがしばらく進むと足元にシダが出て来る。10分程で雪が現れルート
が怪しくなる。正面に最初の横切り尾根が見えて平坦部になりコンパスを出して方角を確認して上り傾斜を進む。


12時04分最初のピークに上がるとテープが見られてそこからは比較的わかり易い尾根道の様だ。左手に見晴らしの良さそうな岩
尾根が見えたので少し寄り道をした後右手の縦走尾根へと歩く。


  
 東宮山から縦走尾根に入る                       市境界尾根の手前にある南北尾根

  
シダが現れる場所もある                          雪が斜面から現れる

  
地形が複雑なのでコンパスで南西方角を確認             尾根部に出ると分岐を示すテープがあった
                                          つまり逆方向から来た場合の尾根外しポイントだ

12時09分デカい岩の横を抜けると少し尾根は緩やかな下りになった。さぬき市と東香川市の境界尾根が前方に見えて赤松と雑木
の尾根道を上り返す。
12時20分市境界尾根ピークに着くと右側(北側)の尾根に進まない様に赤いテープで通せんぼしてある。
GPSで位置確認して南側の尾根へ進みターニングポイントに注意する。12時24分ターニングポイントに着くとここにも赤テー
プの通せんぼがしてあった。


確かにこの辺りは非常に複雑な地形なのでコンパスと地図無しでは非常にルート取りが難しいだろう。12時35分見覚えのある石
標2基と境界杭のあるピークに到着した。ここまでは以前笠ヶ峰方面から来た場所だ。


  
市境界尾根が前方に見える                       結構大きな岩がある

  
岩の点在する尾根を上がる                       ウバメガシと赤松の尾根

  
市境界尾根に這い上がると北側に行かない様に赤テープが付けられていた  テープと逆方向に進む

  
又、赤テープで通せんぼがしている                    又、赤テープ方向以外の尾根道へと進む


12時35分 東宮山〜笠ヶ峰の中間点、ターニングピークにある2基の石柱を通過する  

2基の石柱場所からルートを外して南側にピークが見えたので寄り道をするが特に何も見られなかったので引き返す。ここからは境
界杭も随所に見られる快適な尾根道が続く。


13時05分なだらかな坂を下ると小さな祠が尾根に残されている。中を覗くが特に石仏などは安置されていない。この直ぐ下辺り
に以前沢筋からの林業作業道が合流するコル広場がある。


  
 境界石柱や杭が現れる                           雪が残る尾根道

  
   コルに向かって下っていく                     13時05分小さな祠がある 中には何も残っていなかった

   
 沢筋の作業道と合流するコル部                     コル部の右手にある境界尾根を上がる 


笠ヶ峰 三等三角点「笠ヶ嶺」 559.54m

コル広場からは少しワイルドな上りになるがルートは問題ない。境界ルートは少し尾根の北側を巻いて尾根に復帰する。足元には大
きな松ぼっくりが沢山転がっていた。
縦走路から左手に少し入って三角点「笠ヶ嶺」を確認の後13時25分「笠ヶ峰」山頂に着く。

  
デカいまつぼっくりが沢山転がっている         石柱や境界杭が見られる


 13時25分 三等三角点「笠ヶ嶺」(かさがみね)を踏む


  13時27分 笠ヶ峰の山頂広場に到着


山頂から10分程縦走路を下ると左手に尾根筋が見えたので適当にこれを下る事にした。は尾根なりに進めば踏み跡がしっかりした道
があるのだが、前回と同じルートでは芸が無いので小さな冒険を選択した。


最初はコナラがまばらに生えた歩き易い尾根だったが、途中から尾根に乗れずに藪となる。たまらず13時50分一旦下に見える沢部
の平坦地に下りる。しばらく沢筋を下るが藪が酷くなり仕方なく左手の植林斜面に逃げて下側で又沢筋に復帰。ところが甘く見ていた
里山の沢は高度差のある崖などが現れ意外と苦戦する。
14時10分地形が落ち着き植林地帯に入ると最後は林道が現れて14時15
分県道2号線に下り着く。


  
  笠ヶ峰から北西に伸びる尾根を下る                途中から西側の支尾根に向かって衝動的に下りる

  
藪に閉口して下に見える平坦地へ下りる                窪地の藪を避けて植林の斜面沿いに少し進む

  
藪の少ない沢部へ沿って下る                      地形が沢の様相を呈する


  
結構な落差になってくる                         こんな崖を下るハメに

  
最後は植林地帯になり道があった                     14時15分 県道2号線に下り着く


県道2号線を5分程日下峠方面に歩くと右手の290mピークと340m三角点ピークの間に舗装道路が延びておりそこを入ると更に
分岐しており左手の峠部に向かう。


  
県道2号線を少し上って右手の支線に入る               更に分岐を左手の峠部へ向かう


四等三角点「日下峠」(くさかとうげ) 340.03m

峠部から適当に北側の三角点ピークに向かって竹林を這い上がる。14時35分藪っぽいピークに四等三角点「日下峠」340.03mがあ
った。どうもこの三角点は訪れる人も無い様でピーク自体が灌木の藪に覆われている。

 
峠部から右(北側)の三角点ピークへと向かう     最初は竹林の斜面を上がる

  
 藪尾根のピーク付近を探すと三角点があった 14時35分 四等三角点「日下峠」(くさかとうげ)を踏む

三角点から藪っぽい斜面を下りターニングポイントのコルから南西方向の尾根に乗る。笹藪を越えると左が植林、右が雑木林の尾根道
に出た。
その後ススキなどが生えた荒れた尾根が続くが又広く整備された尾根道となり驚く。しかしこれも不思議と長続きせず岩など
も点在しワイルドだがスペースは十分にある尾根が続く。


  
藪っぽい尾根部を左手へ下る                       何となく尾根

  
 一瞬快適な道に出くわし喜んだが直ぐに消える まぼろし〜〜   直ぐに藪っぽい尾根に変わる

  
又 一瞬の夢〜 これも直ぐに消えたまぼろしの道           これからは道は現れなかった


15時になるとウバメガシと岩の尾根になり野趣溢れる風景に満足する。所々に植林やススキが現れてバライティ豊かな尾根だ。
15時20分に植林帯に入ると右手から広い林道が延びて来て尾根のすぐ傍まで迫る。林道には轍があり、切り出した木材が並べ
られているので地図には載ってないが現役の林業作業道だ。

15時36分右手の林道が尾根から逸れると又雪に覆われた荒れ気味の尾根道となる。地形的には壇特山までは一本尾根なので上
りに関してはルート取りに迷う事もない。

時々右手下方に三木町付近の里が見えるがそれが何処だかよくわからない。


  
大き目の岩がゴロゴロ                            岩とウバメガシ


里山のこういう道は最高だね

  
たまに右手には里が見える 手前の尾根は女体山へ続く尾根    壇特山らしきピークが前方に見える

  
15時24分 右手に林道が並ぶ                     15時36分 林道が右手に大きく逸れていく

  
林道が消えると尾根もワイルドになる                   前方のピークへ上がって行く


三等三角点「壇特山」(だんとくさん) 630.48m

細尾根の左前方にピークが見えて赤松の雪道を一登りすると16時00分見覚えのある壇特山広場についた。正面には白瀧大権現が迎
えてくれるように立っていた。
北側に立つ天然ヒノキの幹には山頂標識が3つも並べて掛けられて人間の無駄なエゴを見る様だ。あま
り展望は期待出来ず北側の三木町付近がかろうじて見下せた。

  
壇特山が何となく近づいてきた            最後の回廊を壇特山へ向かう


 16時00分 最後のピーク 「壇特山」(だんとくさん)へ到着する

  
山頂標識が3つも同じ木の幹に取り付けられている   三等三角点「壇特山」

本宮山ピークより笠ヶ峰を経由してこの壇特山ピークまでが約4時間半かかった事になる。

壇特山からは一般登山道を下りるのだが、落ち葉の上に雪が積もり急傾斜を何度も滑りながら歩く。10分程で一旦平坦な尾根になる
がその先から又急なトラバース路となり滑り放題となる。そこをクリアすれば後は平穏な尾根道となり、最後は尾根を外れて谷筋に下
りる。左手に池が見えると下山口の遊歩道階段となり壇特山登山口の標識なども見られる。


16時33分舗装道路に下り着き近くにデポしたラッシュに帰る。その後、県道2号線へ出て朝自転車で通った林道 森行不枌線を走
って17時10分自転車を回収する。


  
壇特山からは急な下り坂が続く                    どんなに気を付けていても滑る

  
16時10分右手にトラバースするがここも滑りまくり           5分程で下側の尾根に復帰する

  
16時27分 今度は左側へ緩やかにトラバース            16時31分尾根に通せんぼの木が置かれて右手の窪地へ向かう

  
左手に池が見えると登山口が近い                       16時33分 壇特山登山口に下山

  
壇特山登山口                                県道264号線(田面富田西線)にデポしたラッシュに帰る

やっぱ讃岐の里山は3山位を縦走するのが丁度いい


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