新居浜の山を巡る究極のエコ縦走

内宮神社(角野)〜辻が峰〜黒森山〜沓掛山〜笹ヶ峰〜チチ山〜ツナクリ山〜西山〜西赤石山〜石ヶ山丈尾根〜
立川山尾根〜煙突山〜内宮神社の周回(1泊2日)

 
新居浜市内から南に聳える山々を眺めると西側から黒森〜沓掛〜笹ヶ峰(一部)〜チチ山〜西山〜銅山峰〜西赤石〜
石ヶ山丈〜犬返し(立川山)がグルっと衝立の様に取り囲んで見える。


新居浜に生まれて四国の山歩きをしていると、ふと自宅(実家)から歩いてこの山々を周回すれば登山口までの移動も
なく理想的な山行が出来るのではないかと考える。
このアイデアをペーコちゃんに振るとまんざらでもなさそうなので
実行に移す事にした。



この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである 
カシミールソフトを使用したGPSトラックログ図 新居浜・内宮神社〜笹ヶ峰〜西赤石周回

平成27年4月23日:
内宮神社〜大永六地蔵山〜辻が峰〜黒森山〜沓掛山〜笹ヶ峰〜チチ山〜チチ山の別れ



さて、登山口の内宮神社入り口は標高60m、笹ヶ峰は約1,860m その標高差何と1,800mをテントを担いで登り
続ける訳だから一体どこで一泊出来るかという心配だった。一泊二日でこの行程を乗り切るためには第一日目は最低笹ヶ峰ま
では進んでいなければならない。以前登りに弱かったペーコちゃんも退職以来自転車や山歩きでスリムになり体力を付けてき
ているので何とかなるでしょう。


平成27年6月23日 新居浜内宮神社に06時集合する。以前一泊装備に18キロも担いだというペーコちゃんの荷物が心
配だったが、車から出したザックを見ると意外とこじんまりと10kg程にまとめている。どうも以前は不必要な物を沢山ザ
ックに詰め込んでいた様だ。



内宮神社の石段を上がると左手に牛馬宮の祠があり強足神が祀られている。ここで今回の旅の安全祈願をして住友共同電力
の保線路を上がる。内宮神社や瑞応寺裏の山塊は全て植林されているが結構図体がデカくて冬に我が実家の日差しを遮る存在
でもある。暫くして尾根沿いを行くルートと鉄塔保線路を辿って右にトラバースする道があるが、今回はペーコちゃんの選択
で右手(西側)にトラバース道を取る。


06時35分瑞応寺からの保線路と尾根で合流し登って行く。すぐに住友共同電力物部線184番鉄塔があり、ペーコちゃん
が以前シダ刈りをして歩き易くなった道を上がる。


 
06時7分内宮神社 牛馬宮 強足神に安全を祈願        植林の保線路を進む

  
06時35分 瑞応寺からの保線路に合流                住友共同電力物部線184番鉄塔


07時10分三等三角点「大永山」(495.82m)を踏む

大永山の名はこの辺りの地図を見るとほとんどこの山名が記されており、別子山村へ抜ける県道のトンネルにもこの名が使われ
ている様に広範囲なこの辺り一帯の呼び名となっている。
小中学校の頃、住友鉱山の住宅が鹿森部落とか大永部落とかにありこ
こから通う同級生も居た。保線路に沿って植林地帯を進むと一部道が不明瞭な地形の場所があるがなるべく左手に沿って進めば
保線路に出合える。 

07時10分今日初めてのランドマーク三等三角点「大永山」(だいえいざん)を踏む。この辺りは私もペーコちゃんも何度
も足を運んでいる場所だ。



  
07時10分 三角点「大永山」を踏む                 「まだ元気アルヨ」  「え? 既に半袖?」

大永六地蔵山にある大永六地蔵堂と石土蔵王権現堂

直ぐに次の鉄塔を越えると07時20分尾根分岐となり、右手に大永六地蔵堂とその奥に石土蔵王権現堂がある。先日グランマ
ー啓子さんもここを訪れており、その時に瑞応寺の裏手にある山塊をこの像に刻まれている「大永六地蔵山」と呼ぼうと言う
事にしたのである。


石鎚信仰は古くは笹ヶ峰がその中心であり、大生院から笹ヶ峰へ向かって蔵王権現2体を運ぶ途中に力尽きて黒森山手前の堂ヶ
平(どうがなる)に置かれたという事もある。この角野地区から笹ヶ峰へ至る信仰の道があったのかも知れない事をここにある
立派な石土蔵王権現のお堂が物語っている。


  
三角点を過ぎて鉄塔がありそれを過ぎると07時20分分岐がある   右手に石組の立派な大永六地蔵の祠がある


    更にその奥には 石土蔵王権現のお堂がある  お堂は傾いているのでその内倒れてしまうかも知れない

ここから辻ヶ峰への標識に従って尾根道を進むとすぐ又次の鉄塔、住友共同電力・高藪西線60番がありそこを通過すると広い
道に出る。ここは尾根筋を進んでも良いのだが、イノシシのヌタ場になった水溜りを避けながら右手に沿って続く荒れた林道を
10分程歩きその先で尾根に復帰する。


  


三等三角点「辻ヶ峰」(958.00m)

08時13分この尾根筋の大木の下にお地蔵さんが一体ある。石に彫られている文字を調べるがよく読めない。このお地蔵さんを
過ぎると又林道となり尾根を少しだけトラバースして歩く。又尾根に復帰してしばらく植林帯を歩くと08時50分「辻ヶ峰」に
着いた。
山頂にはどこかのハイキングクラブが緑色をした山頂標識を置いてあった。

辻ヶ峰は植林に覆われた魅力の少ない場所だが、遠くからこの長い尾根を眺めると確かに明瞭なピークとなっている。
「辻」とは道が交差する場所であり人が往来する所でもある様にここも尾根道と交差して西側の萩生の治良丸や銚子の滝・大生院
方面、東側の端出場、清滝方面への道が別れている。


  
大木の元にあるお地蔵さん ○内山 と 大永○が読める      又 尾根を少しトラバースする保線路に入る

  
保線路は尾根を越えて左側へ変わる                   ん? 新しい標識があるぞ


          08時50分 何の変哲もない三等三角点「辻ヶ峰」に到着

少し休憩の後、辻ヶ峰を少し下るとこんどは四国電力のデカい鉄塔があり、周りが切開けれているので景色が眺められる。ススキ
越しに黒森山が見えてまだまだ遠そうだ。
明日歩くであろう西赤石と兜岩が東側に見えてこの縦走がそんなに簡単な距離でもない
印象を与える。


  
辻が峰を下ると四電のデカい鉄塔があり視界が開ける        黒森山から沓掛山、その左にチチ山がまだ遠くに見える


そこから又少し広めの尾根道を進むと09時02分分岐標識があり東:須領、西側:治郎丸・小味地と書いてある。次郎丸は萩生
方面からの林道が近くまで延びていてはるちゃんもこのルートから辻ヶ峰へ登っており、以前親子がマウンテンバイクでこの道を
利用して鉄塔付近で出会った。小味地と言う地名は良く知らない。
須領はマイントピア端出場側のルート交差点である。


  09時02分 須領(東側)、治良丸じろまる (西側)分岐に着く  ここまでがお馴染みの里山である

辻が峰(957.9m)から次の979mピークまでの地形はなだらかに南西方角に曲がって行き、ここに四電の四国中央幹線の
鉄塔が3基尾根沿いに立っている。2つ目の89番鉄塔を過ぎると次の3つ目の鉄塔へ向かって右へトラバース気味の広い保線路
を進む。そこから自然林の尾根に入ると少し藪いているがそれをやり過ごすと雰囲気の良い尾根となる。


  
四電3番目の鉄塔へ向かって広い保線路を進む           そこからはもう保線路は無く尾根を歩く事になる


09時30分頃から俄然岩が多くなり尾根の様相がワイルドになってくる。すると左側の崖にアケボノツツジの花が現れて二人の
中高年登山者を喜ばせる。自然林の岩尾根歩きに熱中していると10時30分前方が開けて目指す黒森山のデコボコ尾根が見えた
がまだ随分距離があるのでガッカリする。覚悟はしていたが結構長い尾根なのだ。右手に傾山が見えるがこちらから見る形は平凡
なピークである。


すると岩だらけの細尾根に三角点の標石が現れた。近くに在るべき三角点柱は無い。以前マーシーさんとここを下った時に出合っ
た事のある三等三角点「桧ノ株(1,242.79m)だった。


  
鉄塔を過ぎると俄然ワイルドな尾根歩きとなる             左手(東側)が切れ落ちている

  
09時45分頃からアケボノツツジの花が見られる様になって喜ぶ     10時31分 三角点「桧ノ株」を踏む


  三角点付近から前方が開けて黒森山への残り尾根と黒森・沓掛山を眺める う〜〜ん まだ距離が有るなあ・・・


三角点を過ぎても相変わらず岩の細尾根が続きシャクナゲや天然ヒノキも見えるが、11時過ぎから俄然多くのシャクナゲが現れ
出した。この尾根は伊藤玉男さんの本地図によると「シャクナゲの尾」とされているが、やっとこの辺りからシャクナゲの尾らし
くなってきた。ペーコちゃんと「伊予の鈍亀さん達もここを歩いたんだよなあ」って関心しながら歩きにくい岩尾根を進む。


  
  ワイルドな岩尾根を黙々と進む                      「シャクナゲの尾」にふさわしい尾根となる

電源開発 231番鉄塔 ここまで来ると黒森山は近い 

シャクナゲの岩尾根になると次の目標である電源開発の鉄塔が現れるのが待ち遠しくなる。「もうそろそるじゃ」と二人で予想し
ながらシャクナゲピークを越すと11時40分眼下に鉄塔が見えた。あ〜〜登山口から5時間半余り登り続けてやっとお馴染みの
場所、電源開発231番鉄塔に着いたのだ。


冬に随分遊んで貰ったK2(沓掛・黒森)東斜面を懐かしい想いで眺める。ペーコちゃんもこの界隈を歩き尽くしているので同じ
気持ちだろう。以前東斜面の植林帯にあった幼木に被せた白い塩ビの筒群はどうも既に取り払われている様だった。チチ山の北斜
面にはまだ雪の白い線が残っている。

 
11時40分 電源開発231番鉄塔に到着     沓掛尾根とチチ山を眺める 北斜面の谷には雪が残っている

  

 シャクナゲと岩の尾根を進む                        ちょっと休憩がてら昼食にしようぜ

ここからはシャクナゲの岩尾根を黒森バットレスを眺めたり、次に現れる風景をお互い記憶を頼りに予想し合いながら這い上がっ
ていく。大きなザックがシャクナゲに遊ばれて余分な体力を消耗させられる。ペーコちゃんはこれを予測して銀マットをザックフ
ロントに縦に括りつけていたのが正解だった。


この辺りは天然ヒノキなどで蔭があり涼しい風も吹くので休憩を兼ねて昼食にする。と言っても二人共せいぜいおにぎりかパンを
かじる位の質素なものだ。


最後の崖を南側にトラバース気味に這い上がりシャクナゲ藪を抜けると12時50分尾根分岐に到着した。この分岐は西条市と新
居浜市の境界が合わさった場所で西側からは大生院〜大野山〜傾山〜堂ヶ平の尾根が延びている。以前ここから下って途中で夜に
なり苦労した思い出がある。 大生院の正法寺の檀家さんが苦労して運んだ蔵王権現像2体はこの分岐から西条側の尾根を少し下
がった「堂ヶ平(なる)」でお目にかかる事が出来る。

分岐には以前見なかった立派な分岐標識が設置されていた。私は無作為に張られたテープよりはこの様な要所に設けられた分岐標
識が登山者の道迷い防止に役立つと思っている。

「桜平橋」(さくらなるばし」は先に通過した電源開発231番鉄塔から東へ鉄塔保線路を土山谷に下りた場所にある橋の事であ
る。


 
  ちょっくら昼食タイム〜                        黒森山の東斜面を眺めながら尾根を歩く 

  
断崖気味の急傾斜を南側に巻いて這い上がる          12時50分西条市と新居浜市の境界となっている尾根分岐に着く


黒森山 三等三角点「黒森」(標高1,678.50m)

この尾根三叉路分岐から黒森山までも結構な小ピークがあり喘ぎながら13時10分やっと黒森山に到着する。この時間に黒森山
まで来る事が出来たので第一目標の笹ヶ峰到着は余裕である。「朝から7時間ずっと登りづめでよう歩いたなあ」と言いながら休
憩を取り翌日歩く西赤石方面を眺める。

黒森山山頂は岩山でそれも少し東側に傾斜しているので薄い土砂が次第に風雨で東側の谷へ落ちてしまいかろうじて三角点の石標
だけが立っている。随分前にマーシーさんとここへ来た時に三角点以外の石標が遠くに散乱してたので運んだ事がある。こんな場
所にはシャクナゲや天然ヒノキが生えているものだ。


  
 黒森山へ続く尾根  まだ少し登りがある               ピークに住友マークの標石あり ここから右手に下がる

  
  黒森山は絶壁の岩山だ                         二人のザック 黒森山


13時10分 三等三角点「黒森」のある黒森山に到着  三角点だけがかろうじて立っている


沓掛山 (標高 1,691m)

沓掛山から黒森山へかけての稜線は結構急斜面が多く、冬にガチガチに凍結しておりアイゼン無しで大変な思いをしたものだ。そ
の話をするとペーコちゃんも同じ経験をしていた。


二人でゼイゼイ言いながら沓掛山の北斜面を14時00分這い上がるといきなりヤカンが見えた。ん? 誰かの忘れ物? すると
ご夫婦が昼食を食べ終わった所で寛いでいた。聞くと地元の方で確か藤高さんだと聞いたがこの沓掛山が気に入ってよく来ると言
う。どうしてこんな所が好きなんですか?と聞くと石鎚の眺めが良いと言う。う〜〜ん もっと石鎚の眺めが良い山があるんだけ
どなあ・・・・


この日初めて出会った人類に嬉しくなり結構山談義に話が弾んで20分程ここで時間を潰す。少し風が冷たく感じて来たのでお二
人に別れを告げて丸山壮へ向かう。


   
沓掛〜黒森尾根はブナなどがあり雰囲気がとても良い        要所には岩尾根が当然の事ながら存在する


  
  雪の時とは又違った尾根風景だ                  沓掛山への最後の北斜面を喘ぐ


14時00分 沓掛山には西条から来られた藤高さんご夫婦がおられた


丸山荘で水を頂き笹ヶ峰へ

沓掛山への上りはしんどいが下るのはあっと言う間だ。笹原に下りてブナの並木道を丸山荘へ向かう。15時08分丸山荘に着く
が入口には鍵が掛けられていて誰も居ない様だ。


以前記憶のある右手の登山道入り口にある水道の蛇口をひねるがものすごく細い水しか出ないので時間がかかる。そうこうしてい
る内に裏から登山者が現れて「こちらに水がドンドン出てますよ」と言うので小屋の裏に回るとゴムホースからじゃぶじゃぶ水が
出ていた。
顔を洗うと冷たくて手がしびれる様だ。

水場を教えてくれた登山者は大阪から来た西口さんと言う方で前日保井野から石鎚の鎖避難小屋で一泊して今朝石鎚からここまで
縦走して来たと言う。途中西黒森と自念子の頭は飛ばしたらしいがとても速い。水場が無いのでここで一泊すると言う。翌日は二
ッ岳の峨蔵越の水場で一泊して翌日翠波峰へ下りると言う韋駄天だ。やはり縦走には水場だ大事だと言う話をした。

  
笹ヶ峰とチチ山を正面に見ながら沓掛山を下る       あっと言う間に沓掛山を下る

  
14時47分西山越分岐 宿を経由して下津池への道と別れる  15時10分 西山荘に到着 誰も居ない


さて、宿泊をどうするか? 理想的には丸山荘の水場近くなんだけど、朝ここからスタートして西赤石を目指すのはいかにも2日
目がキツイ気がする。ペーコちゃんに相談すると「先へ行きましょう」と言うので15時半過ぎに笹ヶ峰へ向かう。



笹ヶ峰  一等三角点「笹ヶ峰」(標高1,859.60m)

本日最後の登りやで〜と言いながら最近めっきり歩かなくなった笹ヶ峰北斜面の登山道を歩く。何度も丸山荘の屋根とソーラーパ
ネルの反射光を確認しながら高度を増して行く。
中腹から山頂直下の標識までのつづら折れがとても長く感じた。

16時25分やっと笹ヶ峰山頂に着いた。青空がないので石鎚は見えるがあまり冴えない遠望である。少し肌寒くなり寂しい山頂
で二人して360度の少しぼやけた展望をボ〜〜と眺める。


  
沓掛山を振り返る ここから見ると丸山荘は森に囲まれているのがわかる  笹ヶ峰山頂へ16時25分到着


  ペーコちゃんも自転車や山歩きで以前より随分上り坂に強くなった  笹ヶ峰で本日の目標をクリア〜〜

  
石鉄蔵王権現社にご挨拶                            石鎚山と瓶ヶ森が見える

チチ山 (1,855m)

チチ山は主役の笹ヶ峰とセットに考えられている不遇の山である。我々新居浜の人間にとって市内や大永山トンネル手前、又獅子舞
の鼻あたりの北側から眺めるこの山は秀麗な形をしており笹ヶ峰より威厳のある立派な存在である。西条市との境界は笹ヶ峰の東側
斜面、もみじ谷の西側にあるので新居浜人にとってはこのチチ山こそが新居浜の山なのだ。

二人共次のチチ山ピークをトラバースするのはこの縦走に悔いが残る事を知っているので、笹ヶ峰を東に向かってコルへと向かう。
「これで今日ホントの最後の登りやで」と言いながらチチ山への稜線をトボトボと這い上がる。普段は何とも思わないチチ山の稜線
だが、この日は随分と長く感じる。北側を見ると今朝から黙々と歩いてきた新居浜から沓掛山までの尾根が一望出来て感慨が深い。
「よう歩いて来たのう」とお互いの健闘を称える。


17時07分本日最後のピーク「チチ山」に着いて祠に頭を下げる。

  
笹ヶ峰の東尾根をもみじ谷コルへと向かう                標高差100mを下りたもみじ谷からチチ山へ上り返す


17時07分 本日最後のピーク 「チチ山」 (1,855m)にとうちゃこ〜〜


  朝06時から延々歩いたシャクナゲ尾根をチチ山稜線から眺める 左から沓掛山〜黒森山 一番右のピークが辻ヶ峰


さていよいよ本日の宿泊場所である。馬道の別れまで下がれば条件の良い林道のテン場があるのは確実なのだが、山岳縦走中は
やはり景色の良い場所で夕方と朝を迎えたいものだ。
チチ山平は冬場こそフラットな平原が存在するが今は深い笹に覆われている。
取り敢えずチチ山の別れ辺りでテン場を探そうと言う事でトラバース路を進む。


  
トラバース道に下りてチチ山の別れへ                   17時45分 う〜〜ん  この辺りかな?


チチ山の別れでビバーク

チチ山の別れに17時45分到着し辺りを見渡すと、登山道の笹が広めに刈られた平坦地ある。「ここにしようぜ」とザックを下す。
ペーコちゃんはモンベルのドームシェルターIIで私はファイントラックのツェルトロングIIだ。ドームシェルターは私も持って
いるがテントの中でポールをクロスさせて設営するので雨とか風の時に比較的便利である。一方ツェルトロングIIの方は非自立式
なので風があると設営が難しい。

ツェルトを張り出すと強風が吹き出し中々準備に手間取る。二人がかりで設営するのは勉強にならないので敢えて別々に頑張る。

刈りが行われているとは言え、地面が出ている幅は少なく笹の刈り残しが稲の切株の様に立っており、おまけにペグが笹の中がグス
グスで刺さらない。
笹を束にして細引きで縛ってアンカーを作り無理矢理設営する。

夕日は残念ながら雲が出てほぼ見られなかったが、やはり尾根で寝る事に満足感がある。酒飲みのペーコちゃんがお酒をコンビニで
買い忘れて宴会もなく私のウメッシュを分け合ってお互いの居住区で夕食を準備する。こちらはツェルトから頭を出して辺りに火が
移らない様に手袋で土間を作りエスビットの固形燃料でお湯を沸かす。頼りない炎がゆらゆらとカップをあぶりだす。


隣のドームシェルターからはゴ〜っとガスカートリッジから威勢の良い音を立てて熱湯が出来ている様だ。羨ましくなりエスビット
の固形燃料を2個追加投入すると風で炎が横に流れ広がるのて慌てて靴で風よけを作る。何とかお湯が出来た様なので金ちゃんヌー
ドルを作るが生煮え状態で食べる事になった。


風も無く星の綺麗な夜で町の灯りも山泊まりのムードと寂しさを演出する

  
強風で設営に苦労する                           湯沸しはエスビットの固形燃料 火事に気を付ける


   期待した夕焼けは無かったがうっすらと色ずく沓掛〜黒森尾根



4月24日: 家に帰ろう
チチ山の別れ〜獅子舞の鼻〜ツナクリ山〜西山〜銅山越〜西赤石山〜兜岩〜石ヶ山丈〜
犬返し〜生子山〜煙突山〜内宮神社



テント泊の場合はいつもそうだがあまりぐっすりと寝た事がない。でも記憶が途切れているので多少は寝ているものである。04時
過ぎから朝の気配を感じながらツェルトの中でグズグズして、05時頃外を見ると赤石山系の右側から朝陽が昇ってくる雰囲気であ
る。ペーコちゃんにも声をかけてそれぞれが眺める。東赤石のドーム頭や二ッ岳のシルエットもくっきりと逆光の影を作っている。


ペーコちゃんはお湯を沸かして朝食を作っている様だが私は水が勿体ないのでビスケットを少し食べる。05時23分太陽が出て周
りが明るくなったのでビバークツェルトの片付けにかかると又強風が吹いて往生する。ペグや塵の確認をして06時チチ山の別れに
少し戻ってから出発する。ペーコちゃんに水の残量を確認するとペットボトル2本と少し、私は3本と少しだった。


  赤石山系の日の出   西赤石〜東赤石〜二ッ岳

 
ツェルトを片付ける段になって強風が吹いた            06時 チチ山の別れから出発する

獅子舞の鼻 四等三角点「迫割」(せりわり)へ 1,481.72m


 チチ山の別れから西赤石を繋ぐ尾根  右手前:獅子舞いの鼻 中央:西山とツナクリ山  奥:赤石山系


 沓掛山        黒森山      シャクナゲの尾          辻ヶ峰              大永六地蔵山


朝の涼しさで二人とも元気が回復し順調に広く刈り払われた笹原を抜けて獅子舞の鼻へと向かう。去年この辺りを笹刈りした事を地
元の山下さんから報告を頂いていたが確かに幅広く刈られておりルートが明確になっている。五代ヶ森の笹藪も以前地元山の会によ
って笹刈りされたのだが3年程で又藪になったので、ここも笹刈りを続けないと3〜4年位で元の状態に戻ってしまうだろう。

この笹斜面は殆ど冬に歩く為にこの笹刈りの恩恵に与かる事は当日まで無かったのだ。基部まで下りると細尾根となり花の時期にな
るとアケボノツツジのトンネルとなるのだが今は殆ど見られない。

以前はこの細尾根には道が無くて馬道の別れからチチ山の北斜面「菅平」付近から獅子舞の鼻をトラバースして西側の細尾根に這い
上がる厳しいルートだった。ここを伊藤玉男さん達「憧山(どうざん)会」の人達によって尾根道が作られたと聞いている。

06時38分「獅子舞の鼻」を通過する。このピークの名前は前述の伊藤玉男さんの本で知ったのだが、いつ頃からどんな由来でそ
う呼ばれ出したのかは良く知らない。三角点名は「迫割」(せりわり)と言い険阻で厳しい岩の間を通る場所の意味がある通りこの
辺りは特に西側が切れ落ちているので昔はこの場所へは崖の様な場所を這い上がって来たのであろう。そう言う意味とのどかな獅子舞
いの鼻とは少し印象が違う気がするのだが、まあ愛嬌のある山名だから気に入っている。

獅子舞いの鼻から少し下がった峠のブナ太郎に久しぶりに挨拶をする。途中馬道の別れ付近で水が滴り落ちて来る場所があったのだが
、その時は二人とも水を補水する事など頭に浮かばなかった。


  
この笹刈りも何年持つのやら   獅子舞の鼻へと進む                  アケボノツツジにはまだ早いが花芽が少ない

  
 チチ山の別れとチチ山                           06時38分 獅子舞の鼻 「迫割」三角点


     ブナ太郎〜  お久しぶり〜 ♪


07時21分真新しい標識が取り付けられた「土山越」に着く。ここから右に下れば大永山トンネル南口へ出るお馴染みの道だがこ
こは真っ直ぐに「綱繰(つなくり)山」方面へ進む。このルートは本当に久し振りなので背の高い笹藪があった事しか記憶に無い。


15分程笹藪の横掛け道を進むとツナクリ山への尾根部に差し掛かった。踏み跡があるので尾根へ少し上がってみると中々厳しそう
な岩尾根となっている。ここはやはり標識通り巻道へ進む事にした。


  
07時17分 林道に着く ここで一泊しなくて正解か          07時21分 土山越えには新しい標識が立っていた

  
  ここからは笹藪が少しの間現れる                   分岐標識に従い進む


ツナクリ山(綱繰山)1,466m

ツナクリ山は住友の山なのに形は三菱となって三方向に広がりを持つ結構デカい山塊である。

一つは土山越えからの縦走路となっている西尾根、二つ目は旧別子の東南東側へ落ちる尾根、三つ目は西山がある北側へ延びる尾根
で構成されている。西側と南側が切れ落ちており、旧別子のある東側へはなだらかに広がっている。


登山道は西側の尾根を避けて南側を回り込み08時25分比較的なだらかな東南東尾根の基部=金鍋越からピークへと根っ子が張っ
た急傾斜を這い上がって行く。この辺りには金鍋坑という銅の試掘坑があり金鍋越もそこから由来している。土山越からチチ山へは
思ったより時間がかかるルートだがこの辺りからアケボノツツジが沢山現れて気分が良くなってくる。ピークが近づくと西側が開け
て歩いて来た沓掛・黒森やチチ山の景色が広がる。


08時45分やっとツナクリ山に到着した。ここには山頂標識を敷設した社名・個人名が宣伝宜しく記された標識があるが、やはり
そんなものは裏側へこっそり刻む方が上品だと思う。


  
ツナクリ山の山域に入るとワイルドになってくる             げっ ツナクリ山へはあんな所まで上るんかい

  
登山道はちょっとややこしいがテープや標識がある          08時25分 金鍋越に到着し左手の尾根沿いに登っていく

  
  アケボノツツジが頭上に見える                    あそこで寝て、朝歩いて来たんやなあ


                 チチ山の右奥に見える笹ヶ峰とツナクリ山の吊り尾根

  
08時45分ツナクリ山へ到着                       西赤石(左のピーク)から新居浜に向かって下りて行くのだ

随分前にここへ中学時代の同級生と銅山峰へアケボノツツジの案内にやって来たのだが、その時同級生女子が登山者にアケボノの咲
くこの山を教えてもらい「近くにチチクリ山っていうアケボノ名所があるみたいよ」と言って全員目を輝かせてここに来た事を思い
出した。


そのチチクリ山のアケボノ坂を下っていると後ろから笹ヶ峰の丸山荘水場で会った大阪の西口さんがやってきた。予定通り二つ岳の
峨蔵越で泊まると言って急いで坂を下って行った。やはりロング縦走をする人に会うと刺激を与えられる。


坂道を下りると西山とツナクリ山のコルに着く。ここから右手に小足谷川の源流部を通って牛車道を経て銅山越に至る西山トラバー
ス道がある。


  
  大阪の西口さんがアケボノ坂で追いついて来た           ツナクリ〜西山のコル


西山 三等三角点「西山」 1,428.73m

急な上りを少し喘ぎ、対面するツナクリ山を眺めるがまだアケボノの色づきは見られない09時20分西山に着き少し奥にある三
角点を踏む。この三角点から奥へ入り西側へ下りるとやがて北側へ尾根が延びて行き三ノ森から東平(とうなる)へと続く。西山の
西斜面とツナクリ山の北斜面にアケボノが群生するので大永山トンネル手前から車を停めて写真を撮っている人をこの時期多く見か
ける。


先日東平入口付近から三の森へ這い上がって西山へ出たがその時見た鉄製の標識が3本無造作に置かれていた。恐らく二ノ森や三ノ
森分岐標識だろうが、一体どこの団体がこの標識設置作業を行っているのだろうか いずれにしても有難い話である。


「西山」は文字通り旧別子銅山のロジスティック基地であった銅山越から見て西側にある山なので名付けられた。西山の山頂付近は
ヤマヤナギなどの木が茂って見晴らしが無いが少し東側へ登山道を出ると眼下に銅山越の風衝地が広がり西赤石、兜岩から石ヶ山丈
の長い尾根が新居浜へ落ちて行き、高知の県境尾根も見えて痛快な場所である。


  
コルから西山へはちょっとの上りだ                    西山の見晴らし台からツナクリ山を眺める

  
09時20分 西山へ到着                          三等三角点「西山」は少し奥まった場所にある

09時40分銅山峰に着く。ここに設置していた銅板標識は杭が痛んだ為に新しいのと取代える為に持って下りたので今は無い。峰
地蔵の横を抜けて少し進むと左手に岩場がありテラス状になっている。普段は藪っぽいので踏み込む事はしない場所ではある。この
登山道横に「天満山」という新しい山名標識が立てられていた。初めて聞く名前である。


ツガザクラの保護地区のザレ場にピークがあるが、ペーコちゃんも私もそこが東山だと思ってたのだが、その次のピーク、つまりそ
こを下がると銅山峰ヒュッテ近道の標識が立つザレ場がある場所なのだが、そこに又新しい「東山」標識が立てられていた。



                 石ヶ山丈尾根                             兜岩       西赤石

  
09時40分銅山峰へ着く 銅板標識はメンテナンス中      天満山ねえ・・・ ここから奥は獣道だからもっと上側に取り付ける方が・・・


  前面の台地が天満山とされている場所  奥に西山とその更に奥が沓掛・黒森とシャクナゲの尾

  
  新しく立てられた東山の山頂標識                   東山のコル(銅山峰ヒュッテへの近道)から上がると接待館跡へ
                                          下る旧道がある。以前藪たった尾根は鹿で笹が無くなっている。


西赤石山  二等三角点「銅山 1,625.75m

「これが最後の登りじゃろ」と言いながら歩き慣れた尾根道を歩く。本当に見通しが良くチチ山・笹ヶ峰と沓掛山の釣り尾根の間に
は西黒森、瓶ヶ森、石鎚山が収まっている。黒森山から右へなだらかに落ちていく長い尾根を二人で眺めならがよう歩いたなあ・・
・とつぶやきあった。この山行最後の急登を喘いで11時12分最後のピーク「西赤石山」に到着した。

ここの三角点名は「銅山」と由緒のある名を貰っているのだが、西赤石山の名前が余りにも一般的なのでピンと来ない。西赤石山の
銅板標識はこの三角点の場所には別の大きな木製山頂標識があるので、吊り尾根と石鎚山が見える西の端に立てた。所がいつの間に
か三角点の横に誰かが移動してしまった。それで又移動したのだがやはり三角点のある場所に戻された。

ウワサでは銅板山頂標識が西側の端に立っているとそこが山頂と思って三角点の場所へ来ないと心配した人が移動していると聞いた。
お節介な人がいるものだ。

さて後は兜岩、石ヶ山丈の尾根を眼下に広がる我々の故郷、新居浜に下りて行くだけでなのだ。
先程から二人とも水が乏しくなりチ
ビリちびりしか飲めなくなっていたが、まだ気分的に余裕がある。


  
思えば遠くから歩いて来たもんだ                     後すこし〜 ♪  あと少し〜〜 ♪


                   西赤石山直下から西側の眺め

  
11時12分最後のピーク 西赤石山へ到着〜               ペーコちゃんもまだシェーの元気あり


11時45分兜岩へ下がってアケボノのピンクには未だ早い西赤石の北面を眺める。イシヅチザクラもまだ蕾が多い。兜岩の北端か
ら直接石ヶ山丈へ下りるのはヘビノボラズの餌食になりそうなので兜岩基部から巻き道へ下がる。
人間の記憶は当てにならない。随
分下がった様に思えたのだが石ヶ山丈への分岐が見つからない。(実はほんのもう少し我慢すれば良かったのだが・・・)


結局又兜岩へ戻って北側から直接石ヶ山丈の尾根へ乗る事にした。ここは二人とも石ヶ山丈側から何度も這い上がっているが下りる
ケースは少ない。12時30分兜岩北面をヘビノボラズで引っ掻かれない様に気を付けて崖の様な場所を兜岩の東基部まで下りる。
この上り返しと兜岩からの下りで要らぬ体力を使い水も消費してしまった。


  
 西赤石より兜岩、石ヶ山丈と新居浜の街                  兜岩へ下りる


  兜岩から西赤石  まだアケボノツツジのピンクは無い

  
   兜岩の北端から下る                         石ヶ山丈のうねり尾根が新居浜に向かう

  
条件が悪い場所を下ってしまった                      やっと尾根近くへ下りる


石ヶ山丈(いしがさんじょう)尾根

石ヶ山丈の尾根は相当背の高い笹藪だったが少し尾根を進むと広く笹が刈り拡げられていた。ラッキ〜〜 チャチャチャ
一つピークを越して13時03分大岩展望所に着く。上部鉄道一本松駅跡から尾根を這い上がるとこの近くに出てくる。大量の長い
笹が刈られて稜線に縦に並んで置かれているので下りになると戦国時代の軍師が考えた戦術・策の様に進軍者を滑って転がされる。


13時20分大岩の間を抜けると地形が平らになり笹も無いのでルートがわかりずらい。右手に植林があるのでそれに沿って進む。
アケボノツツジがふくよかに咲いた木があったのでカメラを向ける。
13時55分掘れこんだ道がありこれを利用して歩く。二人と
も石ヶ山丈を歩くのは随分久し振りなので記憶が定かではなく初めて歩く気持ちである。


  
兜岩直下は笹藪が凄い 先が思いやられる              あんりゃ? 広く笹が刈り払われているぞ

  
  大岩展望所から恐らく最後の吊り尾根風景を眺める       今日は西赤石山を振り返るのも感慨ひとしおだ

  
一つピークを越えると大岩が現れる                     平坦な場所になるとちょっと道が分かり辛い 

  
13時30分 余りにも見事なアケボノに二人共振り返る        13時54分 岩場を右にトラバースして下りる

  
14時12分植林地帯になると掘れこんだ道が現れる         又道が不明になるが右側の植林に沿って進む

石ヶ山丈分岐から旧端出場発電所沈砂池へ

植林地帯の踏み跡を下ると見覚えのある石垣が現れ14時30分石ヶ山丈分岐に着いた。ここは左手に上部鉄道石ヶ山丈駅があり
角石原まで続いている。右手は魔戸の滝上部へ出るのだがここも以前一度だけしか歩いていない。真っ直ぐ下りると旧端出場発電
所沈砂池へと道が続くのでこれを下りる。
14時43分藪っぽくなった沈砂池跡へ着き右手から下の林道へ崩れかけた石段を下り
る。

この貯水池・沈砂池は私が中学生の頃は水が満々と貯められていて端出場から友達と遊びに来た事がある。昭和43年に端出場発
電所が閉鎖されたので現在は水は無く導水管を通した場所は荒廃して石段も崩れている所が多い。

 上部鉄道を歩いた記録は       ここ
 旧端出場発電所・導水路歩きの記録は   ここ  


 
 14時30分 新しい石ヶ山丈分岐標識に到着    この辺りには色んな標識が見られる

  
 石ヶ山丈分岐から15分下ると沈砂池跡へ出る   ここから597.15m下の発電所へ水を落としていた

   
沈砂池跡から下の林道へと下る             林道を少し右へ回り込み、植林の横を下る

この古い林道を少し右手に進むと更に下に向かう踏み跡があり15時02分下側の林道コーナーへ出る。さらに5分ほど尾根を下る
と四電の鉄塔保線林道に出た。作業道は前方のデカい鉄塔まで続くが、
この辺りの尾根東斜面が大崩落を起こして現在復旧作業中で
ある。この為に下側にある新田から魔戸の滝へ至る道路が手前で通行止めとなっている。


この時点から二人とも水がほとんど切れて空っぽのペットボトルを出して残った滴(しずく)を舌に垂らす。唾液を促す為に舐めて
いた飴も切れてしまい道路の水溜りを見て冗談で「ちょっと飲めんやろか」と冗談を言うが先が見えているのでそんなに深刻な事態
では無かった。


  
    植林帯の踏み跡を下がる                   10分程下れば林道「石ヶ山丈線」のヘヤピンカーブへ出る

  
四電鉄塔へ工事中の尾根を這い上がる                崩壊地復旧作業中の斜面  

鉄塔から尾根を進むと15時22分三等三角点「種子川山」(たねがわやま)に着く。これは三等三角点にもかかわらず標高値
が正式に記されていない不遇の三角点だ。
普段この辺りはフラ〜〜と歩いているので時間など気にした事は無いが、何せ水が切れて
いるので煙突山まで後どの位かかるのか気になる。

この辺りの尾根は三角点名の種子川山では無く「立川(たつかわ)山」と我々は呼んでいる。そして種子(たね)川山はその東隣の
尾根を言う。 この立川山の盟主として「犬返し」と呼ばれる大きく目立つピークがある。
15時35分「犬返し」の最初の岩場
に取り付き10分ほどで稜線に出る。

16時「龍河(たつかわ)神社」分岐を通過し16時23分いつも散歩で煙突山から上がって来る住友共電西条連絡東線22番鉄塔
に着いてホッとする。もう口の中が乾いて舌が回らないので二人の会話も最小限だ。ここに最後の三角点ピークがあるので上り返さ
ない訳にも行かず四等三角点「板ノ本」300.47mと城主(しろぬし)大明神にお詣りする。


    
15時22分 三角点「種子(たね)川山」を通過           15時35分犬返しの崖に着く う〜〜ん やはり犬には無理な崖だ

  
ヨイショ〜〜 最後の力を振り絞る                      犬返しのピーク

  
犬返しのピークから石ヶ山丈尾根を見る             16時00分龍河神社分岐 シェ〜も水切れで省エネスタイルやで
  

  
16時23分住友共電西条連絡東線22番鉄塔        立川集落が眼下に見える  奥は前日上った大永六地蔵山

  
最後の三角点「板ノ下」を16時40分踏む              城主(しろぬし)大明神


 「煙突(えんとつ)山」にやっと到着

ここから生子山城址を経て今回の山行最後の目的地「煙突山」に17時06分到着した。散歩をされていた男性にツーショット写真
を頼む。写真を撮って頂いた方のウェストポーチにはお茶のペットボトルが吊るされており、それを二人で恨めしそうに見つめる。
記念写真を撮り終えたら山根運動公園の命の水販売機に向かって一直線に下って行く。


  
    生子山(しょうじやま)城址                      煙突山から新居浜の町を眺める

         
                生子山の煙突前でフィナーレを迎える


  
        煙突の前でのエントツ山                   コーラとネクターで乾杯〜  

  
            生子橋へ向かう                      17時35分 出発点へ帰り着く

17時25分コーラとピーチネクターで乾杯し出発点でありゴール地点でもある内宮神社の駐車場へ帰った。長い様で短かった
二日間だった。山歩きを裏山から出発し裏山へ帰って来ると言うシンプルでロマン溢れたアイデアに協力してくれたペーコちゃ
んに感謝。


マーシーさんとの
リーチングホーム シャクナゲの尾を下る記録は   ここ  

マーシーさんとの煙突山から這い上がれ 立川山〜兜岩〜種子川山周回は   ここ 



             
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