平成27年11月21日―22日 イノシシ達の忘年会2015 東黒森に這い上がれ

大橋ダム〜葛原山〜名野谷山〜長沢山〜ビバーク地〜三等三角点「鎌谷」〜上瀬戸山〜西黒森


イノシシの挽歌シリーズ
東黒森南尾根を這い上がれ 取り付き口は大橋ダム  (1泊2日) by エントツ山・マーシー・ペーコ


 カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図

久しぶりにマーシーさんより連絡が入り長沢山から東黒森へ這い上がろうと提案で二つ返事でペーコちゃんを誘う。大橋ダム
からだと日帰りは無理なので各自ツェルト泊の準備とする。



長沢山のビバーク地  
手前から エントツ山のファイントラック ツェルトII ロング、マーシーさんのモンベル ツェルト、ペーコちゃんのモンベル ドームシェルターII

 

11月21日(土)(1日目)

大橋ダム〜葛原山〜名野谷山〜長沢山〜ビバーク地

06時30分新居浜の山根運動公園に集合。マーシーさんの車を下山口となる旧寒風山トンネル口へデポし、私の
ラッシュで高知・本川の大橋ダムへ向かう。
08時頃ダム近くの広場に車を停め尾根歩きの取り付き口を探す。

最初はグ〜  快適登山口発見

道路脇の崖を這い上がろうと思いながら適当な場所を探していると何と山に向かう手頃な階段があった。ラッキー
車近くで準備をしていた二人を呼んで08時30分小さな沢部近くから山に入って行く。三人で「これって拍子抜
けする程快適じゃん どこまで続いてるんだろか・・・」と急な坂道を上る。


案の定10分程で四電のデカい反射板に出た。やっぱりなあ・・・でも道はまだ続いているぞ。鉄塔巡視路風のラ
バー階段の快適な道を更に進むと08時50分上側にもう一つ反射板があり道はそこで途切れた。気温が下がって
いたのか谷間には雲海が出来ている。
「やっぱりな そんなウマい話は無いわなぁ」と言いながら藪に突入する。

  
大橋ダム近くの広場に駐車して登山口を探す               右手に大橋ダムを見ながら林道を下る

  
いい具合に見つけた登山口 08時30分ここから取り付く     直ぐに第一反射板に着く

    
更に整備道が上に続く  ラッキ〜〜〜               08時50分第二反射板に出る

この藪尾根の特徴は植林された若い杉林の中を背の高い笹がイバラを交えて一面覆っている。笹はスズタケの様な
密生ではなく手と体でで分け入る事が出来る程度のものだ。
09時20分細尾根の急登となると笹が薄くなってホッ
とする。この真下には国道194号線の本川トンネルが抜けている場所だ。急傾斜の途中で真ん中に小さめの金属製
円盤が埋め込まれた石標があったが何だか良く分からない。


  
第二反射板から藪尾根に突入                      植林と笹藪が続く

  
951mピークに向かって急登となる                    09時30分丸い金属が埋め込まれた石標があった


葛原(くずはら)山  三等三角点「葛原」 1,013.11m

09時40分951mピークに上がると右手から尾根道が続いているのと合流した。藪は覚悟しているのだが突然こん
な尾根道が現れると3人共顔がほころぶ。快適な尾根道を少し歩くと住友林業の35・34プレートが現れさすが住友
さんの山やと手入れの良さに感心する。南東側が開けるとゴツゴツした稲叢山も見える。


10時05分大き目の石標が尾根道に現れ、三角点のある葛原山と確認する。

葛原(くずはら)は北側にある集落名で、寒風山・笹ヶ峰・チチ山の南面から発する吉野川の源流域の水は桑瀬川とな
って「道の駅木の香」南の出会い橋で西からの中の川と合流し「葛原川」と名前を変えた後吉野川本流となりさめうら
へと続く。吉野川源流域は網の目の様に広い山域に広がっているので複雑だ。


  
09時40分 尾根道に合流                        住友林業の番号鉄板

  
左後ろに稲叢山が見える                         10時05分 三角点を踏む


葛原山 (くずはらやま)  三等三角点「葛原」


三角点で10分程休憩の後尾根道を進む。多少荒れ気味にはなってきたが尾根道は何とか続いてくれている様だ。10時
30分を過ぎるとイバラや蔦が多くなり服やズボンを引っかける。特に茶色になったサルトリイバラのデカいのは棘が固
くて緊急停止を余儀なくされる。


10時40分頃から尾根が岩っぽくなりそこが丁度展望所になって大橋ダム湖の谷部を挟んで稲叢山が良くみえる。そこ
から1,084mピークに向かって急登となり木立を掴みながら這い上がる。


11時03分そのピークに這い上がると天辺に十字マークの入った石標があった。平らになった植林地帯を更に10分程
進むと又同じような石標がある。三角点より一回り小さいこんな石標は尾根道を歩いていると時々出合う。
この辺りから
猛烈な笹藪が15分程続く。


  
尾根道が荒れて来る                            岩場に出ると展望が良い

  
サルトリイバラに引っかかり相当服がケバケバになった       1,084mピークに向かって急登となる

  
   ヒ〜コラ  ひいこら ゼイゼイ  ぜいぜい           ピークを過ぎると笹藪が酷くなる


四等三角点「名野谷山」 1,138.82m

11時30分を過ぎると時々尾根道が現れて赤い境界杭なども見られる。更に10分程過ぎた辺りからシャクナゲの生え
たワイルドな細尾根になる。


左手が切れ落ちた崖を天然ヒノキの倒木を掴んでやっとこさクリアすると、胸に吊り下げていた朝コンビニで買ったおに
ぎりレジ袋が消えている。あれ?後続のマーシーさんに「コンビニ袋が破れて無くなったわ」と言うと「崖の途中にひっ
かかってますよ」と言いながらスルスルと崖を下って拾ってくれた。オナラも良くするけどこういう時便利な奴っちゃ。


今度は右手が開けて中野川を挟んだ伊予富士のトンガリが見える。伊予富士と言うけれどどこから見てもジャバラ怪獣の
様でとても富士には見えない。しかしここから見る伊予富士は確かに富士の名を冠しても文句が付けられない。


もうこの辺りからは尾根道は存在せずゴツゴツした岩や笹藪をひたすら進む。12時20分荒れた尾根筋に石くれに囲ま
れた三角点を発見、「名野谷山」に着いた。


 
高知特有の赤い境界杭がある                      シャクナゲが出てくれば岩尾根のサイン

  
左前方に合流尾根が見える                        細尾根が続く

  
崖をクリアする                                 又 藪尾根に変わる


この姿が高知側からみた伊予富士の姿だ  この角度でもう少し標高が低い場所から見上げると富士の名前を冠する理由がわかる

  
12時20分 四等三角点「名野谷山」                  歩いて来た尾根を眺める


ここから1,292mピークに向かって灌木と笹藪の尾根が続く。この目指すピークは東側にも尾根を持っているので
丁度前方の主尾根へ向かう感じがする。13時頃から急登の笹藪を三者三様のルートで這い上がる。

13時35分 赤いペンキが塗られた石が立つ1,292mピークの平坦地で休憩する。縦走尾根はここから西へと方
向を変える。深い笹藪を抜けるとブナが現れて笹が少し後退する。右手前方には県境尾根が一段高い標高を持って続い
ている。この辺りには地図上に尾根を横切る破線があるが確認は出来なかった。


14時になると右前方に長沢山を含む尾根の並びが見え、再び笹藪が濃くなる。時々笹の無い尾根に出て喜ぶが長続き
はしない。
14時25分1,324mピークに出ると一旦藪が消えるが、その後笹藪の倍返しとなる。

14時42分「林班37・30 小川営林署」と記されたプレートがリョウブの樹に喰われていた。しばらく進むとコル
部に出て右下に大きな池がある。マーシーさんが下りて水面を見るが水中生物は確認できなかった。左手には長沢ダム湖
が見えて湖面が光っており、長沢山が近づいてきた様だ。


  
1,292mピークへ向かう                          結構藪〜〜

  
  藪 プラス 急登                             13時35分 尾根の合流点 1,292mピークに到達

  
   結構深い笹藪もある                           13時55分 地図に破線が横切るのどかな尾根を通過

   
  ブナが現れ気分が良い尾根になる                   かと思えばワイルドな藪尾根も出現 1,324mピーク付近

  
 正面に長沢山のピークが見える                     14時35分尾根が北西へとターンする

 
   リョウブの逆襲〜〜    14時42分  林班プレートにリョウブが噛みついている

  
14時46分 右手の窪地に大き目の池が現れる             左手には長沢ダム湖の水面が光る


長沢山  二等三角点「扇谷」 1,428.73m


この池からは長沢山に向かって西へ回り込みながら笹藪の上りが続く。直ぐにシャクナゲが現れると地形図通り厳しい
岩尾根となった。長沢山手前の岩尾根は段差があり檜なども生えているのでそんなに苦労する事は無い。岩尾根を過ぎ
ると灌木に覆われた笹藪の急登が続き 15時38分「長沢山」へ到着した。

当然ここで5分程休憩しながら話題は今から探すビバーク地の事だった。もし適当なビバーク地が無ければ自念子林道
が尾根を横切る場所があるのでそこでテントを張ろうと言う事になった。


  
  シャクナゲの細尾根になる                         長沢山がはっきり見えて来た

 
  岩尾根を這い上がる                          手がかり、足がかりがあって岩の這い上がりは問題なし



   
 長沢山の山頂手前になると傾斜が緩やかになる           15時38分 長沢山の平らな山頂に到着


本日の最終目標「長沢山」にとうちゃこ〜 二等三角点の点名は「扇谷」 1,428.73m

長沢山からは縦走尾根は西から北の方角に向かってブナやヒメシャラ、リョウブが並ぶ笹尾根をコルに向かって下る。
16時から1,433mピークへ向かっての上りになるが山容は一変して岩尾根となりシャクナゲが現れる。ピークに
近づくと植林なども出てきて落ち着いた灌木の笹尾根となる。


1,433mピーク西側のビバーク地

このピークから尾根は西へ方向を変えてなだらかに下がって行く。大岩が現れてこんな場所にビバーク地などあるんだ
ろうか?と思った矢先、16時25分右手に笹や岩の少ない絶好の平地が出現した。「ここをビバーク地に決めよ」三
人共同じ事を思った。


  
長沢山まで来ると伊予富士も北側のジャバラ尾根が顔を出す    1,433mピークに向かい一旦下る

  
この辺りは一部植林の枝打ちをしている様だ             1,433mピークから西に方角を変えて尾根を進む

  
日暮れ前に右手に絶好のビバーク地を発見              手早くツェルトを張る

斜面を下がって地面の状態を確認する。三張出来そうな場所でザックを下ろしてそれぞれ宿泊準備にかかる。混雑する
北アルプスなどのテン場ではグループの場合テントは共同装備としてなるべくテント数を減らして他のテント宿泊者の
スペースを空けるのがマナーである。
でもこんな場所では誰も競合者が居ないのでお一人様一テントとなる。

ペーコちゃんはモンベルのドームシェルターII、マーシーさんはモンベルのツェルト、私はファイントラックのツェ
ルトを出してそれぞれ自分の居住区を作る。その後は四角い大岩の上に夕食を並べる。 あれ? えらい質素な感じが
する
ペーコちゃんなど普段の金ちゃんヌードルだけ? マーシーさんはかろうじてお酒のつまみを持参、私は二人の
酒飲みの為に結構高いソーセージの缶詰を出す。


お湯を沸かして食事を作り私はチュウハイをあおって岩の横にへたり込む。すぐに二人のチューハイパーティも底を尽
きお開きとなる。寒いのでテントの中のシュラフに潜り込み話をしている内に眠ってしまった。



ファイントラックのツェルトII ロング(エントツ山) モンベルのツェルト(マーシー) モンベルのドームシェルターII(ペーコ)

  
宴会食料を出せ〜〜〜   え? これだけなの?          我々は酒があればいいのよね  カンパ〜〜イ



11月21日(日) (2日目)
長沢山ビバーク地〜鎌谷山〜上瀬戸山〜東黒森〜伊予富士〜桑瀬峠〜寒風山登山口

05時には3人共目が覚めてテント内で会話をボソボソ交わす。その内ライトを点けてゴソゴソと片付けにかかる。
それが済むとゾロゾロと外に出てテントの片付けにかかる。三人とも朝ごはんの話題は無いままに06時20分ヘッド
ランプを点けて出発する。
直ぐにライトが要らないほど薄明るくなると左下に長沢ダムの水面が光っている。

尾根は適当に荒れているが薄明りの中で歩けない程ではない。岩尾根らしく右手前方には県境尾根が並んで見える。
ーシーさんが「林道に下りたら水場がどこかにある筈だから補水しましょう」と言う。するとペーコちゃんも「何を間
違ったか1.5リットルしか持って来なかったので水が要るわ」と答える。マーシーさんは2日分の水は持って来たが
昨夜チューハイのお湯割りに使ってしまったらしい。全くリスクマネージメントに欠けた連中だ。


07時15分崖に直面して下を見ると林道が横切っているのが見える。下りれそうな傾斜を探して林道へ着地する。
の林道は石鎚公園線の寺川から鎌藪谷に沿って延びて来ている「自念子林道」だろう。この林道は尾根を横切り東側へ
更に延びて伊予富士の南側で瓶ヶ森林道に合流している。

ペーコちゃんは着地点から続く尾根が怪しいのでチェックし、マーシーさんと私が二手に分かれて水場を探しに行く。
左に行ったマーシーさんが水場を見つけて、右手に行った私が次に進むべき尾根を見つけて元に帰る。ペーコちゃんと
水を汲みに行き三人で林道に座り込みお湯を沸かしてブランチとしゃれ込む。


  
薄暗い谷間に湖面が光る                          東黒森(左) と 伊予富士(中央) 

  
      西に向かって下る                          尾根に道は無いが歩くのに不都合はない程度

    
林道に行き詰まって斜面を下がる                    林道を少し歩いて水を補給


鎌谷山   三等三角点「鎌谷」 1,435.36m


08時00分林道を下って次の尾根へと進む。地図には標高1,227mとなっている。林道左手にある荒れた尾根に憂鬱
な気分で入る。信じられない様な藪尾根を進むと08時15分あれ?又林道に出た。
再び尾根に這い上がるがやはり結構な
灌木の藪尾根だった。

20分程我慢すると右手に植林が現れブナやヒメシャラが点在する急登となる。08時50分三角点「鎌谷」に到着した。

  
08時00分 林道を下って尾根部に突入する              6〜7分で先の林道交差部があった

  
  08時20分 再び尾根に突入〜〜                  ワイルドな上りとなる

  
08時40分右手に植林が現れる                     鎌谷山に向かって急登を喘ぐ


 08時50分 三等三角点「鎌谷」 1,435.36m を踏む


上瀬戸山 四等三角点「鎌藪」 1,538.32m

09時00分三角点「鎌谷」を出発して灌木と笹藪の尾根を徐々に登って行く。笹の深さは胸から肩の高さまであるのだが、
スズタケの様にびっしりとは密生していないのでそんなに困難では無い。


右手には先ほどから植林が並走している。09時15分頃から尾根が北へ振って胸丈程の笹が尾根一杯に広がりまるで
川の様だ。ブナやヒメシャラが笹の中に立っておりそこは好みの風景だった。09時30分頃になると若干笹が少し低
くなりモミとブナが目立つ尾根になる。


更に進むと右手に県境尾根が見えて上瀬戸山のピークに向かって左へ振りながら急登となる。やがてシャクナゲが生え
た細尾根となり10時00分灌木のピークに着いた。ここには石標が2個地表から出ておりその内の1つが四等三角点
鎌藪」だった。一般的にこのピークは「上瀬戸山」と呼ばれているそうだ。このピークからほぼ真北に尾根が続き
目指す東黒森に至る。


   
   笹尾根が続く                                笹の丈は胸ほどあるが笹の茎はそこそこ細い

   
     笹の川を泳ぐ                              09時25分頃から笹が低くなる  奥に上瀬戸山が見える

   
    ピークが近づいて来た                           三人で三角点を踏む


    10時00分 上瀬戸山  四等三角点「鎌藪」 1,538.32m に到着


縦走尾根のハイライト 岩尾根を越えて瓶ヶ森林道へ

さて、上瀬戸山の北斜面は地形図からは想像出来ない程の岩尾根となって特有のシャクナゲと栄養不足の細いモミが現れ
る。高山植物は競争相手の少ない厳しい環境で生き延びる術を持っているが、同じように水分や栄養分に乏しい岩尾根に
はシャクナゲ、ヒノキ、モミなどが逞しく根を下ろす。尾根の先は左右から鎌藪谷と中ノ川が迫り「くびれ」となって次
のピークに向かって尾根がキュっと絞られている。


10時35分前方に左手が切れ落ち絶壁となった尾根が見えて気持ちが引き締まる。しばらく這い上がると岩尾根ピーク
部に出てシャクナゲ藪を右手にターンする。すると前方が開けてデコボコした岩尾根の向こうに東黒森へ続く笹尾根が見
える。


ヤギの戸渡りを恐る恐る渡ると左手が開けて石鎚のパノラマが広がり後続のペーコちゃんにその眺めを知らせる。マーシ
ーさんはこんな場所では異様に元気が出て先に進んでしまった。ペーコちゃんは上りでは汗をかいて少し遅れるが、岩場
などのバランス感覚は私より上手なので心配しない。


正面の崖を避けて右手から天然ヒノキなどの根を掴みながら下り先の尾根へ合流する。この「鎌藪谷と中ノ川のくびれ」
部にはデベソがあり更にシャクナゲと岩と格闘する。


  
   いきなりのシャクナゲ尾根                       大岩の横を抜けて上ってくるペーコちゃん

  
むむっ あの尾根へ進むのか〜                      ぎょへ〜〜   右も左も奈落の底やで  10時40分


    岩崖から西側の眺めは素晴らしかった  手箱〜筒上〜岩黒〜石鎚〜子持ち権現と並んでいる

  
さて  この崖をどう下りるか                        まあ シャクナゲやモミの木があるから気分的に楽です


   11時10分 今回の縦走 最後の試練  ギザギザ岩尾根が眼前に迫る


11時10分デベソを乗り越えると前方に「デコボコ岩尾根」の全容が姿を見せる。這い上がりが崖の様で近づかないと
取り付きの状態は分からない。でも東面に木が沢山生えているので少し気が楽である。
11時30分岩崖に取り付いてル
ートを探しながら這い上がり赤松、天然ヒノキ、シャクナゲ、モミ、ナツツバキのデコボコ岩尾根をひたすら進む。


12時50分 1,472mピーク手前まで来るとやっと岩尾根との格闘を終えて落ち着いた尾根風景となる。ブナやミ
ズナラ、リョウブの並木道をのんびり歩いて13時15分待望の瓶ヶ森林道に出る。
カーブミラーとゴミ捨て禁止の看板
が立った広いコーナーで少し休憩していると車が一台3人の
不審な登山者を見ながら走り去った

  
 次第に岩尾根の山塊が近づく                      最後の試練に突入〜

  
   岩場になると常にトップに立っているマーシーさん        上りになると常にしんがりのペーコちゃん

   
東黒森のピークが見えてきた                       12時50分  岩尾根の終焉 

  
  穏やかな尾根風景にホッとする                         ミズナラの並木道

  
   13時15分  瓶ヶ森林道に出る                   なるほどね ここが上瀬戸山への下り口でもある訳ね


東黒森へゴ〜〜〜ル !!


瓶ヶ森林道から尾根筋を見上げるが当然登山道は無い。私は真正面から、マーシーさんは少し左手から、ペーコちゃんは
右手に回り込み、三者三様の取り付き口から上を目指す。予想通り笹が深いが灌木が密生しているのでその幹を掴んで這
い上がる。左手からマーシーさんが這い上がって後をハアハア大型犬の様に息を弾ませて付いてくる。ペーコちゃんは右
手後方から這い上がって来てる筈だがこの辺りは尾根が丸いので姿は見えない。


モミの樹林帯を抜けて見上げると笹原を切り裂いて線が横に刻まれている。一見道が有る様に見えたが13時45分そこ
に着くと岩が横一列に並んで段差が出来ていた様だ。


  
瓶林に這い上がった場所から真正面に壁へ取り付く          最初は灌木が密生した笹尾根

  
  灌木が減ると笹が勢いを増す                       樅の群生地を過ぎると笹原に

振り返ると歩いて来た尾根が見渡せるが相当アップダウンがあるのがわかる。ペーコちゃんが来ているのを確かめながら
マーシーさんと深い笹原を両手で分けながら並走して這い上がる。


上側の稜線と雲の境目に大きな岩がありそこをめがけてひたすら登ると14時06分、縦走路へやっとたどり着きすぐ上
にある東黒森の山頂を確認する。マーシーさんと写真を撮り合っていると急にガスが出て来て縦走尾根の稜線部が見えな
くなった。
少し遅れてペーコちゃんが到着し三人で記念写真を撮る。


    縦走尾根が背中に並ぶ

  
  まだまだ上があるわ   あの岩あたりが山頂やろね       自念子ノ頭方面はガスに覆われている


  二日かけて14時06分 やっと東黒森に到着した

  
     ペーコちゃんも登場〜                        今回の縦走もムーチョ面白かったぜよ

14時30分県境尾根の縦走路へ出て30分程で伊予富士山頂を通過する。今年の2月に悪天候を避けて東黒森から瓶ヶ
森林道へ下りトンネルが雪崩れて埋まっていて往生した事を思い出した。この30分程の尾根歩きを避けたばっかりに・・・


伊予富士から下ると北側の谷間が厚い雲海に覆われている。西条の加茂川は黒瀬ダム付近で本流は西の河口(こうぐち)
方面へ分れ、伊予富士の北側は「谷川」という名前になり、更に川来栖付近でに主谷と桂谷に分かれる。


16時過ぎに桑瀬峠を通過し16時47分寒風山登山口へ下山する。デポしてあるマーシーさんの車で大橋ダムへと向か
い17時20分ラッシュのデポ地で解散となる。


  
 県境尾根はガスに包まれる                        15時00分最後の三角点 伊予富士を踏む


    北側は一面雲海に覆われていた   正面は寒風山

  
  16時47分 寒風山登山口に下山                   エントツ山 ・ マーシー  ・ペーコの使用したザック



東黒森山の南尾根を大橋ダムから這い上がるという山行をイノシシ三匹で面白く縦走出来た事に満足だった。
         


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