平成16年7月  徳永・楠橋「しまなみ隊」登山記

7月4日  皿ヶ嶺 (愛媛)
月11日 落合峠ー前烏帽子山ー烏帽子山 (徳島)
7月18日 下兜山 (愛媛)
7月21日  奥工石山(1,515.9m)高知県大豊町
7月27日 二ッ岳  (1,647.3m)愛媛県四国中央市


  ****** *****  ******* ******* *******


しまなみ隊 皿ヶ嶺花レポート  7月4日(日) 徳永・楠橋・古川 3名

しまなみ隊は7月4日 雨も無さそうなので皿ヶ嶺のササユリを見て来ました
今年は例年に比べ花が沢山見られ今が最高の時期とみました
 
見た花は ササユリ、クモキリソウ、オニノヤガラ、キツリフネ、ギンバイソウ、ナツツバキ、等高い所にはヤマボウシが沢山咲いており楽しい山歩きでした、
下山して早い昼食をとり時間がたっぷりあるので 悠々山歩きにある岩伽羅山483.9mへも
近く迄車で行き挨拶して来ました。

徳永のデジカメは先日堂ヶ森から下山中に足を滑らし尻餅を着き其の時ウエストポーチに入れていて石にでも当たったのか外箱が陥没骨折をして修理に出していた為楠橋が撮りました。

皿ヶ嶺の花をご紹介いたします。

       
      しまなみ隊  楠橋・古川・徳永 隊員 皿ヶ嶺山頂にて

  
    満開のササユリ               ササユリ

  
  盛りを過ぎたヤマボウシ            ヤマツツジ

      
オニノヤカラ(鬼の矢柄) ラン科        クモキリソウ(雲切草) ラン科
(真っ直ぐ伸びた花径を鬼が使う矢
  に例えたもの 葉がない)

  
 ハンカイソウ  キク科             オカノトラノオ (サクラソウ科)

  
 ナツツバキ  ツバキ科        風穴で栽培されているヒマラヤの青いケシ

           
             岩伽藍山 山頂  徳永・古川・楠橋

編集長コメント: 今回は満開のササユリに出会えましたね。皿ヶ峰は手軽なところにありながら自然が豊富なところですねえ。季節折々に皿ヶ嶺レポートありがとうございました。


7月11日 落合峠ー前烏帽子山ー烏帽子山 (徳島県)  徳永・楠橋

     
         烏帽子山 位置図    (国土交通省承認番号 平15総使、第634号

7月11日(日)二人で落合峠〜前烏帽子山〜烏帽子山(1,669.9m)に行って来ました。
天気予報に反して山はガスで乳白色。霧が容赦なく笹に水玉を作り、リュックに用意した○万円のカッパをだしそびれるうちにガスと熊笹の露で全身ずぶ濡れに成りながら歩きました。

  
落合峠の標識がある烏帽子山登山口  落禿のピークから下がる鎖場

前烏帽子まではホソバノシュロソウやシコウフウロなどのオンパレード。前を歩いていた足跡が前烏帽子でぷっつり? 寒峰の方に行かれたようです。
前烏帽子山〜烏帽子山のヤブコギは、両手で笹を開き道を確認しながら、また時には右手の厚鎌で道を開けながらの一時間は大変でした。

  
前烏帽子山より寒峰(右)を望む     烏帽子山への尾根道より矢筈山方面

    
    落禿の山頂付近より寒峰〜烏帽子山方面を望む

烏帽子山頂上手前で私達を追い抜いた青年が、山頂でお会いするなり「エントツ山ホームページに出られていると徳永さんですか?」と聞かれて驚きました。お話を聞くと高松市内のTさんでエントツ山HPの読者との事でした。 (高松のTさん ご愛読誠にありがとうございます=編集長) 

  
尾根道より烏帽子山を望む         烏帽子山山頂

     
        烏帽子山 山頂  徳永 楠橋

山頂で食事を共にして頂き、下山時は先を歩いてもらいました。
午後からは、ガスもだんだん晴れ、全身ずぶ濡れも忘れ尾根道の、花と展望を楽しみながら下山。
落合峠に下り立つと朝2台しかなかった車が下の駐車場を含め15−6台、さらに下の営林署小屋の広場にも3台の車がありました。

今回出会った花
 ホソバノシュロソウ・シコクフウロ・イブキトラノオ・ヨッバヒヨドリ
 タカネオトギリ・ヤマアジサイ・アカショウマ・ウバユリの蕾み・
 ツリガネニンジン等
  
ホソバノシュロソウ(ユリ科)          ヨツバヒヨドリ (キク科)
  
イブキトラノオ (タデ科)             ヤマアジサイ  (白)
  
 シコクフウロ (フウロソウ科)         ツリガネニンジン (キキョウ科)
 
天気の良い日ばかり山に行っていると、雨や露対策の必要性を感じ、反省点の多い山行きでした。
 

しまなみ隊 の 我も行く 競演   下兜山   登山記 (7月18日)
高嶺フラワーズ下兜山 (しもかぶとやま) レポート

                 解説編

下兜山の名前の由来

下兜山は新居浜市船木(ふなき)にあり、東の土居町(今の四国中央市)と境界をなしています。上兜山(1,561m)は角度によっては平野部から見えない事もありますが、この下兜山(1,234m)は新居浜市内のいたるところからその飛び出た山の形を見ることが出来ます。

    
      新居浜市船木地区から見た下兜山、上兜山、串ヶ峰

鎌倉時代の弘安の役(1281年)に船木の住人で河野家の家来である甲曽(高祖)五郎が蒙古軍撃退の功により将軍源時宗より賜った甲(兜)の形に似ていた事により名づけられたと言われています。

太平洋戦争依然までは日照りが続くと船木だけでなく角野、泉川、川東地区から部落ごとに往復約一日かけてこの下兜山へ雨乞いに行っていたんですって。

雨乞いのかぶと踊り

この船木地区は江戸時代西条藩に属し、紀州家出身の松平家の治める西条領は当時東予市から川之江市(四国中央市)までに及んでいた。領主、松平頼学は天保13年(1,842年)儒学者日野暖太郎に命じて領内の郷土誌である「西条誌」を7年をかけ編述させたのですが、この西条誌の「船木村」編に次の記載があります。

冑(かぶと)権現 : 客谷の上の峰にあり。山高く、風強ければ、わずか一尺三寸の小祠を建て、吹き飛ばされぬように、鎖にてつなぎ、不動仏を安置す。少し下に、壱丈四方の通夜堂あり。この権現、雨を祈れば、必ず応験ありという。修験楽成院これを司る。

上原地区にある秦家ではこの兜山権現を屋敷内に勧請させて今も祭祀を続けられているらしいです。
                           兜山 ↓
    
     西条誌の船木編に出てくる絵師「国平」の描いた兜山
      (「注釈 西条誌」 矢野益治著より 船木図書館蔵)

この辺りの地区では下兜山の不動尊を古くから崇拝していて毎年旧暦6月1日が例祭日で、ある時は雨乞い、またある時はその年の雨に感謝をしていました。そして下兜山から下山して思い思いの姿で踊ったのが「かぶと踊り」です。
室町時代から徳川中期にかけて完成されたこの雨乞い踊りは、太鼓のリズムに合わせて腰を前かがみにして手足を動かし、それを繰り返す単純・素朴な踊りで、その踊りやお囃子の意味する所は「長照りの天気よ去れ、向こうへ行け、お願いよ、雨神の雷様、どんどん雨を降らせておくれ」です。

この「かぶと踊り」は昭和30年頃一旦途絶えましたが、昭和63年に保存会を設立、現在校区の住民運動会や盆踊り大会などで有志により披露されたり、船木小、中学校の児童・生徒への伝承活動が続けられています。

  
船木八幡神社のかぶと踊りメンバー   船木小学校体育館 芸能祭にて踊り披露
平成元年11月                平成11年11月

      
        池田の池 横にある船木八幡神社でのかぶと踊り奉納


このような歴史のある「下兜山」へ高嶺フラワーズが登って参りました〜〜

      *********************

              
 登山記編

下兜山  隊長 お先に失礼!  5月30日 
高嶺フラワーズ 「下兜山」(1,233.7m)新居浜市・四国中央市 

    
     下兜山 位置図     (国土地理院 承認番号 平15総使、第634号)
 
パンパカパ〜〜ン パパパ パンパカパ〜〜〜ン (うるせ〜やい=隊長)
御存知、高嶺フラワーズ 「写すんですナーコ」「陽気妃ヨーヨ」だよ〜〜ん
この度我が高嶺フラワーズの「あんみつ姫トッコ隊員」よりの情報提供によりまして、御期待に応えるべく行って参りました。私達の下兜山 (隊長の胸へグッサリ)
こんな簡単な山は我々高嶺フラワーズ斥候隊にお任せあれ(再びクッサリ)

     
     隊長の撮った上兜(左)と下兜(右端)の揃い踏み写真

登山口はダウンロード・ミーボ隊員がへたくそなゴルフショットで沢山のボールをOBゾーンに打ち込んでいる新居浜カントリークラブのすぐ近くでした。高速道路の側道沿いでトッコ隊員のメール写真ですぐ見つける事ができました。このあたりを探せばミーボ隊員のOBボールもざっくざっく出てくるんでしょうねえ。

   
 白いタンクが目印の登山口      トッコ隊員が知らせてくれた登山口

何かと忙しい私達、登山口出発は11時20分でした。もちろん使うことの無い3万円のゴアテックス・レインコートをリックサックの底に大切に収納して出発!
発車オ〜ライ。 雨が降りだしたら高級レインコートは使わずスタコラサッサとすぐ帰る覚悟でした。
       
登り始めはヒノキ林 道は掘れ込んでいる   植林とアセビの自然林

     
 丁度ここで半分来たんだわ      森林管理の為かテープが貼られていました

      
 見事なアセビの坂道に汗びっしょり      頂上近くには大岩多いわ
  (キャ〜 ダジャレが二つもできた〜! のんびり山歩さんもびっくりよ!)


     
         ギザギザハートの下兜山が見えた!

相当のヤブ漕ぎを覚悟していましたが、山歩きは人生と違って嬉しい誤算がつきもの。登山道は困難を覚悟していたのにこんなんでいいの?(わ〜又出来ちゃった!)と思うくらい整備されていて歩きやすかったです。 林の中で日陰でしたが、急坂の連続で気温も高く相当汗が出て、塩の結晶がぶ厚いお化粧層を突き破ってお出ましになっていました。

        
   隊長!おっ先に失礼〜 (Vサインは一つでいいの! それじゃカニじゃん)

    
 山頂付近には登山道を示すテープが  山頂の祠 不動尊(八大龍王権現)
                          現在のは昭和58年に建てられた

山頂には14時50分に着きましたから約3時間半かかりました。登山口の標高は200mで山頂の標高1230mですから え〜〜と  え〜〜と 約1000mの標高差を登って参りましたのよ これはすごい! 若いのね 私達 (ズコ〜〜)

      
       下兜山頂より二ッ岳、エビラ山方面 =峨蔵(がぞう)山

山頂は狭く見晴らしはあまり良くありませんが、北側には船木地区(小、中学校)、池田の池などが見えました。登山道の印象は思ったより道は整備されていて、アセビの木がすごく生えた自然林が素晴しかったです。

    
      ツクバネウツギ                アマドコロ

帰りは2時間20分で登山口へ着きました。今回は出発が遅く時間的な余裕は無かったので頂上付近の他の登山道を確認する事が出来ませんでした。
隊長! あとは宜しくお願いしま〜〜す。

      
      上兜ー串ヶ峰の尾根から見た下兜山  隊長撮影

こんな雨乞いの由緒がある「下兜山」を皆様に御案内しました。  
案内人:高嶺フラワーズ  写すんですナーコ、陽気妃ヨーヨ 

       ***********************

しまなみ隊   我も行く いざ下兜山へ  徳永・楠橋
しまなみ隊   我も行く 下兜山
7月18日(日) 徳永・楠橋の二人はエントツ山登山隊の「高嶺フラワーズ」写すんですナーコ嬢と陽気妃ヨーヨ嬢が先日歩いた新居浜船木の下兜山(1,234M)へその足跡を辿って参りました。
 
始めて登る山は、夢と期待でワクワクします。標高差 約1,080M 登り 3時間、 下り 2時間
大変登り甲斐のある、少々きつい山でしたが、自然があり展望よく、楽しい山でした。

  
登山口 新居浜カントリークラブハウス      深く掘れ込んだ登山道を歩く
分岐より東へ約200m タンクが目印

  
整備された登山道               ヒメシャラの林が続く

 
 登山道は尾根道を歩く          下兜山頂が唯一望める地点

登山道は木々に覆われ展望は殆どありませんが、道は整備され、花はありませんでしたがアセビ・ヒメシャラ・リョウビなどの自然林が素晴らしかった。 

 
山頂手前の大岩(左を巻いて登る)   エントツ山さんが標識を立てた串ヶ峰は
                         ちょっと形が見えにくい

       
       「高嶺フラワーズさん 僕達もやってきましたよ 下兜山 山頂」
        しまなみ隊 徳永・楠橋 H16年7月18日

この山の真骨頂は山頂からの眺望で、それはすばらしく、赤星山〜前赤石山を一望でき、また眼下には新居浜の町並み、遠くには、今治・しまなみの橋を眺め大感激でした。

 
下兜山頂上付近の檜(木)によじ登り撮影の「東赤石連山大パノラマ」 絶景かな!

 
真下には大災害の爪あとが認められた 鉱山跡や右下の大崩落がつぶさに見られた

      
      これがANちゃんから頂いた逆に東赤石から下兜を見た写真です
      ANちゃん ありがとう=エントツ山

     
       
       池田の池、関の戸、船木地区、新居浜市街 瀬戸内海が一望

登山口を出発してから登り一方で、頂上まで3時間、標高差1,080mは年寄りにはキツかった〜でも山頂では天然檜に混在して五葉ツツジの大木も認められ、途中の登山道ではアセビ、ヒメシャラ、リョウブ等の雑木がたくさんあり秋の紅葉時期がお勧めかもしれません。

編集長: お疲れ様でした。  山頂から南側の展望では伊藤玉男さんが愛した峨蔵山の山々を実にわかりやすく解説して頂きました。ありがとうございました。 (エントツ山)


月21日(水) 奥工石(くいし)山 (立川工石山) 徳永・楠橋  2名

     
      奥工石山位置図  往路:赤線  復路:青線 (地図使用承認番号 平15総使、第634号)
 
毎日の酷暑を逃れ涼風を求めて、7月21日(水)徳永・楠橋2名で奥工石山に行って来ました。高知県には御存知のように工石山が二つあり、高知市内から近い工石山と区別する為に奥工石山と呼ばれています。地元では「立川(たちかわ)工石山」と言われています。

 今回の登山コースは
寒風山トンネルから早明浦ダムを抜け439号線に合流後、立川川沿いに北上し「仁尾の登山口」から登り、竜王峠の登山口へ下山、白髪トンネル経由伊予三島(四国中央市)へ出て帰途につきました。

  
工石山莊・白石神社の鳥居と奥工石山   シャクナゲとアセビのトラバース道
(仁尾の登山口)
 
吉野川源流第64番「岩清水」       天然檜の生命力(大岩より)

登り
仁尾の登山口08:40 〜 09:00尾根 〜 09:10竜王峠登山道合流点 〜 09:35
ユルギ岩 〜 09:40山頂                         1時間00分

 
工石山山頂 二人(徳永5年ぶり)   3月14日登った大登岐山が向かいに見える

奥工石山の山頂から白髪山の展望を楽しんだあとユルギ岩の岩峰へ
ここからの眺望は素晴しく時間を忘れ山座同定を楽しみました。

      
        ユルギ岩にて  徳永

      
         ユルギ岩からの展望 竜王峠(下山道)への尾根道

約30分ユルギ岩にて眺望を楽しみましたが、天候が急変してきたので1,292mのピーク伝いに尾根を竜王峠に向けて下山しました。

下山:   
山頂09:50〜09:55ユルギ岩10:30〜10:50竜王峠分岐〜11:25ピーク1292M
11:30 〜 12:00竜王峠登山口             ユルギ岩より 1時間30分

  
自然林の中を下る               竜王峠登山口 ここに下山

竜王峠登山口より仁尾の登山口迄 約 2.6K 40分林道を歩いて駐車場へ帰りました。自然林が多くアップダウンがあり変化に富んだ良いコースでした。


7月27日(火) 「二ッ岳」  徳永・楠橋  2名

    
      二ッ岳 位置図  地図使用(承認番号 平15総使、第634号)

避暑を兼ねて7月27日(火)徳永・楠橋二人で「二ッ岳・イワカガミ岳」に行って来ました。
二人きりの貸切で、山頂は、18〜20℃と大変涼しく、山登りを楽しんできました。
 
土居中川(上)登山口07:00〜08:25峨蔵越え08:35〜09:15鯛ノ頭09:20〜10:00山頂 3時間00分
二ッ岳山頂10:25〜11:00イワカガミ岳12:00〜12:12:35二ッ岳  各 45分
二ッ岳12:45〜13:15鯛ノ頭〜13:50峨蔵越え〜15:05登山口              2時間30分
 
土居中川上登山口〜峨蔵越え
今回、土居側から始めて登りました。肉渕登山口と時間的には大差はありませんがこちらの方が少し歩きやすい気がしました。

 
土居側 中川上登山口                敬天の滝

峨蔵越え〜二ッ岳
標識の整備・急斜面のロープの取替え・アルミハシゴの取り付け等以前より整備されていました。

 
急斜面のアルミ梯子を登る           「鯛の頭」岩峰

        
           二ッ岳 山頂 楠橋・徳永  結構狭い

    
       二ッ岳より西側風景  赤石山系


    
      二ッ岳山頂より東南側風景  東三森山・大座礼山方面

二ッ岳〜イワカガミ岳

テープの数が増え、登山者が多くなったのか道がしっかりしてきたように感じました。(二ッ岳ーイワカガミ岳間 往路、復路共に約35分) ここで約1時間気温18度の爽やかな風に恵まれ食事と展望を楽しみ山歩きの特権を満喫し、 12時から下山しました。

    
   イワカガミ岳の徳永             二ッ岳登山道より鯛の頭と赤星山

      
           イワカガミ岳山頂より二ッ岳を見返す

  
ホツツジが咲き始めまました         鯛の頭近くのシモツケソウ

編集長:峨蔵越えからの急登りを頑張ったあとは素晴しい展望と涼しさが待っていたのですね。私が登った時は雪がたくさんありこの距離1キロ程の坂ですが苦労しました。ご苦労様でした。



                       目次に戻る          トップページに戻る