平成26年2月16日(日)
冬の天狗塚〜牛ノ背
西山林道〜天狗塚登山口〜天狗峠〜天狗塚〜牛ノ背〜西山林道
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである
カシミールソフトを使ったGPS トラック・ログ図
平成26年2月16日、マーシーさんと正月以来の山行を三嶺に名頃登山口か、道路状態によっては天狗塚へ行こうと話す。06時30分
川之江インターにて合流してィ阿波池田経由で祖谷方面へ向かう。国道筋から西山林道へ取りあえず行ってダメなら三嶺へ行こうと
蔓原の橋を渡る。
林道には雪が沢山積もっていたが、集落までは轍があり何とか進む事が出来た。最終民家を過ぎても轍が1本続いており堰堤近くまで
何とか到達したが、その向こうにはさすがにタイヤがスタックして進む事が出来ずに08時55分広い場所に車を留める。天気が良く気持ち
の良い雪山が向かいに広がっていた。
ここから1時間20分をかけてトレースの消えた林道を歩き、10時15分天狗塚登山口に着いた。雪がたっぷりあり楽しい歩きが出来そう
な予感がした。
08時56分 西山林道堰堤付近まで車で入る事が出来た 車の轍は私のラッシュがトライした跡
林道の周りも雪で覆われている 10時15分 天狗塚登山口に到着
登山口から植林地帯の急登になるが、トレースがかすかに残っており比較的歩き易かった。一人歩きは退屈だがマーシーさんとダジャレ
を飛ばしながら1時間程歩くと標識のある11時15分コル部に着いた。ここから10分程は少し植林が切れて大きな樹があり雰囲気が良い
場所だ
登山口からいきなり急登となる 古いトレースが残っており歩き易い
一息つくコル部 ここから暫く巨木の回廊となる
この場所が天狗塚登山道で最も良い景色だろう
天狗塚登山道で唯一地形が平らなコル部を抜けると11時30分再び自然林と植林が混在する急登となる。12時05分樹林帯を抜けると
視界が開けて背後に矢筈山から寒峰などの山並みが見渡せる。ここまで来ると爽快な雪山歩きになった。 マーシーさんはスノーシュー
、私はスーパーカンジキを長靴の下に装着している。
雪は樹林帯を抜けると風が吹き抜けるので結構締って、表面が凍っているのでガリガリと歩き易い。しかし油断すると太ももまで雪穴に
突っ込みカンジキが邪魔になって足が抜けない。雪が締って天気の良い日の雪原歩きほど開放的なものは無い。コメツツジが下から吹き
付ける雪に埋まってそれが凍って独特な形で並んでいる。
瀬戸内海の南側にある石鎚山系や赤石山系は湿った風が冷たい北風に押されて形の良い霧氷が出来やすいが、海から随分離れた祖谷
山系も中々素晴らしい霧氷にお目にかかる事が出来る。最初右手に牛ノ背のなだらかな山塊が見えて、更に進むと今度は天狗塚のピラ
ミッド姿が現れる。たおやかで特徴の乏しい祖谷山系にあってこの牛ノ背・天狗塚のセットは山を同定するランドマークとなる。
11時30分 コル部を抜けて上り坂となる 左:マーシーさんのMSRスノーシュー 右:スーパーカンジキ
風の無い場所にはトレースが天狗峠に向かって残っている 12時05分樹林帯を抜けてバックに矢筈山系を背負う
右手に牛ノ背が現れる 益々視界が開けてくる
シュカブラと霧氷と牛ノ背
この辺りになると風が強くてトレースが残っていない 向かいの山々が少し低めに見える
(右から順に) 矢筈山〜落合峠〜烏帽子岳〜寒峰の山並みが見える
おおっ 天狗塚のピラミッドが現れたぞ
稜線までもう少し コメツツジが前方に見えてくる
シュカブラとコメツツジの稜線付近
12時45分天狗峠に着き、風を避けて南面で昼食にする。例によって我々の昼食ときたらおにぎりかパンをかじるだけの質素なもので、
気が向いたら山専ボトルのお湯でカップラーメンを作るのが唯一の贅沢である。眼前の南斜面は滑ったらどこまでも行ってしまいそうに
雪が凍っている。 ふと足元を見ると左足のスーパーカンジキが無い!! あれ? このスーパーカンジキはとても軽くて違和感が無い
ので景色に夢中で足からすっぽ抜けても気が付かなかったのだ。
マーシーさんに笑われながら稜線直下の雪原に付いている自分のトレースを追って雪に埋まっているカンジキを探す。ありました〜〜!
雪が凍ってそれを踏み抜いた場所にそれを発見しホッとして峠に帰る。
12時45分天狗峠に到着 昼食中に外れたスーパーカンジキを捜索に引き返す
無事スーパーカンジキを回収していよいよ天狗塚山頂へ向かう。少し風が出てうっすらガスがかかってきたが真っ白な世界を楽しむ。
初めて天狗塚に来た時も雪が沢山残っており、雪山歩きの経験が少なかったのでガンガン歩き過ぎて牛ノ背からトラバースして引き
返した時コメツツジに足を取られて往生し足が攣った事を思い出した。
あの時はまだ少し若かったので体力があった筈なのだが、色んな山歩きを経験した今の方が足腰が強くなった様な気がする。牛ノ背
の雄大な姿を右手に見ながら稜線を下る。2度目に天狗塚へ来た時はサマンサ、トンちゃん・ダイヤモンド爺ちゃん、土佐のソクラテス
夫婦と秋の紅葉を楽しんだ。その時大岩に上がって記念写真を撮った事を思い出しながら天狗塚直下へと進む。
霧氷を潜りながら13時45分天狗塚山頂へ着く。
天狗峠はデコレーションケーキの様に真っ白だ
遠くからでも目立つ天狗塚のピラミダルな姿
一応しぇー姿をば 天狗塚へ向かう
シュカブラの向こうに平らな牛ノ背
天狗塚を這い上がるマーシーさん 綱附森が裏側に見える
地蔵ノ頭方面 綱附森、土佐矢筈山方面 やはりスノーシューが大きい
もう一丁山頂でしぇ〜〜 う〜〜ん よか景色たい
しばらく山頂からの眺めを楽しむ。去年這い上がった谷道からのルートや周回した綱附森への尾根。 見渡す限りの稜線を歩いた記憶を
辿りながら感慨深く眺める事が出来るのは山歩きの経験者だけが味わえる特権である。
さて、牛ノ背への急な雪斜面を下る。写真を撮っている間にマーシーさんはどんどん先に下って行くいつものパターンだ。逆さ天狗が拝める
池は勿論雪に覆われた窪地となっている。踏み跡の無い牛ノ背を歩き三角点近くのターニングポイントを14時50分に通過する。普通三角点
ミツコバに寄るものだが我々はそんなに三角点には執着心はない。
雄大な牛ノ背に向かって天狗塚を下る
あんりゃ マーシーさんはもう下に下りている さて下山するターニングポイントまで進みましょか〜
逆さ天狗が写る池も今は雪の下
前方のピーク辺りから下りましょうか ミツコバ付近から右へ下る
ミツコバ三角点付近がこんもり高くなっており、ここから全ての方角に向かって下り斜面となる。我々はなるべく車のデポ地に最短距離
で下りたいので右手の斜面へ向かって進む。雪がなければ笹原で、今日は雪原となっている。
目星を付けていたトレースの無い雪原を右手の斜面へと下りていく。最初の出っ張りまで進むが良く見るとこの尾根はやがて谷筋に消え
て行く様だ。もう少し右手の雪原に回り込んで森林限界のモミ林まで更に下る。地図やGPSを持っているが、この辺りは適当に下りやす
い場所を選んでひたすら下れば西山林道が待っている寸法だ。
天狗塚、地蔵ノ頭、西熊山の揃い踏みもここまでじゃなあ
一段下った場所が広い尾根筋となっている方角に進む
ミツコバ付近より下りてきた二人のトレース
う〜〜ん この尾根は短すぎるわい あの向こうから下りましょう
あの前方に見える小さな尾根が下りる方角やね
15時10分モミの木が立ち並ぶ樹林帯へ突っ込む。モミの木バリケードの向こう側が直ぐに植林地帯となっておりスペースがあるので
急な傾斜をどんどん下りて行く。足元には枝打ちされた残骸が雪の下に隠れているのでそこに小さなスーパーカンジキが挟まって足
が抜けない。 無理に引っ張ると長靴からカンジキが外れる。
雪の斜面ではシリセードをしながら雪だらけになって下りて行く。沢筋が近づいてトラバースしながら更に下りて行くと16時30分堰堤に
着いた。
雪原がモミの木バリケードに消えていく
15時10分 樹林帯に突入 植林地帯をどんどん下りる
途中で自然林帯も現れる ブナの木は多くない
尻セードでマーシーさんを追う
高度を下げても雪が多い 又植林地帯となる
急斜面をひたすら下りる 前方に沢が現れたので右手にトラバース
最後の斜面を沢筋へと下りて行く 16時30分 堰堤に下り着く
堰堤から林道に下りると右側に「入山禁止」の立札があった 16時38分 車に帰る。 あ〜 楽しかった
下山禁止ではないからご勘弁を〜〜
登山口から天狗塚まで約3時間半、 天狗塚から牛ノ背〜西山林道まで約3時間弱 、マーシーさんと正月の石鎚以来の雪山歩きを
堪能した。長靴とスーパーカンジキが私の冬山パターンとなってしまった様だ。