冬の石鎚  平成26年1月1日と1月24日


1)冬の石鎚 
平成26年元旦恒例の初登りはやはり今年も石鎚へ



平成26年1月1日 石鎚弥山より天狗岳


石鎚弥山にて             春ノ筍     マーシー  エントツ山   渡辺さん   エントツ山2号


さて、今年もやはり初登りは石鎚へ行くことにした。天気予報は元日より2日か3日の方が良かったのだがマーシーさんとの日程が合わず
元日に決定。ペーコちゃんを誘ったが家族行事の為都合が悪く、長兄の修一兄は雪山は勘弁してくれって事で結局長崎から帰省していた
研治と3人で行く。

ロープウェイまでの道路には雪がほとんど無く心配したが、成就社駅に着くとたっぷりの雪に満足する。08時のロープウェイはやはりスノボ
ー組が多かった。08時40分に雪に覆われた石鎚成就社にて初詣を済ませて神門から雪の階段を下る。拝殿から石鎚の姿は見えなかった。

 
ロープウェイを下りると雪が多かった                          大ブナを過ぎる

 
08時40分成就社に着く 少し青空が顔を出す              拝殿の周りは雪が一杯  石鎚山は見えなかった

 
  今年も安全登山を宜しくお願いします                   コブブナも雪に覆われていた

石鎚参道は雪に覆われているが年末からの登山者トレースがあり歩行は容易だ。冬の石鎚って必要以上に怖がる人がいるが、ロープ
ウェイを利用した登山は思いのほか快適である。細尾根から前社ガ森休憩所まではいつもの事だがキツい登りが続く。天気があまり良く
ないので登山者は正月と言うのに意外と少ない。

10時35分夜明し峠に着くが石鎚の北面はガスに覆われて全容は見えない。それでもここの景色は一番お気に入りだ。やはり石鎚山は
私にとって特別の山である。左手に黄色いテントが一張りみられるが中には誰もいない。


 
   お〜 雪が多くてええやんけ                      トレースがあるので楽勝歩きです

 
10時35分 夜明し峠    テント泊をしているぞ                  ここは少し風が強い

 
                  天気が良くても悪くてもここは最高の撮影ポイントだ

 
  ここの枝ぶりがいいね                           むむっ  向こうにもテントがある

夜明し峠からしばらくの間は傾斜も緩やかで天気が良ければ左手に瓶ヶ森や赤石山系まで眺めながら歩く事が出来る。前方には
更に一張りのテントがあり県外から来られた登山者がおられた。

 
急坂を前に石鎚登山でもっとも余裕を持って景色を楽しめる     男も冬服に赤を着る時代になったぜ

 
県外から来られたテント泊登山者                         プチモンスター〜〜〜〜

夜明し峠からなだらかな尾根を進むと前方のピークに突き当たり傾斜もキツくなる。その先には土小屋との合流点となり大きな鳥居が
ある。この鳥居がどこまで埋まっているかが雪の多い・少ないの目安となる。今まで見たことがない程鳥居が埋まっており天辺に手が
届く。

ここは上から雪が滑って溜る場所でもあり、鳥居の下には雪洞が掘られている。またその上側、鎖場への入り口辺りに別の大きな雪洞
があり、外側にはイグルーの様な壁が作られていた。今まで雪洞を作ったり寝たりした事はないが一度体験したいものである。

 
           東稜が霧にかすむ                    さて、ここから山頂まで急登が続く


      11時10分 鳥居にとうちゃこ〜        ハレ〜〜  こんな低い鳥居見たことないぞ!

 
        鳥居の下には雪洞があった                  マーシーさんが入れたんだから私も・・・・

鎖場の巻き道はいつもの通り滑落しない様に気を使う。でも何度もこの場所を歩いていると雪の状態を見て必要以上に怖がる事もない
見極めが付く。今日の状態がそれである。でも最初にトレースを付ける人は大変だろうなあ・・・ 

四国の冬山でピッケルが必要な斜面はあまり無いがここだけは持って行きたい。以前一旦融けた雪がカチンカチンに凍りつきアイゼンが
跳ね返された事がある。

 
    鉄階段が埋まっている場所はヤバイ              研治は山仲間にピッケルを貸して持って来ていない

 
まあ 今日の雪質ならピッケルは要らなかったね          この時期だけの弥山コーナー雪門

11時55分 弥山に到着するが天狗岳は姿を見せず風が冷たい。避難小屋の入り口には数本のピッケルが置かれているので中は
狭いので入るのを遠慮する。頂上社で初詣を行い風を避けながら昼食にする。研治は風よけツェルトみたいなものを出してそれを被って
食事をしている。

風が強く、折角用意した蓋付金ちゃんヌードルの蓋があっと言う間に風に舞い西条方面へ舞い上がって行った。蓋無し金ちゃんヌードル
ほど始末の悪いものはない。手のひらで蓋をして生茹でラーメンをすする羽目に。

一人登山者が来たので参拝の邪魔にならない様に慌てて拝殿前から移動する。するとこんどは食糧を入れていたビニール袋が風に飛ば
されかけたので急いで追いかけると、下に居た登山者が押さえていてくれた。 この人は「善次郎さん」であった事を後で知る。

時たま天狗岳が姿を少しだけ見せかけるので忙しい。カメラを構えると姿を隠し、油断すると姿をチラッと見せる。こんな翻弄から自らを解放
する為に弥山を去ることにした。


 
石鎚頂上社  元旦なのに神官はいないの?             壁には自動的に消滅する落書きが

 
   今年もLNG船の安全宜しくね                    それぞれ何を拝んでいるのかな?

 
研治は食事中の風よけグッズを出して中へ入ってる          お〜〜 ちょっと天狗岳が見えたぞ

避難小屋の横を通る時、マーシーさんがひょっとして・・・と中を覗くと案の定スローシャッターさんが居た。何じゃとて! それなら早く
外で震える事無く、小屋に入るんだった。薄暗い避難小屋に入ると何と「春ノ筍」ちゃんと相棒渡辺さんも居たじゃあ〜りませんか!!

何でも春ノ筍さんはスローシャッターさんから岩登りを少し教わっているらしい。山仲間がこんなにして繋がっていく事はとても良いと思う
聞くとカタックリさんも先ほどまで小屋に居て、我々と入れ替わり位に弥山を後にされたらしい。

13時08分まだ石鎚に籠るスローシャッターさんに別れを告げて春ノ筍さん、渡辺さんと一緒に下山する。

        
   まあ 少しだけでも見えたら良しとしよう          ワオ〜〜 スローシャッターさんや〜



  あれ? 君たちも居たんか〜  タケノコちゃんと渡辺さんに遭遇

年寄りが若い仲間と歩くのは心も弾むものだ。あっと言う間に鳥居を通過して色々話をしながら成就社に向かう。

  
      さあ  帰ろか                  ここ 滑ったらヤバイっす

 
アイゼンの歯でズボンを破いたタケノコちゃん    手すりはほぼ埋まっていますわ


  いや〜〜  何度見てもこの雪の量はここ数年見たことなかったわい

 
          仲良く下山                          タケノコずっこける

   
  お〜 若いから体が柔らかいっす                     ありゃ? 体が重いから滑らんぞ

八丁まで下ると何とカタックリさんに追いついた。私より多くの孫がいるが山で会うと若いもんだ。リップさんと共に貴重な山の先輩である。
15時05分成就社に着き、皮下脂肪の少ないカタックリさんは白石旅館で「わたしおでんを食べて帰るわ」と言うのでここでお別れする。


             きゃっほ〜〜  カタックリさんにも初詣できちゃった

ロープウェイを下りて駐車場にある食堂でみんなでラーメンを食べてお開きとする。今年の初歩きも楽しいものとなった。


冬の石鎚 第二弾  平成26年1月24日 

元旦の石鎚はそれなりに意義深いものがあったが、天気の良い冬山・石鎚にも登りたい。月末に今年初のLNG船入港の安全祈願と言う
建前で西に向かった。08時40分発の石鎚ロープウェイは天気の良い割にはガラガラだった。

 
     おっ 石鎚が朝日に輝いてる                   小型除雪機は初めて見た      

 
    成就社からこんなにくっきり石鎚が見えたのは珍しい       09時15分 拝殿へと進む

 
          成就社拝殿から石鎚を拝む                    裏手に回って全景を拝む


右手には斧を削って針を作る老人を見て「投げちゃあイカンぜよ」と悟った役の行者像がある


   石鎚東稜 〜 南尖峰 〜 天狗岳 〜 弥山  の石鎚セット   手前の尾根ピークを辿って石鎚の懐へと進むのだ

 
       八丁にある遥拝所                        確かにここからでも石鎚は見える


                  こんなに石鎚を眺めながら歩く事は稀だ


                  山の勇壮な姿は冬には一層強調される

 
          試し鎖のコル                          前社ガ森へのトラバース路


      前社ガ森は瓶ヶ森〜笹ヶ峰〜沓掛・黒森 その向こうに西赤石から東赤石の展望所でもある

 
10時30分 前社ガ森への鎖場に取りつく               スリル満点の前社ガ森 「第29前社森王子社」

 
      きゃ〜〜  怖いよ〜〜                     おじょも雑技団のマネも大変じゃわい


     これぞ 第29前社森王子社のアングルなるぞ

 
   登ったら降りなきゃいかんでしょうが・・・・                 くわばら クワバラ


      いつもこの写真に見える山々から石鎚を眺めているんだなあ


        さて やっと石鎚の本丸に近づいたぞ


               夜明し峠から弥山に向かう尾根ルートが一望出来る

 
   シュカブラ  (風紋) その1                       シュカブラ  その2


                      霧氷は無いけど美しい


 
      下山者とすれ違う                            瓶ヶ森は三嶺とよく似ている


                           石鎚北壁


                         土小屋分岐の鳥居

 
    鳥居の天辺から写真が撮れるなんて・・・・              鳥居の低さを何度も振り返る

 
         いよいよ佳境に入る                            こけるなら左じゃぞ

 
    手すりがほぼ埋まっている                        12時50分 弥山に着く


       天狗岳への下り口は鎖の上側にある雪が凍ってピッケルで削っても出なかった

 
              天狗岳                                 弥山頂上社


                 弥山にある 第35裏行場王子社と西側に続く二ノ森、鞍瀬の頭、堂ガ森


           天狗岳は縦にみなければ尖がって見えない

天狗岳へ行こうと思い先端の下り口へ進が、積もった雪が凍結して鎖が見えずにとっかかりが無い。ザイルも持っていないので諦める。
う〜〜ん こりゃ暇だなあ・・・・ってボケ〜と景色を見ながらパンをかじっていると二人組が現れた。

私の姿と長靴をしげしげと眺めているので挨拶をすると「いや〜〜 死ぬかと思いましたわ〜〜」と脱力感一杯の顔をしている。そりゃそうだわ
初めて冬の石鎚にピッケル無しでやってきてあの鉄階段、恐怖の洗礼を受けた訳だ。

未だ興奮収まらずの二人を避難小屋に誘って食事をしながら山談義をする。年配の小谷さん愛媛出身で東京に住まわれて単身赴任で徳島
へ来ている。若い増富さんは職場の後輩で上から下までモンベルで統一している。聞くと徳島市内にもモンベル店があるらしい。
確かにモンベルは安くて品質もそこそこ良いので私もお世話になっているが増富さんは下着までモンベル・・・? それより雪山でスパッツを
していないので必ず買ってねとお願いする。

お二人とも帰りの事を考えると気もそぞろで、一応山の先輩である私を見つけてちょっと安心した様子である。「一緒に下りましょか?」と申し
出ると天の助けとばかりに是非にとお願いされた。ういやつらじゃ  13時50分一緒に弥山を後にする。

 
   徳島から来られた小谷さんと増富さん               避難小屋で親交を深める

 
   歳の差なんて・・・ 仲が良いコンビ                        下山口の出っ張り

 
   一応 エントツ山がリードして下山                          次回はピッケルを持ってきななれや〜

 
   君たち ラッキーよ こんな鳥居が見られて             もう私の場合 こんな鳥居は最後だろうねえ


                      瓶ヶ森

 
   増富さんはカメラ小僧で自分の雄姿も撮ってもらっていた    16時10分成就社に帰り付く

 
お参りをしていたら社務所の方からお供えのお下がりを頂いた    朝も夕もご神体が拝めるおめでたい日だった

ひょうんな事から徳島の山仲間とお会いする事が出来た。色んな人が色んな環境の中で山に係わっている。山という共通点が無ければ
お互い一生会うこともなかったろう。そういえばしまなみ隊のはるちゃん・楠さんにお会いしたのもこの石鎚山だった



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